2025-01-30

富士額

レオのオープニングの翌日、本当に声という声を失った。声を失うということがこれほど日常生活に影響があると思ってなかった。
スーパーに行く時はセルフレジのところを選ぶようになった。挨拶しないで済むから。
パン屋でサンドイッチを買う時、が一番困った。
オフィスでみんなに話したいことがいっぱいあるのに、何にも言えない。


2日後くらいにやっとガラガラ声が出るようになった。
何百年も前から生きてる魔女っぽいなーと思った(会ったことないけど)。それか「ハスキー声の女ヤクザ」とでも言おうか。(会ったことないけど)

そんなガラガラ声でも、レジーヌとナオちゃんにばったりあったので3人でランチ。雨が降っていたのでマフラーを頭に巻くレジ〜ヌ巻きをして写真撮った。
なおちゃんに「まきちゃんのおでこは富士額だね!」と言われた。(この写真じゃ全然そんなふうに見えないけど)
フジビタイ。。。
恥ずかしながらそんな言葉さえ知らなかった!無知すぎる!教えてくれてありがとうナオちゃん。
まさか自分のおでこに富士山を発見されるなんて、思ってもみなかった。なんかありがたいし、神々しいなぁ。そんな日本語の表現があるんだなーと思ってレジーヌにそれを説明しようと「私のおでこにー富士山がー」と言い始めて、自分でも面白くて大爆笑しちゃった。


余談ですが、
今まで37年生きてきて初めてこんなにおでこを全開にして生活している。元はと言えばジョルジュに「牧子はおでこを出した方が絶対似合う!」と言われたからで、半信半疑でやってみると実に「楽だ」と言うことに気づいたのだった。
人の影響は計り知れない。自分でも思ってみないようなことを、人のさりげない一言が原因で出来ちゃうことだってあるのだね。以前の私なら絶対におでこをこんなに人に見せようと思わなかっただろう。ヒトは変わるものだね。




今週は大人しくアトリエで制作の毎日。
我が家とアトリエの往復をするばかりだけど、この日常が愛しいです。
声は割と取り戻したけどいまだに喉は痛い。
最初の喉の違和感から10日も経った。こんなに長引くだろうか。
あと1週間経っても痛かったら医者に診てもらおう。

2025-01-25

レオの展示 モンペリエ郊外

マルセイユで電車乗り継ぎ、モンペリエにやってきましたー
トゥーロンから3時間。

ラタラ考古学遺跡
le Site archéologique Lattara
私のアトリエの同居人であるLéo Fourdrinierの展示のオープニングありました!
"Les historiens du futur"
25 janvier - 30 juin 2025
詳細はこちら
未来から歴史家たちがやってきた、という設定。展示会場にたくさんいる、未来から来た人たち!めちゃくちゃかっこいい
何ヶ月も前から展示準備してきたのを知っているので、展示を見て感慨深い。おめでとうレオ!!
その後はみんなで食事。

制作に、発表に貪欲なレオ。話術もピカイチ。
私とは作品も性格も本当に全く違うけど、最高の仕事仲間だと思っています。
彼から学ぶこと、助けてもらうことたくさんあります。

その日は博物館横のレジデンス用一軒家にみんなで泊まる。

元々喉が痛かった私ですが、ギャラリーの人とのランデヴーに加えオープニングで人々と大声で喋りまくった末、朝起きたら面白いくらいに声が全く出なくなってた。笑
頑張っても数百年前から細々生きている魔女みたいな声しかでん。

そんなこんなで私はトゥーロンへ帰ります。電車で3時間。
楽しかったし、
いい仲間に囲まれていて 本当に幸せだ。
おめでとうレオ!

ギャラリストの2人がアトリエへ

私の壁画の横に、おそらく近所の若者らの落書きがあった(赤い部分)。見事に私の壁画部分を避けてくれており、ちょっと感動した!
一応何かしら「手をつけてはいけないもの」と認識してくれているんだろうか。あんやと〜
これを見てオフィスのジュリアンが「町中に牧子が絵を描いたら落書きなんてなくなるんじゃないか」って冗談言ってた。はははー



昨日は私が所属するギャラリーLes Filles du calvaireから、アートディレクターとスタッフの二人がわざわざパリからトゥーロンに来てくれました。3月末にギャラリーで個展をするので、作品の進行具合チェックと色々な打ち合わせを兼ねて。(パリから電車4時間乗ってきてくれるのが本当にすごい)

めちゃくちゃ緊張した。。。
もう数日前から全然落ち着かない!

