2020-11-27

指でプニプニ

アトリエでお花が咲いたよー


焼きそば(紫キャベツ入りなので色は微妙だが)とサラダ。
左は最近超はまってるザクロ。美味しい!


用事があってエルドル川の方まで行ったよー
用事が終わったあと、時間があったのでトラムやバスに乗らずのんびり歩いて帰った。途中チーズ屋さんに寄ってフロマージュブラン(ヨーグルトとチーズの間のようなもの?フランスは乳製品の種類が多くて、それぞれの違いをうまく説明できません!すいませーん)を量り売りで買った。
 
「水気が多いものと濃厚なもの、どちらにしますか?」と店員のお兄さんに聞かれた。悩んでいると、彼は一つの大瓶の蓋をパカっとあけ、指でそのままフロマージュブランの表面をプニプニと触り、「濃厚な方はこんなに弾力があるんですよ!」と自信満々に言ったのだった。
わたしは驚きすぎて目が飛び出そうになった。
い、、、今の、こ、この、、コロナのご時世に、、、、
生の指で商品の表面(しかもその後わたしそのまま食べるんですけどーーーー)触るんかーーーーーーーーーい!!!!!😱😱😱😱😱

野菜とかならあとで水洗い出来るけどさ。。


一瞬買うのやめようかと思ったけど、どうしても質の良い美味しい濃厚なフロマージュブラン食べたかったから、お兄さんの指が清潔であることを祈って、そのまま買って帰りましたとさ。あんなドヤ顔するくらいなら余程美味しいのだろう。


さすがに売り物のフロマージュブランを直接触る人がいるとは思わなかった。
そしてめちゃくちゃ美味しかった! 


コロナの感染具合、文化で差が出るのはこういうことだよね。量り売りでチーズやパン、肉を売るこの国のひとたちは、第二波の真っ最中もほとんど手袋してない。消毒はしていると思うけどどれくらいの頻度なのかはさっぱり分からない。

2020-11-25

歯列矯正その後

鏡の前を通るたびに口を「にゅっっ」と開けて見ちゃう。
 
歯の矯正器具がとれて5日が経ちましたが、やっぱ違和感全然とれない。口全体がまだ新しい歯の形に慣れてなくて、常に何か挟まってる感じがする。でも鏡をみると何にも問題はなくてアレーという感じです。

 
不思議なんですけど、あれだけ痛くて辛い思いをしたのに今となってはすべての苦労が1ヶ月くらいしか続かなかったような感覚。変なの。 ほんとうあっという間だった。嫌なことは忘れる、人間の便利な能力。
 
 
この歳でポリデント買うことになろうとは笑
毎晩寝るとき、透明のマウスピースを装着しなければならないので、その洗浄のためです。6ヶ月間つけてね、って言われたけどそれだけでいいのかな?
よく見たら歯の表面には、器具を固定するための樹脂?とかがちょっこり残っている。まったく見えないので別にいいのだが。前歯と下の歯の中心も僅かながらずれているし、きっと日本の歯医者さんが見たらビックリするくらい雑なのではないかなと思う。マウスピースの洗浄のことも、私が聞かなかったら先生教えてくれなかったし、後半していたゴム掛けも「夜だけでいいよ。え、昼間?あぁ、出来たらすればいいし、できなかったら別にしなくていいよ」と言われていたので、かなりテキトーだっただろう。
 
これこそフレンチクオリティーだろうけど、とりあえず先生とも気があったし、今は自分の歯に満足しているし、いいのだ。

2020-11-23

食べ歩きとワークショップ

普通にDebotté 開いてた。
 
 
晴天で気持ちが良すぎて、どうしてもそのまま家に帰りたくなかったので、Aとちょっとだけワルをした。笑
一人一個マロングラッセ↓(これ一つで2.2ユーロもするのだ!)を買って、パン屋でコーヒーのお持ち帰りをし、道端に腰をかけて日向ぼっこをした。
マロングラッセの美味しさたるや!
ロワイヤル広場に座り込んで朝からクロワッサン食べてる若者グループもいた。やっぱみんなそうでもしないとやってらんないよな…
 
お城の周りもちょっと歩いた。


ところで11月初めから始まっている高校でのワークショップですが、毎回緊張して出勤していたのが、少しずつ毎回楽しみになってきた。
まずなにより学生らがとても感じがよく話していて面白い。そして彼らの名前をばっちり覚えたので親近感が湧いたのと、そもそも彼らが楽しそうにわたしの出した課題に取り組んでくれている、ということだ。
家紋の課題から今はそれを生かした服作り。
服、といっても使うのは紙で、生徒一人に与えられた2mx1,5mの分厚いデッサン紙を「全部使い切る」という約束だ。
 
