2025-06-28

10km走る 向かいの島へ

少しずーつ気温が上がってきたような、上がっていないような。最高気温18℃、最低気温12℃みたいな日がずっと続いています。わたしが住んでいるフランスのトゥーロンは最高気温34℃、最低気温24℃とかなのに。トゥーロンの友人らに電話をしたら「10℃あげる!」と言われた。もらえるならマジで欲しい。

おそらく21時くらいに撮った写真。
真夜中でも薄暗いブルーという感じで全然暗くない。カーテンをして寝るので全然グースカ寝れています。
とある日、朝ジョギングに出かけたら何を思ったか、今日は長く走れそうと思った。そしてあっという間に1時間が経ち、結局10.5kmも走った。1時間以上かかったけど、かなり爽快だった!無事家に戻ると暑くて、水着に着替えてそのまま向かいの海へ。サイッコーーーーに気持ちが良かった。

シャワーを浴びて清々しい気持ちで家を出て、朝食をとろうとメインの大きな家に向かって歩いていると、スタッフの皆さんがわらわらとボートに向かって歩いているところだった。
大声で「おはよー!どこに行くの?」と聞いたら
「向かいの島!牧子も来る?」と聞かれたので、そっこーで
「行くー!!!」と答え、朝食もコーヒーも飲まないままボートへ。
ファミリーが所有する向かいの島には小さな家が立っており、そこの掃除に向かうのだとか。「小さいけど素敵な場所だし、何かインスピレーションが得られるかも!」とピアにも言われ、興味本位で一緒に向かいました。
彼らが家や島を掃除する間、わたしは作業をちょっと手伝ったりみんなの仕事の様子を見たり島を散策。結局3時間も島に滞在。スタッフのみんなと一緒に時間を過ごしてすごく良かった。(みんなの仕事している姿を見たことがほとんどなかったので、それも良い機会だった)
外は風が強くてめちゃくちゃ寒かったけど!

コーヒーをもらう。ミルクがないけどいる?と聞かれたが、寒すぎてそんなん関係ない。温かい飲み物サイコー
(関係ないけどフィンランド人は一人当たりのコーヒーを飲む量が世界で一番多いらしい。みんな毎回マグカップに並々注がれたコーヒーをごくごく飲んでいるので、それを聞いても全然驚かなかった。みんなミルクをガバガバ入れる。カフェでも普通ミルクとオートミルクが置いてある)

向かいにはいつも滞在している大きな島。
家はすごく可愛い。
サウナももちろんある。
大きめの迎えのボートを待つスタッフのみんな。
ここの責任者であるマリオはこんなタトゥーを掘っている!
「ファミリーという意味を入れたんだけど、合ってるよね?」と聞かれて、合ってるっちゃ合ってるけど、「家族」じゃないんだなぁと心の底で思った。家庭と家族の違いなんて説明できないし、確かにファミリーっていう意味だよなぁと思って「合ってるよ!」と答えた。

2025-06-26

みんなスタジオに来てくれた

島に滞在するスタッフらの多くは(数人をのぞいて)普段はヘルシンキや他の都市に住んでおり、ファミリーがバカンスで来る夏だけここに滞在する。場所の管理、食事の用意や雑用、掃除、洗濯、ベッドメーキング、イベントの管理、などなどたっくさんの任務をこなすためだけにやってくるのだ。敷地は広いし島あちこちにファミリーが所有する家がある。ファミリーの招待客や友人などたくさんの人がやってくるのでスタッフの数も多いのだ。昔はマドンナや大統領も来たことがあるらしい。
ファミリー到着前の準備時間をわたしはみんなと過ごしている。

ここでは昼食と夕食を一緒に食べる(料理人がいる)。
一昨日、その準備中にボスであるマリオ(女性)から「どう牧子、制作はうまくいっている?」と聞かれた。
ファミリーが所有する現代アートのコレクション管理とはまた違う分野で働いている人たちなので、わたしのアート作品など全然興味がないと思っていた。なので

「うん、今こういう作品を作ってて。っていうか興味ある?」と
冗談まじりに聞いたならば、わたしの顔を真正面に見て
「当たり前よ!興味あるよー!みんな(若い子達)も牧子はどんな作品を作っているんだろうね、って興味津々だよ!」と。
それを横で聞いていた別のスタッフの子たちが
「もちろん!」と。