作品もだいぶ進めてたし、出来上がってる作品もたくさんあって問題ないはずなのだが。今回は大きめの油絵を描いており、多分今までで初めてナント以外で油絵作品を発表する。今までずっと水彩とか壁画ばっかり発表してて、油彩作品からは遠ざかっていたのでちょっと初心に戻ろうと思って。一応彼女たちに伝えてはいたものの、どんなものを描いているとか言ってなかったし、かなりサプライズだった。

すごく話しやすくて(タメ口だし)、そもそも本当に良い人たちなので全く緊張する必要ないのに、めちゃくちゃ緊張した。。。結果、とても良い反応をもらったし楽しいひと時となりました〜
あああ良かったー〜ーほっとしたー〜ー


ひとまず終わって港でランチ。
あまりに強い日光が当たってびっくりするパリジェンヌたち。天気良すぎ、南!

アーティスト誰しもが有名ギャラリーに専属することを夢見ていると思う。私はいろんなご縁があって彼らと契約を結ぶことになり、とっても嬉しいのだが、実際は契約した「あと」が大・大・大・勝負。
制作はコンスタントに続けていかなければいけないし、良いものを作り続けねばいけないし、かといって似たようなものばっかり作っててもしょうがない。
ギャラリーのメンバーに入ってても全然活動してなかったら悲しいし、売れなくても悲しい。かと言って売れるからいいっていうわけでもなく、ちゃんと作品の質を上げてやアートシーンを引っ張るような野心的な作品も作れるといいよね。

いうのは簡単だけど。
なかなか厳しい世界です。

ギャラリーに入ってしまえば売れる、と思っている人が周りに多くてびっくり。そんなわけないじゃん!


それなりに苦労もあってめちゃくちゃ大変だけど、この仕事本当に好きだもんね。だから年がら年中・昼も夜も作品や展示のことばっかり考えている生活を送れている。


自分がすごくラッキーだと思うのは、ギャラリーの彼女たちがとても話しやすくなんでも打ち明けられること。カジュアルで楽な関係でありながら、ちゃんと作り手を心から尊重してくれることです。ギャラリーって本当にピンキリだから。。。

ありがとう。。。


ランチの後は3人で電車に乗ってモンペリエへ。

2025-01-22

ゾクゾク?

制作にどっぷり
久しぶりのお弁当復活。
北東から帰ってきて翌日の夜、なんかちょっと寒気がする、でもいつも自分元気だし大丈夫でしょーと思って就寝。
日曜の朝。プールに行く気満々だったのだが、なんだか体中がちょっと痛いしダルい。どうしても進めなければいけない作業があり、アトリエに仕事へ。午後は流石に家に帰って休んだ。4時間ぶっ通しで昼寝をし、20時半くらいにこの日はお母さんからもらった葛根湯を飲んで就寝。よほど休養が必要だった様子。(珍しい)

月曜の朝、起きると喉が痛い!肩や背中が筋肉痛みたいに痛い!これって、インフルエンザというやつなのでは。。。いやあああああ そうだとしたらおよそ10年ぶりだけど、前回のに比べたら非常に軽度。起きれないほどではないので一応頑張ることにして、また午前中だけ作業をして午後は家に帰って休養。

火曜、起きると体中の痛みが和らいでいる。が、完全ではないので用心。オフィスで人と会うときはマスク着用しました。

そして今日。頭の痛みも身体中の痛みもほぼ消えたけど喉があまりに痛すぎる。寝ている最中それで目が覚めたくらい。何かを飲み込むときに刺さるような痛みが喉全体を襲う。。。喉っていうか、舌と喉の間くらいというべきか。。。
困り果てて薬局に行き、喉スプレーと抗炎症作用が期待できるイブプロフェンを勧められて購入。おそらくこのイブプロフェンが凄まじく効いて、少しずつ痛みが和らぎました。まだやっぱり痛いけど、とりあえずちょっと改善しました。
世界中インフルエンザ流行りまくってるので気をつけていたつもりだけど、やっぱりちょっとやられた。
軽度で良かった、今病気になったらまじで困る!やらなきゃいけない仕事がめちゃくちゃ残っているから、もう数ヶ月ちょっと頑張ってくれ私の体!
(これだけ症状が軽度だったのは、普段から泳いでたりするからかな?だとしたらやっぱりプール通い続けよう)

2025-01-21

オープニング

オープニング当日、お昼は Collection Leskowiczのみなさんと。俊子さんに愛子さん、そしてポールさん、みなさん本当に穏やかで話しやすくて、とても楽しいひと時でした!!
(私は生肉のタルタルを頼んだ!)