おぴろさんに面白いデザイナーの名前をいくらか聞いたので、それらを見せたらみんなすごく興味深々。面白い作品ができそう。
 
写真に写っている人形 はBécassineベカシーヌという100年以上前から愛されているフランスの国民的漫画?のキャラクターで、わたしの私物です。生徒がどんな風に紙を使うか試しているが、その様子が面白かったのでパチリ。
 
 

2020-11-22

Artothèqueコレクションへ。

Artothèque(アルトテック)という、いわゆるアート作品をコレクションする団体がある。会員に登録すれば(年会費は数十ユーロだったはず)リストに載っているアート作品を借りることができる。フランス国内随所で存在しており、多くの場合美術学校に付属している。
 
この秋、そのArtothèqueからメールが来た。市から特別助成金を得たので、大規模な買い付けをするという。なので希望するアーティストは是非応募してほしいと。
 
 
きっとナント市に住むアーティストは全員応募したのではないかと思われる。全部で164もの応募があったそうだ。そしてつい先日連絡が来て、ありがたいことにわたしの作品は買い上げされた。(やったー!)


Artothèqueのコレクションに入るというのはなかなか嬉しいものだ。なので簡単にお祝いをしようということになり、Aといつもとは別の市場へ向かった。
 
晴天の土曜の朝、道にはびっくりするくらい人がいた。
 
中心地を通ったけど、ロックダウンなんて嘘みたいだった。時間はもうお昼だったけど、Aとわたしは朝食をとっていなかったので簡単なものを買い、ベンチに座って食べた。屋外での食事は禁止されているのだけど、かなりたくさんの人が同じように何かを食べたり飲んだりしている。しかしみんなソーシャルディスタンスを保っている。
パトカーが何度か横を通ったけど何もなし。わたしらはほんの5分ほどそこにいたが、それだけでも十分気持ちの良い時間を過ごした。太陽の光を浴びながら外で食事をするなんてどれくらいぶりだろうか。
 

2020-11-21

Yのパニック発作

ある日の昼、アトリエに付属しているキッチンで
わたしは別のアーティストBとご飯を食べていた。するとまた別のアーティストYがやってきて、わたしらを見るなり
 
「人多すぎやん。外で食べよ…」
 
とぶっきらぼうに言い、中庭へ去っていった。
その日はけっこう寒い日だったので

「4人くらいまでなら全然大丈夫だと思うけど。外は寒いんじゃない?Yも一緒に食べようよ」

と誘っても、Yはトゲトゲしく、頑なに拒むだけだった。
キッチンは15㎡くらい。狭すぎず広すぎず。わたしとBは「ま、いっか」という感じでそのまま食事と会話を続けた。
 
 
 
 
その数時間後、音楽を聴きながらアトリエで作業していたわたしは誰かが泣き叫ぶのを聞いた。その時は子どもだと思った。キョーレツな泣き方だったので1歳くらいの子かな、上に住んでいる人たちかな、と思った。それはしばらく続いたが収まったのでそのまま気にせず作業を続けた。
 
 
しばらくして別のアーティストらと廊下ですれ違ったのだが、彼らから、泣いていたのはYだと聞かされた。
Yは人よりも体重がかなり多く、他の病気も経験しているので体が弱い。だからコロナウィルスに対してそれはそれは敏感になっている。その日キッチンで私たちと食事をしたがらなかったのはそのせいだったらしい。人がすれちがう廊下やトイレでもマスクをしない・キッチンで食事をし終わってもマスクを装着しない私たちを見て、きっと怒りや不満・不安が爆発したのだろう、パニック発作を起こしたというのだ。


それを聞いてわたしはYが発作を起こしたのはコロナのせいだけではないと思った。彼女は前から制作に悩んでいたし、思うように発表の場が持てず苦しんでいた。やっと手に入れた展示の機会も、今回のロックダウンで取り消しになった。仕事もやめてアーティスト業に専念するつもりだったのに全然うまくいかないと非常に悩んでいた。
30歳を過ぎてこのように悩む友人アーティストは多い。中には彼女のようにひどい鬱状態になる人もいる。わたしは彼女がこれほどまでに行き詰まっていたなんて知らず、すごく申し訳ない気持ちになった。
 
 

正直言って私たちのアトリエはいつも人で溢れているわけではない。廊下に出てお手洗いに行っても誰かとすれちがう可能性なんてほとんど0に近い。キッチンも3人集まれば多い方だ。そもそもキッチンにやってきたときYは手を洗っていなかったし(とはもちろん彼女に言わなかったけど…)、きっとナーヴァスになっているのだろう。
 

