2022-04-29

中学校でワークショップ

この日は早朝ナントを出発しおよそ2時間運転してChâteau-Gontierシャトー・ゴンチエへ。午前中に1クラス(9〜12時)、午後に1クラス(13時半〜16時半)、ワークショップをしましたー
 
昨年秋、私はこのシャトー・ゴンチエのアートセンターで個展をしたわけですが、文化施設が他にないこの街では、ほとんどの学校の生徒が課外授業の一環で展示を見にくるのです。そこで中学校のみんなも例のごとく展示を見にきて、先生らが是非牧子を学校に呼びたいと、言ってくれたそうです。嬉しいねー!
このようにアートセンターは展示やコンサートを企画する以外にも、教育機関とのつながりを大事にしているのです。


 
今までなんとなく中学生は思春期で おっかないイメージがあったんですが、なんとまぁめっちゃいい子たちばっかりだった。最初のクラスは全部で25人くらい。教室が狭くてなかなか動きにくいこともありましたが無事終了。
真ん中にあるのは、ポップコーンの妖怪!
オリジナル妖怪たち〜

お昼ご飯は給食を先生たちと一緒に食べて雑談。
(フランスは食堂のような場所があり、生徒がみんなそこへ移動する。全員が一斉に食べられるスペースはないので、順番に食べる。なので教室ではご飯を食べない。あと、生徒と先生は必ず別れて食べる。前菜、主菜、デザートやチーズ、果物もある。肝心な写真撮り忘れた…)



午後は少人数クラス。みんな12歳とかで数も半分くらい。
彼らは一般の授業についていくのが少し難しい子たち。だから先生が2人いるし、さらにアシスタントが一人ついて大人3人。
それにしてもみんな本当に可愛かったーーー 絵を神経に描いていると思ったら、突然急に顔を上げて
「牧子、牧子は結婚しているの?子どもはいる?何歳??」
と聞いてきて、わたしはビックリして他の先生たちと顔を見合わせて大爆笑してしまった。もちろん全部正直にすぐ答える。すると彼らは
「そっかー!牧子は独身か!」
というのです。私は大慌てで
「公には独身だけど、彼氏いるわ!」と答えた。するともうすでにまた絵に取り掛かっており、私の回答はどうでもよさそうだった…笑 

大人数の前に出て3時間授業を責任を持って進めるのはなかなか緊張するのだが、今回はかなり面白かった。子どもってやっぱいいね。元気でるよね!
 
 
そのあとアートセンターに寄って、ディレクターとビールを1杯だけ飲んで帰った。くったくただったけど、いい日だったなぁー

2022-04-26

レンヌへ

なんちゅーかここ最近の私の日常のプランニングがちょっとおかしい。3週末連続で南仏に行くのも特例だけど、トゥーロンから戻った翌日はレンヌへ。その日に詰めに詰め込んだアポイントメント、全部で6つ… ついでに翌日にもレンヌで一つアポイントメントが入ったので、この際なのでノルマンディーの鐘の鋳造所があるVilledieu les Poêlesで一泊させてもらった。
 
お呼びがかかるのはありがたいことだし、各々のプロジェクトがとても面白そうなのでなかなかNONと言えないのが現状。
 
 
 
この夏特別な絵の具を使って壁画を描くのだけど、専門のお店に行っていろいろ話を聞いた。レジでふと顔をあげると、なんか日本のものあるぜよ!!
コテ?っていう?
なんかめちゃくちゃカッコイイな
お店のお姉さん曰く、日本のコテの質はとてもよく、こういった形・質のものはほかに見当たらないから需要があるそうだ。





こちらPontmainという小さな町ですが、なんと現代アートセンターがある。来年わたしはここでレジデンスと展示をするので、その下見に行ってきました。
場所の写真は忘れたけど、すぐ向かいにあるそれはそれは大きな教会が圧巻だったので、その写真を。

ステンドグラスのサイズがちょっと理解できないくらいすごい。
1871年に聖母マリアの出現があったとかで、かなり有名な場所らしい。
 
 
慌ただしかったけど、新しい場所にたくさん行けて色んな人に出会えて、ものすごく充実した2日間だった。

再度トゥーロンへ

ジェレミーの運転でトゥーロンへ移動。
今度は私が仕事する番。またワークショップでした。 同じことをしたのだけど、今回は4人だけだったのと、私が少し慣れていたのでスムーズにいった。。。よかった…
 
 
 
こちら、なんとびっくりしたことに
知らない人が「牧子?」と突然声をかけてきた。
 
聞くと、私の絵を持っているという。(まじでー!)
そういえばとある友人が数ヶ月前に「大事な友達に牧子の絵を贈りたい」といって、買ってくれたのだった。その贈り先が彼らだったのだ!