その後はちょっと時間が空いて、プレスリリースが。
地元のテレビ局の人と話したり・撮られたり。
市の写真家の人に撮ってもらったー!
(c)Ville de Thionville – David Hourt

夕方ちょっとホテルに戻って休憩して、オープニングです!たくさんの方がいらっしゃって緊張しました。私もちょっとお話をさせていただきました。
写真は俊子さん。
在ストラスブール日本国副領事の青木様もいらっしゃってくださいました。どうもありがとうございました!
(c)Ville de Thionville – David Hourt
(c)Ville de Thionville – David Hourt
基本日本好きな人が集まっていたのですごく穏やかな雰囲気。愛に溢れていて優しい。なんていい人たちばっかりなんだーと思いました。私が金沢市出身というのもすごく影響した、と思いました。密かにフランス人日本旅行者の間では金沢に行く人が増えており、「私も行った!」とか「金沢大学に留学した」という人もいた。
金沢と(Thionvilleのお隣の)ナンシー市が姉妹都市だからでもあるのかもしれないけど、とにかく私はすごく歓迎していただきました。ありがとう。

2008年に私がナンシーに1ヶ月間短期留学で来た時、天気も悪く学校にも馴染めず、辛い思いをしました。だからこのロレーヌ地域には名残惜しさというか、やりきれなかった感がありました。今回オープニングレセプションに参加したのはその時の罪滅ぼしというか。
当時仏語もろくに話せない学生だった自分から今度は招待作家という、立場がそもそも違いすぎて比較にもならないが、17年ぶり(!)に戻ってきたらどんな感じなのかなぁという興味もありました。前日会場についた時からずっとスタッフの皆さんに「来てくれてありがとう」と連呼されていたので、本当に嬉しかった。



オープニングの後はその場でテーブルが組み立てられ、みなさんと食事。この料理びっくりするほど美味しかった!!!!何!これ!ほっぺた落ちる!
夜もおそーくなって、お開き。
本当に楽しかったぁー!!!みなさんありがとうございました。
オープニング当日はめちゃくちゃ天気が良かったが、実際はこんな感じのグレー。それでも美しい。と私は思います。
パリで乗り継いでトゥーロン帰宅。
2時間の乗り継ぎ、ちょっと余裕があったので画材屋さんに寄った。
途中でこんな写真撮れた。

Thionvilleへ

そしてあろうことか、トゥーロンに戻って 3日後、今度はロレーヌ地方にあるThionville(ティオンヴィル)というところへ向かいました。
電車でパリまで4時間、乗り換えに2時間あったので「この際!」と思って、大急ぎでParis Print Clubまで出向いて日本のお土産(主に版画用品)をギヨームに渡し、パリ西駅から1時間50分(結構近い!)。
メッスやルクセンブルグからおよそ30km、ナンシーからおよそ80kmのところにあります。

ついたー〜ー
CONTEMPLATIONS JAPONAISES
Du 17 janvier au 08 mars 2025
Commissariat : Association Centre Jacques Brel

Présentation d’estampes japonaises originales de la Collection Georges Leskowicz avec UTAMARO, CHŌKI, EISHI, SHŪCHŌ, HOKUSAI, TOYOKUNI et HIROSHIGE.

et le travail de l’artiste plasticienne Makiko FURUICHI.

ここで展示です!
作品もほぼ全部送ってあって、しかも設営までしてくれるという豪華な対応。スタッフはほぼ全員女性で、あなたたち日本人?ってくらい全てがきちんとオーガナイズされていた。びっくり。

実は夏前だったか、展示の提案を受けたとき多忙を理由に断った。でも「既存の作品でいいので…」と言われたのでOKをし、オープニングにも来る予定はなかったのですが「是非!」と言われて、結局きちゃった。(ロレーヌ地方で展示したことないから、いい機会かなぁと思って)

こんな立派な場所です。

室内はいろんな設備があり、図書館や展示会場、録音とかゲームができる部屋まである。常にたくさん人がいる。
少し時間ができたので普通にバンド・デシネ読んで時間を過ごす。面白くて全部読んじゃったよ!
主要展示会場では Collection Leskowiczジョルジュ・レスコヴィッチ・コレクションから歌麿や北斎、広重など本物の版画が展示されています。こんな歴史的大大大先生たちと一緒に展示できるなんて、本当に感激です。。。。!!!
つまり言い換えれば、今回の展示の参加アーティストで生きているのは私だけということになります。