わたしは翌日Yに会いに行き、素直に謝った。共有空間ではマスク着用を心がけることを約束した。今回の彼女の発作事件を聞きつけたアーティストらがみんな彼女にこうして連絡をしてきたらしく、彼女は「なんかみんなを怖がらせちゃったねー」と言って笑っていたので、少しは気持ちが軽くなったのでは、と思った。
よかった・・・





コロナの影響で身体的に苦しむ人も、
コロナのせいで始まったロックダウンにより職を失ったり活躍の場を失い苦しむ人も、
ロックダウンにより人と会うことが少なくなり人間関係が緩和したという人もいる。



コロナに罹ってめちゃくちゃ苦しんだ友人を知っている。だからコロナをただの風邪、とは全く思わないけど、健康な人のマスク着用やそれに違反した人に罰金を科すことなどには疑問が残る。人は汚れた手でマスクを着用することも多く、着用中何度もそれを触る。1日中着用することで肌がただれる人もいるそうだ。そもそも清潔なマスクを着用しない人もいる。病気の人が着用するのはもちろん理解できるけど、健康な人が着用する意味あるのかな?とわたしは毎日考えている。

 
しかし
装着することでYの気持ちが安らぐのなら、それも一つの利点だろうか。

2020-11-20

歯列矯正終わりました

タイトル通り、やっと終わりましたー!

矯正を始めた(青ゴムの装着)のが2019年の2月頭、
上の歯にブランケットを装着したのが3月末。
実質金属の矯正器具装置期間は1年と8ヶ月のみでした。
思ったより早かった!
 
 
フランスでは子どもの歯列矯正率が高く、わたしの周りでも経験者はめちゃくちゃ多いです。時々「7年間着けてた」とか、「5年着けてた」とかいう人が少なからずいました。だから2年なんてちょろいもんでした(と自分に言い聞かせていた)。
 
でも正直けっこう痛みは伴うし、初めて器具をつけた夜は葉っぱ1枚(サラダ )さえ食べるのが大変で途方にくれました。食事するたびにそこらじゅうに食べ物が引っかかるし、最初は特に柔らかいものしか食べられないし、ゴムかけは超めんどくさいし、歯磨きは長いし面倒臭いし、正直いってけっこう大変だった。器具と口内の皮?が擦れて血が出るし、同じところ噛みまくって痛いし。。


でも!


今はめっっちゃやってよかったと思う。
歯列矯正が進むにつれて前歯が少し出てるのが気になってたけど、いざ器具をとってみれば特に気にならないし(わたしはね)、嬉しいです。

 
 
 
施術が終わったあとも、下の歯の裏に簡単な針金みたいなのが装着されました。これは一生つけます。先生が言うには、歯はけっこうすぐ動くらしい。だから夜も透明のマウスピースをつけなければいけないし、実はいろいろ苦労は続きます。
 
もう歯医者さん行かなくていいんだなーって思うと少し悲しいですが。
 
 
 
 
歯の表面のツルツル感を約2年ぶりに感じて正直めっっっっっちゃ奇妙です。ですがこれから少しずつ慣れていくでしょう!

2020-11-17

美味しいものたち

食べ物ばっかりですが…。
 
今週のパニエ。初めてドラゴンフルーツが入ってた。ザクロが2個も入ってた!
初めてタルト・タタンを作ったけど、こんなに美味しいお菓子だったのか!
Aがチーズ屋で買ってきたもの。
Tomme aux fleurs sauvages。乾燥お花と一緒に熟成されたチーズ。とにかく見た目が素敵だが、味もめちゃくちゃ美味しい!
日曜日、パンを買いに行ったと思ったらなかなか帰ってこない。心配して電話をすると市場にいて「魚介類買ってくわ!」
ということで思いがけずまたご馳走。といっても牡蠣は12個で5ユーロだし、このエビたちもこれ全部で5ユーロだったらしい。安くて贅沢。ありがとう!
ちなみにこの写真に写っているAの足の爪を見て欲しい!
この間マニキュア遊びをしたくて、お願いして塗らせてもらった(笑) 仕事があるから流石に手の指にはネイルしなかったけど、ヴァカンス中とかだったらOKだったらしい。(まじで!)
 