 
2人のうち1人がダンサーで、 ちょうどこの日レジーヌのワークショップに参加していた。記念にということで私の壁画の前でパチリ。「ぼくら牧子の絵が本当に好きなんだよー!」と言ってくれて、 なんかこれほどまでにないくらい嬉しかったなー!!
 
 
無事仕事も終わって、翌日ナントに帰った。今回はなんと電車。。。ちょうどよい飛行機が見つからなかったそうだ。
まずはマルセイユまでバスで移動。駅で2時間ほど待つ…
右下の黄色いのは、おそらくウクライナからの難民向けのものだと思う。「ようこそ!」って書いてあるから、そうだろうと思う
 
マルセイユからパリまで3時間強
 
パリ・リヨン駅からパリ・モンパルナス駅に移動して、
ナントまで2時間の電車。
風景はずっとこんな感じである

この日は大統領選の最終投票日。
なんとか極右のル・ペンにならなくてよかったけど、全体の40パーセント近くも彼女に入れている人がいてタマゲタ。。
白人でもなくさらに外国人としてこの国に生きている以上、彼女に大統領になってもらったら困る。まして現代アートなんてものを仕事にしている身なので、夜の結果発表の時は本当にドキドキしていた。


ナント駅に着いたらもうそれはそれはすごい嵐で、まさにバケツをひっくり返したような雨だった。雷もすごくて、かなり近くに落雷していた。

 
その日家についてすぐに友人(というかママンみたいな人)宅へダッシュ。久しぶりに顔を合わせてホッ。みんな家族で大統領選の結果を祝った。
 

2022-04-22

Port-de-Bouc

モンペリエから電車に乗って、今度はPort-de-Bouc(ポードゥブック)という所に移動する。

マルセイユ経由だった。

とても天気が悪かったが、それでもマルセイユからPort-de-Boucまでの電車の道のりはものすごく美しかった。壮大な海を見下ろしたと思ったら、突然巨大な工業地帯がやってくる。煙突からモクモク黒い煙が出続ける、絶対環境に悪そうな見た目なのだけど、その景色は圧巻でありまた別の「美しさ」がある。こんな場所があるんだねー
 
 
ついた。

このあと土砂降りになった。

なんでここに来たかというと、ジェレミーがここのアートセンターで子ども向けのアニメーションのワークショップをしているから。会いに来たー
 
子どもたちが作業する横で私は勝手に仕事。ジェレミーは単独ではなく、子どもたちのお世話がかりのようなサポーターの大人が1人ついている。助かるよね。
ジェレミーの仕事はアーティストとしてワークショップを提供することであって、授業についていけなかったり集中力が足りずじっとしてられない子どもたちの世話をするのはその人の仕事。


仕事も終わって買い物。

ジェレミーは5月にここで展示をするので、その準備も。え、芸者?

南の人と話す機会が増えているけど、彼らのアクセントがものすごく良い。

2022-04-21

モンペリエへ

朝4時半起きはやはりきつい。
けれど格安飛行機は大体が朝7時発とかなので、空港まで行くためにはそれだけ早く起きなければいけない。 
ジェレミーと付き合い始めてからしょっちゅう飛行機に乗っているので、なんか週一で空港行っている感覚。。
この日は大きな荷物(110x80㎝の絵たち)があり、預けるのうまく行くか心配でそわそわしていた。けれどなんのこっちゃない、すべてがスムーズに行って6時20分には搭乗ゲートに着いた。するともう人々は飛行機に乗り始めており、なんと6時40分には乗客全員が着席しているという優等生ぶりでだった。こんなことあるんだねー
 
 
楽器やサーフボードなどの規格外の荷物も、適正の値段を払えばちゃんと送れる。私も今回Bagages Spéciaux として60ユーロ払った。。
 
ちゅーことで飛行機は早めに出発し、早めに着いた。
絵も無事ついた。
今回の目的地はモンペリエ!
 
詳しいことは書けないのだけど、色んな方々の計らいで 某個人宅の居間の壁に絵を描かせてもらうことになったのだ。今回はその下見で、家主の方がどんな絵を希望しているのか、壁のサイズなど話し合った。家主の方々は10年ぶりに家の内装をガラリと変えるとかで、ソファーも壁の色もインテリアも本棚も変わる。だから絵もそれらとちゃんとマッチしていないといけないので、専属のインテリアデザイナーの方と顔合わせをしたり、大工さんとも会った。

元々私はフランスにロータリー財団の奨学生として来たっていうのもあるけど、フランスの裕福な家庭をたくさん見て来た。さらにアーティストとして活動していると、どうしても生活に余裕のある人や社会で権力のある人に出会う機会が増えてくる。
しかし学校では苦学生の友人もいたし、生活に困窮している友人もたくさんいた。なんだか複雑な感じである。
 