ちなみに展示会場の壁がこんな感じですごく面白い


(c)Ville de Thionville – David Hourt
(c)Ville de Thionville – David Hourt

その日は早々とホテルに戻り、ゆっくりすることにした。文化センターのスタッフの方々に「牧子、ホテルにサウナあるらしいよ!行っちゃいなよ!」と言われていたので、早速予約して1時間サウナ満喫しました。てへ
そのせいもあってか、その日は10時間ノンストップで熟睡できました。まさかこんなに寝ると思ってなかったので朝食に遅れる!と思って飛び起きました〜

2025-01-20

羽田からパリへ そしてトゥーロン

翌朝無事羽田から出発。
空港でANAの人に英語で話しかけられる笑。(今回滞在中本当に多かった、私おそらく他のアジアの国の人だと思われるっぽい。服装か髪型か。なんだろうね、別にそれでいいんだけどね〜)

今回は金沢から羽田空港のクロネコにスーツケースを送っていたので、都会での移動が楽ちんでした。
14時間のフライト。
一番後ろの2列席の通路側をゲットした。すごく楽でよかった。
今回の行きもそうだったけど、横に座ってた人が14時間一度たりとも席を立たなかった。私は何度も動かないとダメなタイプで、3列の真ん中に当たってしまう日には吐いてしまうくらい気ぃ使いなのだが。
私は2時間に一度くらいトイレに立ったりストレッチしていたので、私の横に座っていた人(日本人男性だったと思うけど)は何度も席を立つチャンスがあったはずなのに。。。単純に、すごい。尊敬しちゃう
無事帰ってきたーーーー
出口にはなんとナントのギャラリーのエヴァが私を待ってくれていたのです。シャルル・ド・ゴール空港で誰かが私を待ってくれているなんて、おそらくフランスに来て初めて。今回は出発前夜に横山さん・宮澤さんが一緒にいてくれたし、フランスについてすぐにエヴァに会えて本当に豪華だった。エヴァは別件でたまたま空港にいたので、かなりミラクル。
ありがとう😍
ついた足で近くホテルのカフェに行き、彼女と3月の横山ダブル展示について会議。


私は空港近くの安ホテルをとっていたのでそこで一泊し、エヴァはナントへ電車で帰って行きました〜
翌朝私は電車でトゥーロンに戻りました。
久しぶりの家ー!!!!
💞💞💞
その翌日にはアトリエに行き、レオとピエールと再開。レオは大きな展示を控えているのでクタクタ。アシスタントのピエールは割と元気そう。
あぁ、楽しい楽しい日本滞在はこうして幕を閉じたのでしたー(ジョルジュは北海道の極寒にまだまだいるけど)
それにしてもめちゃくちゃ楽しかったなぁーーーー

帰国前夜

その日は横山さんのアトリエに泊まらせてもらいました。(なんていう贅沢!)横山さんと宮澤さんはその近くにお住まいなので、一人アトリエでグースカ。本当に何から何までありがたかったです。

翌朝横山さんがアトリエにいらっしゃって、フランスで展示予定の作品を選び・梱包しました。そして横山さんにバイバイしましたー!
それから私は友人に会う予定だったのだが、色々あってキャンセルになり、一人いろんなところをうろちょろ。本屋を見てまわったり。
友人キャミーユの本があった!
年末私が日本に帰ってきて、
最初ジョルジュの写真をお父さんに見せたら「宇野昌磨くんに似てる」と言ったので、それ以来いろんな人に聞きまくっているが誰も賛同してくれない。笑 実際お父さんもジョルジュに会ったらその話はしていなかったので、きっと「似てない」と思ったのだろう。
それ以来、宇野昌磨くんの写真を見るたびに一人で爆笑してしまい、この時ももれなく写真に撮ってジョルジュに送りましたとさ。
そういえば今回食べてなかったフルーツサンド(一番右)
おにぎり屋さんで美味しいお昼ご飯食べた

横山さんと仕事の件で電話して、その時に予定変更になってもう羽田近くにいますと言ったら、「渡仏前日に一人は寂しいでしょう!」と言って、わざわざ飲みに誘ってくれた。。。なんていい人なんだ😭 感激です!
まさかの二日連続!!!笑
その夜22時(フランス時間14時)にフランスのギャラリーと今度の展示の会議があったのでその前に私は帰りましたが、二人はそのまま飲んでたみたい。本当に体力あるなぁ〜そして二人とも素敵すぎる。横山さんのことは元々大好きだが、私は宮澤さんもものすごく好きです!早くフランスで会いたいぞ!
 
コルテオ 太陽光発電