 

ハイビスカスの砂糖漬け。

 今のロックダウンは本当にロックダウンというのかわからないくらい緩い。レストランとバー・カフェなどの商店が閉まっているくらいで、ほかはすべて今まで通りな感じ。商店もclick and collectと言って、事前にネットや電話で商品を注文し、お店に受け取りに行くのが主流になっており、どこでも実践されている。
 
流石に家でパーティをしている人は周りにいないけど、けっこう動ける自由はある。注意は必要だけども。

2020-11-16

餃子弁当を食べる。

 この間、Bento Sakuraに行って日替わりお弁当をテイクアウトしました。

写真にはうつってないけど、これに餃子がついて15ユーロ。美味しかったですー
この日はフランスの兄と二人でお昼ご飯を食べながらミニ会議をする予定があったので、そのお供に日本弁当を。

お弁当を作っているのは日本人のマキさん。
サービスは旦那さんのフィリップさん。
 
フランス人は白米に醤油(甘いやつ)をかけて食べる。フィリップさんに「二人とも、お米にソースかける?」と聞かれて、私は普段は絶対かけて食べないけどなんとなく今日はそれもいいかも、と思って「はい」と答えた。するとあとでマキさんがキッチンからわざわざいらして「まきこさん、本当にソースかけるの????」と聞いてくれた(優しい!)。その優しさになぜか笑ってしまった。ソースありでも美味しかったけど、白米だけの方がやっぱりよかったかな。
 

私の胃にはかなり立派な量だった。そしてフランスの兄、大満足!
餃子も久しぶりに食べられたし、からあげも美味しかったー!! 幸せな時間でした。
 

2020-11-12

友人Jと梱包

今日のお弁当。
鶏肉と寝キャベツの生姜焼き、ナスの煮浸し、手作りキムチ(また再会しましたー)、あとは残りのバターナッツかぼちゃに野菜色々。ご飯にはゆかりのふりかけ、ふりふり〜

今日はJがわたしのアトリエにやってきた。一緒に京都の展示のための作品を梱包して、郵送した。
何気なく「再ロックダウンになってどうよ?」と聞いた。すると彼はこう言った
 
「僕はもともとソヴァージュ(非社交的・付き合いを避ける方)だから、生活自体は前と全く変わらないんだよね。カフェもレストランも苦手で行かないし。友人とバーで会ったり、コンサートや劇場に行くことが一般的な人たちの文化なのだとしたら、僕にとっては一回一回の家での食事こそが文化だし、子どもたちの触れ合いだって大事な文化だ(彼は2人の子どものお父さん)。だから制作のモチベーションだって全然変わらないし、僕は元気だよ」
 
 
とめっちゃ清々しく言い切っていた。
 
 
 
彼とは学生時代からの仲なので、もう11年。
いわゆるナントのアート社会からは少しズレたところに生きている彼の存在はわたしにとって貴重だ。わたしの周りにバリバリの出世主義な人が多い中、Jは制作の過程や意義に興味をもっているので、「アーティストとしての成功」とか「作品の販売」とかに全く疎い。
 
彼は建築学校でデッサンの授業を教えているのだけど、それがものすごく面白いらしい。デッサンの授業って技術以外に何話すの?って感じだけど、彼は学生ととことん話しをして、意見交換をしているらしい。学生から学ぶことはたくさんある、と興奮していた。



日本に作品が無事届きますように。

2020-11-11

xiu xiu の曲と胸の傷

実はジョンとお別れをしてからというもの、なかなか大好きなXiu Xiuの曲が聴けなかった。
 
 
(とったどー!)って言ってる気がする↓
 
ジョンと連絡をとるようになった時期とXiu Xiuを聴き始めたのがほぼ全く同じなので、ジェイミーの歌声を聞くと色々思い出されて胸が痛くなるのだった。
 
 
 
わたしがまだナント美術学校で学生をしていたころ、アーティスト(トモちゃん)の撮影の手伝いでベルリンに行ったことがある。そのとき、彼女のパフォーマンスに参加してもらうドイツ人女性2人の全身にメイク(というかシールを体全体に貼って)いたんだけど、BGMにラジオ音楽をかけていた。作業は順調、やる気も皆んなメラメラですごくいい感じだったのに、中盤に差し掛かったとき、突如2人のうち一人がひどく泣き出してしまった。作業はかなり長い間中断。わたしもトモちゃんも一体なぜ彼女が泣いているのかわからず、パニックになった。
 
彼女は泣きながら「やっぱりパフォーマンスには参加出来ない」の一点張り。みんな困り果ててしまい、時間も押してて焦る。するともう一人の女性が優しく彼女をなだめ、ようやく話ができる状態になった。あとで聞いた話だが、そのときラジオから流れてきた曲が元彼との思い出の曲だったとかで、それでどうしても耐えられずに泣き出してしまったとか。
 
正直わたしは理由を聞いたとき、全く一ミリも理解出来なかった。。。(人にはそれぞれ辛い思い出あるよね・・・)とは思って「そういうこともあるよね」と言ったと思うけど、それまで深い失恋も恋愛もしたことのなかった私は彼女に何にも声をかけてあげられなかったし、ちゃんと理解してあげられなかった。 
 
 
 
でも!!!!
 