わたしはその回答にかなり驚いて、
「え、じゃあ、スタジオ来る?」と提案した。
スタッフのみんなは
「やったー!今から行こう!」と返事をくれたりもして。そこでボスであるマリオは
「では明日、ランチが終わってからみんなで見にいこう」
と決めてくれたのだった。


それで、みんな、来てくれた!
(狭いのでつめつめ!本当はセラミックの大きなアトリエに行けば良かったんだけど、そこは車で15分もするし、この小さいスペースで)
作品を時間をかけてみてくれて、本当に本当に嬉しかった。
実はなんとなく嫌われているのでは、と思い込んでいたので、まさかその逆でめちゃくちゃ仕事に興味を持ってもらえていたなんて、、、それを知るだけでも感激したのだけど、まさかこんなにも喜んでもらえるなんて、嬉しすぎて天にも舞う勢いでした。

マリオにわたしの作品集の本をプレゼントした。
そこに「この島での滞在を一生忘れることはないでしょう」と書いた。
それを読んだマリオがびっくりして
「偶然だけど、今朝ちょうど牧子のことをみんなで話していたの。牧子のことは今後忘れないだろうね、って。わたしたちと一緒に過ごして、手伝いもしてくれて、一緒に笑って、他のアーティストなんて、食事だって別、顔を見ないことだってあるくらい。全く交流がないのが普通なのに。」

もーそれ聞いて一気に泣きそうになっちゃって。
マリオもちょっと泣いてて。
まだわたしのレジデンス終わってないのに!!!なに二人でうるうるしてんねん!と悲しいやら面白いやら恥ずかしいやら、とにかく二人でハグをしたのだった。

思うように英語も話せなくてなんか打ち解けられてないなーと投げやりになっていたのに、まさかの言葉をかけられて衝撃だった。



話がズレるかもしれないけど

ここで会うフィンランド人はみんな
お世辞を言ったり、
〜のふりをしたり、
無理をしたり、
絶対しない。

フィンランド語は敬語がほとんど存在しない言語らしく(プリーズってフィンランド語でなんていうの?と聞いたら「そんな言葉は無い」と言われた笑)、そっけない感じがするかもしれないけど、ご飯を食べ終わった後は絶対みんな料理人のスタッフに「KIITOS(ありがとう)!」と大きな声で言う。敬語を使わないから無礼で品がないわけではなく、友人同士や近しい人とはお互いちゃんと真っ向から存在を尊敬しあっているように思う。(嫌いな人とは絶対無理に話さないしね)
全然ネチネチしてない。サラッサラ。

ここの少数のフィンランド人だけかもしれないけどね。わたしも数週間しかいないし言語を全然理解できてないから空想のことかもしれんけど。でも彼らと話したり、彼らのことを見ているとそう思えます。
それか単純にこのマリオさんが有能で、チームの雰囲気がめっちゃいいだけかもしれんけど。働いている人らも家族同士のつながりがあったり昔からの友人だったりするからかな。

とりあえずこの日からだいぶ気が楽になって、元々割と居心地が良かったんだけどさらに居心地が良くなりました。

てか現地の人と交流を持たないアーティストインレジデンスって、一体何の意味があるんだろ。むしろみんなとの交流のために来ているといっても過言では無いくらいだ。

2025-06-24

最高の1日

 いつも美しいけど、この日は特別にさらに美しかった!

この日は近くのカフェへ。と言っても車で20分ほど。
このシナモンロールが最強に美味しい。
シナモンロールはフィンランド語でkorvapuusti(コルヴァプースティ)ひっぱたいた耳、という意味。カフェの人とその話をしていたら
voisilmä(ヴォイシレマ)バターの目というのもあり、それも美味しいよ!とのことだった。
フィンランド人のセンス、面白いと思うのはわたしだけだろか
ちなみにここのカフェ、島はとても安全でお店の前に土をそのまま置いてあったり。盗む人がいないんだね。フランスに住む身としてはこの違いに驚きです。
毎日ここで集まってコーヒーを飲んでいるであろうおじいちゃんたちにもちゃんと「モーイ」と挨拶を。彼らはスウェーデン語を話しているのだけど。

その後セラミックのアトリエで制作を。

週末はカフェを試す絶好の機会なので、別のカフェ(一番最寄り、車で10分)へ。
お菓子ではない。
その後家に戻ってサウナ。
もう一人で火を起こせるし、誰もいないから裸で海にも一人で飛び込んでしまう。
最高の1日だった。
 
コルテオ 太陽光発電