それでも仕事は仕事、割り切って精一杯やろうと思う。

オペーラでコンサート

先日オペラからご招待を受けて、Meredith Monk のコンサートを見て来ました。「評判がとてもいいから、是非牧子も見に来たらいい」とスタッフの方に押され行って来た。案内された席はすごくいい場所だった。

天井画。このたくましい感じ大好き。
久々に来たけど、やっぱり美しくて壮大。

こちら入り口。
79歳になる彼女は、歳を感じさせないほどエネルギッシュでそしてなりよりとてもチャーミングだった。歌う人はみんな女性、気持ち良さそうな真っ白い服に包まれて、みんな妖精みたいだった。

忙しくても、こういうところに来て素敵な作品に出会う機会は持ち続けねば。

2022-04-18

モヤモヤからのマルセイユ

土曜日にワークショップをしました。
10時始まりの18時終わり。途中2時間お昼休憩。
インクを使ってにじみを活かしながら描く絵の描き方の紹介、練習と、あとは妖怪の話とかをして最後にみんなで大きな巻き物を制作した。
 
毎回こういうアトリエ(ワークショップ)して思うんだけど、私は本当にこれをする資格があるのか?ということ。もっとこうすればよかったとかあーすればよかったとか、死ぬほど反省する。同じテーマでやっているのに、参加者で全く違う内容のアトリエになったりする。同じ説明しているのに、内容が簡単に伝わる場合と全然伝わらない場合がある。今回はみなさんすごくフレンドリーで(さすが南仏!)和気藹々やってたけど、いざ妖怪の話し始めたらめっちゃ分かってもらえなくて大変だった。
 
アーティストは(自分勝手に)自身の制作をすることが本業なのであって、人に何かを教えたりすることは本来の仕事ではないと私は思っている。向き不向きがあるし。じぶんの知識や技術を人に伝えて分かち合うことは大事と思うけども、そもそも教える側になるためにするべきことを学んだことがない。
もう自己流も自己流すぎて本当にこれでいいだろかーーってずっと思ってる。でもお呼びがかかるし、参加者からは終わったあと「楽しかったーありがとう!」って言われたりメールくれたりするので、いいのかなぁ…とも思っている。
でもやっぱりずっとモヤモヤしているというのが現状だ。出来ればこういう仕事は減らしていきたいとも思っている。


 
実はこの週末、同じ場所Le Port des Créateurs でミニミニブックフェアがやっていた。いわゆるアート系同人誌の販売というべきか。そこに偶然ジェレミー兄が参加する予定だったことが判明し、急遽ジェレミーもやってきた。2日ぶりに会えたー
 
 
イベントが盛りだくさんで、ビンゴ大会なんていうのもあった。司会者のヤン。
商品獲得ならず。
みんなで飲んで笑って、お腹が空いたのでご飯を食べに行く。

関係ないけど、研修生アルチュールのTシャツ。
 
翌朝早朝私は宿を出る。
マルセイユまでバスで移動。このバスの運転手がめっちゃくちゃ面白くて、最初チケット見せたら急に「おはよう!」って日本語で挨拶してきた。
朝7時にいきなりフランス人からの「おはよう!」は唐突すぎて、一瞬頭が固まって答えられなかった。私があまりに驚いた顔をしていたからか、おじさんはニヤっと笑って「日本語の朝の挨拶はおはようだよね、こんにちはじゃないよねー 知ってるよー!」と今度はフランス語で私に話し始めた。
 
後ろに乗客が後ろに控えており時間がなかったからそれ以上の会話は出来なかったんだけど、バスが動き始めてから納得。
いきなり何語か分からん言葉で「おはよう」を言い出した。その数おそらく30くらい。最初なにかの呪文でも言ってるのかと思った。そのあと軽く15分くらいマイクでひたすらしゃべり(注意事項とか冗談とか)、やっと静かになってくれた笑。 


こんだけ面白いおっさん、ちょっとウザいけどいいよなー
余裕あるよなーーー
日曜の朝から笑わせてくれた。



マルセイユに着くとフライトまで時間があるのでちょっと街をぶらぶらした。
少し歩いたら偶然宇多田ヒカルの曲のリミックスが爆音で流れており、ちょっと感動した。。。しかし街中がガザガザしており夜は絶対に歩けん、と思った。
マルセイユには東横インがあるんだね!びっくりしたー
そんなこんなで飛行機でナント戻ってきた。
酔い止めが効きすぎたのか、終始爆睡でした
 
コルテオ 太陽光発電