今なら彼女の気持ちがわかる!と胸を張って言える。
やっと、やっと、やっとわかった。
 
 
 
音楽の力って本当にすごい。懐かしい曲を聴くと、当時聴いていた心情や風景や匂いまでも一気に溢れ出てくる。
正直、Xiu Xiuの曲すべて、今は辛い。
でも今日頑張って曲をかけることが出来たから、少しは成長出来たのかもしれない。



こんな状態でコンサートなんて行ったら、居てもたってもいられなくて会場から飛び出してしまいそうだ。コロナでコンサートが無くなったのは本当に辛く悲しいことだけど、わたしに少し治癒の時間を与えてくれてるような。
でもやっぱり生ジェイミーは見たいけど。どっちやねん

弁当とか鴨料理とか

こちら今日のお弁当。久しぶりに再会した!
アトリエで友人らと昼食をとるのが本当に癒し。
冷蔵庫には常にいろんな色の野菜があるような生活になった。巻き寿司は見事に形が潰れているけど、中はさつまいものピュレとサラダ。卵の横はバターナッツかぼちゃをオーブンで焼いたもの。紫色は生ビーツ。
 
 
 
ピュレはAが作ってくれたものの残り。この日は気合を入れて市場で仕入れた鴨肉をシードルでコンフィしたものを作ってくれた。ソースには全部は覚えてないけどザクロを投入してて「えーー!」って思ったけど、実際食べたらビックリするくらい美味しかった。右上はチコリのサラダで、ここにもザクロ入れてた。
いろんな食べ方あるんだねーそして本当に美味しい。

美味しいものを食べるって、本当に豊かで贅沢なことだ。

2020-11-10

マスクの裏

ところでフランスの今日の新規感染者数 22180人、死者857人。
 
 
多いな…
 

 
そういえば、ワークショップ中ももちろんみんなマスク着用が義務だ。美術の先生も生徒もみんな。
今となってはマスクなしで外を歩くことが出来ない。パン屋やスーパーなど、お店や道で会う人会う人の顔の全体を見ることが出来ない。
 
 
2回目の授業中、美術の先生がふとマスクをとって鼻をかんでいた。わたしはたまたまその場に居合わせたのだが、彼女の顔全体を見たのはそれが初めてだった。自分が想像していた顔と全くと言っていいほど印象が違ったので、思わず声を出してしまった。
 
「え!!初めて⚪︎⚪︎(先生の名前。彼女とはタメ口)の顔全体見れた!なんか、想像してたのと違う!」
 
彼女は逆にびっくりして、キョトンとしていた。 笑



目しか見れないとは、なんとまぁ情報不足なのだろうか。と改めて思った。
 
わたしが受け持っているクラスは生徒14人いる。まだみんなの顔を見ていない。なかにはきっとわたしが想像している顔に近い顔をしている子もいるだろうけど、今回の先生のようにサプライズもあるかもしれない。
そう考えるとすごく不思議な気持ちがするものだ。こんなに一緒に時間を過ごしても、顔全体を見ることさえなくサヨナラすることになるんだなぁと。




フランスのロックダウンは、12月半ばまで(もしくはクリスマスまで)続くのではないか、とみんな噂している。
高校の生徒らは「授業の半分がオンライン授業になるかもしれない」と言っていた。
「オンラインになると、どう?」と聞くと、「朝の登校の時間が省けるから、ゆっくり寝られて良い」という生徒が多かった。そして「お父さんが糖尿病だから、人との接触はなるべく避けたいのでオンラインに賛成」とか「おじいちゃんおばあちゃんに早く会いたいから、コロナが早く収まってほしい。だからオンラインにしてほしい」という子もいた。
みんないい子だな。。。
美術の授業はさすがにオンラインにはならないと思うけど。


わたしはこのワークショップがあるおかげで、生活にメリハリが出来た。いろんなイベントが中止されまくっているこの世の中で、一つでも予定通り実施されてわたしはラッキーと言わざるを得ないのだろう。

ワークショップ2回目

あぁーやっぱり緊張した。でも初回よりかはだいぶ落ち着いていたと思う。名前も少しずつ覚えてきたし。

実技に入るとみんなやっぱり真剣。

それぞれオリジナルの家紋をデザインしてもらい、それを今回は樹脂粘土(わたしがよく使うもの)で立体化に挑戦。
2時間あっという間。みんなけっこう真剣に作業してた。でも全然終わらなくて、結局来週もこの作業続行。
 
 
思うように作れなくてぶっきらぼうになった子が、急に席をたって窓際に行って「空が綺麗だ…」と言いながら携帯で写真を撮り出したときは「なんかいいな」と思った。
 
 
ある生徒が「どうかなぁこれー あぁーこれ、クソだ!全然ダメだ!」と自分の作品に納得いかない様子。それを見た隣の子が
「たしかに、俺はその黄緑気に入らないな。まわりの色と全然うまくいってないよ!」と超・直球批判。
わたしはたまたまその会話を聞いて単刀直入に言うなぁと、驚いた。
驚いた私をみて彼らは「正直な感想だし!」
言われた子も「俺も、率直の意見の方がいい」と言う。
たしかに、彼の言い方は悪口でも意地悪な言い方でもない、一感想なだけなのだ。


 
 
 
みんな自分の意思でこの美術クラスを選択した生徒ばかり。だから元々モチベーションも高い。だからこそなのか、技術に長けた子が数人いる。 手順もいいし、造形のとらえ方とか、本当に立派。
でもそういう子こそ、
「いろんな色を混ぜて実験してみてね」とか「失敗してもいいからね」とか「色々試してみて」と言っても、全然やってくれない。いつも通りの自分の技術をただ「見せる」ことしかしてくれない。技術はそりゃすごいよ、けどわたしが見たいのは全然それじゃないのだよ。
 
ここが本当難しくて、だからそういう子たちの作品はかえってオリジナリティーに欠けた全然面白くないものになりかねない。



わたしは子どもの頃、正直いうと自分は絵がうまいと思っていた。けど数年前実家に帰ったとき、自分の小さい頃の絵をみつけてすごい絵下手くそだったんだな!と知った。美術の授業は大好きだったしそれなりにうまくこなしているつもりだった。けれど今思いかえせば、冒険心に欠いた「それなり」に上手く出来ている(ようにみえる)作品を作っていたのかもしれない。


なかなか言葉で伝えるのは難しいけど、彼らといろんな話を通して わたしの考えていることとか思いを伝えれたらいいなーと思います。

2020-11-08

うまいもの三昧

日曜日はもんのーーーーすんごーーーーーく天気がよくて、気温もめちゃくちゃあがった。これに喜んだAとわたしは市場へ急いだ。(市場が開いていたなんて知らなかった)
アメリカの大統領選の結果も祝うのじゃー!
 
歩いている人けっこいいた!
 
青い空が嬉しすぎたので、遠回りして向かった。それくらい、いいよねー

あったかくて、途中Aは半袖になった。わたしもセーター脱いだ。11月とは思えぬ。あとで見たら、気温19℃まであがったそう。
 
マルシェには警察がうようよ徘徊していた。。。
早めに入場者を制限していたし、なんか変な空気。ただ単に買い物を楽しみたいだけなのに、なんでこんな無駄にピリピりせにゃあかんのだ
 
Aがここぞとばかりに巧みな言葉力を発揮して、色々安く買い物していた。このマルシェで働く農家の友達とかもいて(そんな話聞いたことなかったけど?)果物や野菜もタダでもらってた。そんなんあり?
 
両手いっぱいに食材を抱え帰って来た。なんかプレ・クリスマスみたいな感じになった。
帆立貝のカルパッチョに、オレンジの絞り汁をかけて頂いた。うまー
 
ここ最近食べ物の写真ばっかですが(外出制限の間はこういう喜びしかない)、こちらはA作の巨大サヤエンドウ?入りココナッツカレー、柿を添えて。
手作りチーズバーガー。丼に入っているポテトはお愛嬌。

この夏ビーガンに近づこうという考えだったのに、なんでこんなことになってしまったのだろうか。でも大型チェーンスーパーとかの肉は買わずに、肉や魚を食べると決めたら地元の肉屋やマルシェで買うことにしている。

2020-11-06

PALETTE

すいません、いろいろ告知続きます。
 
Tシャツ出来ました! 
レンヌに住んでいるアーティストから参加のお願いを受けました。
34ユーロです。
いろいろデザイン提供したけど、正直これ選ぶんだ!?と思った(笑)特に顔の方。
2つをこういう風に組み合わせたのも、意外で面白いなぁと思いました。自分じゃ絶対やらないだろうから、こういうコラボレーションはいいね。
まだ実物見てないので印刷の質とかはわかりませんが、写真で見るにはいい感じです。


他のアーティストのものも面白いので、是非ご覧くださいませ!

京都で展示

突然ですが、この12月京都の展示に参加します

ある日フランスの自宅にフライヤーが届いてびっくりしたよ!

 
ファルマコン連鎖反応展(PCR展)
 
会場:アトリエみつしま
603-8215 京都市北区紫野下門前町44(地下鉄烏丸線「北大路」駅から徒歩15分、市バス「大徳寺前」から徒歩5分)
 
参加作家:エルイーズ・イルベール、入江早耶、大久保美紀、加藤有希子×児玉幸子、フロリアン・ガデン、ジェレミー・セガール、谷原菜摘子、堀園実、福島陽子、古市牧子
 
キュレータ:大久保美紀

 
主催:吉岡洋・大久保美紀
共催:アトリエみつしま
 
 
 
みきちゃんからのありがたいお誘いをいただいて、ミキ家族と一緒に日本へ行く予定も立ててたけど、どうなるやろ。
コロナのせいで日本に行けなさそう。作品は結局郵便で送ることになりましたが、それさえも不安。日本で展示することは稀なので、お近くにお住まいの方は是非お越しください。

2020-11-05

聞いた話見た話

今日のBIOのパニエはこれでした。
Butternuts(日本語でバターナッツ・スクワッシュ?っていう?)が入ってたー
柿もざくろも一つずつ。嬉しい!
 
けっこう普通に生活している。
アトリエのキッチンでお昼ご飯食べてたら他のアーティストも集まってきて、全部で4人。久しぶりにA以外の人と一緒にご飯を食べた。うち2人が道で警察に証明書の提示を求められたと言っていた。
美術学校で英語の教師をしている人がいて(彼女はイギリス人アーティスト)、彼女いわく美大では美術史などの授業はほぼインターネットで行われている。希望する人は学内で作業出来るけども室内の食事が禁止されているらしい。だから寒いのにみんな外でご飯を食べているんだとか。
 
今日画材屋に行ったら、お店の一部がお客に開放されていた。「開いてる!」と思ってびっくりしていたら、多くの商品棚前にテープが貼られていた。すべての商品を直接売ることは禁止されているらしいが(必要最低限のものだけ売ることが出来る)、他の商品はすべてインターネットでは注文出来る。(例えばわたしの前に並んでいたお客さんがニスを買いたがっていたが、店員さんは「絵の具は売れるけどニスは禁止されているんです、すみません」と言っていた)
 
なんか本当にややこしい世の中だ。こんなこと今まで起きたことないから当たり前っちゃ当たり前なんだけどさ。
 
 
 

2020-11-03

ソフトロックダウン?

二度目のロックダウン。。
だけど春の第一回目とは全く違ってかなり自由が利く。いってみれば、ソフトロックダウンという感じだろうか。

 
(先週末満月が綺麗だったので写真に撮ろうとしたら、一回目失敗。しかし良い線)
(二度目)
行政窓口が開いているので、色んな手続きも滞らない。
学校が開いているので朝晩子どもやその親御さんたちが街中を歩いている。テレワークができない人は仕事に行くし、車の行き来もある。
レストランやバーは閉まっているのでもちろん普段より閑散としているが、割と大丈夫な感じ。例えば画材を売るお店、店内で買い物はできないがネットで注文して取りに行くことはできる。一応いろんなことが機能している。
 
最近市の中心地に移り住んだわたしは、駐車許可をもらいに窓口へ行った。街中の路上駐車はもちろん有料だが、中心地に住んでいるという住居証明があれば180ユーロ(2万円くらい?)払えば1年間駐車し放題。住む場所によって区間は限られるが、けっこう広い。
 
 

ワークショップ

毎回毎回、ワークショップの仕事が始まる直前思う。
「なんでこの仕事 受けつけちゃったんだろ…」 
 
それくらいに緊張する。

(これは教室にもともと展示してあった作品。みんな絵上手いな!)


わたしは美術の教師ではなくアーティストとして呼ばれているので、カリキュラムに沿ったややこしいことを教えなければいけないわけじゃないのは分かっている。だけど世間一般の教育機関とわたしの日頃の生活があまりにかけ離れており、「こんなところにわたしが来ていいのだろうか」と思うし、足を踏み入れるたびにソワソワするのだった。
 
 
授業が始まる少し前に美術の教室に着き、担当の先生に再会。彼女はわたしよりも少し年上で、珍しく真面目な人だ。最初自分と全く違うタイプの人だなと思っていたのだけど、美術学校出身と聞いて(わたしが一方的に)一気に打ち明けた。
プロジェクターなどの用意をしているうちに生徒が続々集まってきて、ついに開始。全部で14人。皆んななんか優しそう。わたし、緊張はしているけど大丈夫かも。
 
初っ端、わたしは何を思ったか、顔も見せないまま喋っても本当にみんなに伝わるのか不安になったので、突如マスクを取って短く自己紹介をした。思いっきり笑って歯(もちろん矯正中)を見せた。生徒たちはとくに無反応だだったけど、自分が勝手にすっきりしてそのまま作品のプレゼンを続けた。



そのあと雑談ありの、リラックスした雰囲気でプレゼンは進む。静かな子もいるけど、随時発言がめちゃくちゃあってすごいいい感じだった。わたしはずっと笑いっぱなしであった。みんなの前では話をしない子も、個別に意見を聞きにいくとちゃんと意見を話せる。高校生って立派だなーと思った。 


フランスの高校事情なんて全く知らなかったけど、日によっては朝8時から夕方18時までみっちり授業がある日があるらしい。お昼休みは45分とかで、毎日たくさん宿題が出るそうな。
生徒の一人が「本当に大変なの!わたしの時間割見て!」と言いながら立ち上がり、わたしにわざわざ時間割表を見せてくれた。こんなに毎日忙しいんだなんて知らなかった。そもそも朝8時始まりとか、早いな…(たしかフランスの一般大学とかは朝7時半とか始まりのところもあったはず。でもわたしがいた美術学校は早くて9時とかだったと思う。昔のことなので知らんけど)
 
 
彼らからいっぱい色んなことを教えてもらえて嬉しい。
 
 
 
初日は簡単なプレゼンと導入。
あと5回この高校に通う。週に2時間だけの少ないプログラムだけど、彼らにまた会えるのが楽しみだ!

2020-11-02

高校へ出張講師

 9月にFRAC(フランス各地域にあるアートセンターみたいなところ)から連絡があった。

 
 
「牧子久しぶりー!突然なんだけど、ナント市内の某高校に行って授業しない?」
 
 
彼らは(スタッフの9割が女性なので「彼女らは」と言いたい所だが)ペイ・ド・ラ・ロワール圏のさまざまな教育機関とコラボレーションをしており、若手アーティストを送り込んでいる。普段はFRACが相手先に若干名の若手アーティストの資料を送り、相手側に一緒に仕事したいアーティストを決めてもらうそうだ。
今回まことにありがたいことに、相手先はわたしを選んでくれたとのこと。


わたしはもちろん喜んで承諾し(もちろん報酬ありのお仕事)、打ち合わせのため初めてフランスの高校という所に向かったのが9月中頃。学長に挨拶したり校内を見せてもらったり。担当の先生と何度か打ち合わせを重ね、いよいよ初日の11月2日が近づいてきた。
 
ところがFRACから、「授業で使うための画材費用の使用許可」が一向に出ない。連絡しても「ちょっと待って」の一点張り。授業は来週なのに、画材なしか…そもそも授業、本当にあるのかな?
と不安に思っている矢先に 外出制限が始まったのだった。
 
 
 
こりゃ中止だろうな、と高をくくっていると
なんと日曜日に担当教師から連絡が。
 
「牧子!朗報!授業、通常通り出来るって!」
 
 
 
それまでわたしはモチーベンションがあがらず、準備もグダグダだったのだが、そのメールを受けた瞬間からモーレツに準備を進めた。日曜と月曜は終始ストレスMAXな状態で過ごした。
 
 
子ども達に授業するのはなかなか緊張するんです。。
自分の作品に興味持ってもらえるかなとか、
自分の仏語を注意されないかとか、
自分の訛り分かってもらえるかなーとか。
 
 
そこまで心配したところで、相手側がどう反応するかは全て自分のコントロール外のことなので心配するだけ無駄だとはわかっているものの、やっぱり不安。
 
 
 
 続く
 

2020-11-01

つらいよね

外出制限が再度始まった。といっても私の仕事はテレワークが出来ないフリーランス業なので、アトリエに堂々と毎日通っている。
 
土曜日の夕方、アトリエから帰るときトラムに乗ったのだけど、見事に車内・街中ともにガラガラでびっくりした。フランス人やるじゃん!という印象を持ちました。でもパン屋に行くとふつーに店員さんはパンと小銭を同じ手で持っている。かと思うとトラムでしょっちゅう消毒液を手に塗りたくるマダムを見かけたりする。




しかしやっぱりロックダウンは精神的にキツイよ。
それに心配事はコロナ感染だけじゃない。テロ事件も絶えない。警察がそこらじゅうパトロールしており、変な緊張感が平時ずっと拭えない。外に出歩くとき証明書を持って歩くのが本当嫌だ。
春に行われたロックダウンは、初めての経験で不安ながらもみんなドキドキしながら過ごしたと思う。SF映画にいるみたい、と何度も思ったのは私だけじゃないはず。でも今回はそういった感情がなく、ひたすら「あぁ・・・」という絶望感が多い(私の場合)。
 
多くのイベントも中止になり、今後どうなるんだろ…という不安ばかり。そりゃ鬱になる人多くなるよね。 
モチベーションがあがらなくてむにゃむにゃしていたら、Aがめっちゃカロリー高そうなガテン系夕食作ってくれた。


どーなるんだろ。感染者数が減らなかったらクリスマスまでロックダウンだろうか。でもクリスマスまでロックダウンしてしまったら、流石に仏人らは黙っていないと思うな。

 
コルテオ 太陽光発電