2021-11-30

サイン

ついに鐘の装飾制作作業が終了した…
 
最後の最後に、サインをした。
悩みに悩んだ末、日本語とローマ字と二種類。なんとなく、やっぱり漢字で「古市」って入れたかったよね。おじいちゃんの絵が私にかなり影響を与えていると思うから、やっぱりそのお礼も兼ねて。そういう彼は古市家に養子に入っているので、もともと「安井」さんなのだけど。
 
 
本番する前に何回も練習。
長い間習字やってて本当に良かった…と、何百万回思った。
 
本番はトマッシュが横で撮影。
緊張しすぎて、息しないで一息で書いた。何百年残るからさ。
終わって「プハァ」と息をすると、横でトマッシュも「ぷはぁぁー」と息してて、また爆笑した。
ローマ字でもサインした。
それは日本語だけだと、何百年先の人が私の名前を読めないと思ったから。(テクノロジーが発達して問題なく誰でも他言語を理解できるようになってるかもしれんけど)


 
 
 
鐘の制作はたっっっっっっっっくさんの工程を踏んで完成するので(しかも全行程の間、乾き時間などを考慮しないといけないので、本当に長い)、早速次の工程へ。
早速コンタンが土の第一層を施す。
こうして何層も何層も土(っていうか粘土?)を施して行って、鋳型を作っていく。
 
 
 
次私が鋳造所に戻ってくるのは2月終わり。
大イベントであるブロンズの流し込みだ!
 
 
仲良くなった職人のおっさんやお兄さんたちに別れを告げ、鋳造所をあとにした。寂しくて、去る時めっちゃ辛かった。。
 
 
帰りの車のなかは何とも表現できない感情でいっぱいだった。
達成感もありながら、でもまだ鐘自体は完成していない。
でもまた別のコラボレーションのお話などもいただいて、やること満載なのでそのことを考えるとウキウキして、いてもたっても いられなかった。

思うことはいつも同じ、
やっぱり
「もっともっと面白いものを作りたい」
 
結局それしかない。

2021-11-27

鋳造所での滞在制作

少しずつ完成に近づく!
 
鐘の制作についていっぱい書きたいことがあるのだけど、なんか自分の中で消費しきれてなくて、うまく書けない。あまりにここが異世界過ぎるのと、専門用語がありすぎて うまく伝わらないのでは、と思っている。



フォントヴローのアートディレクターが様子を見に、また来てくれた。
みんなでフルイチエのレストランでご飯。ここにはしょっちゅうくる。田舎なのでレストランが数えるくらいしかない。
撮影担当のトマッシュも彼らと一緒に来た。
頼んだものがたまたま同じで(サーモン)、食べ始めてしばらくしてから彼がいきなり笑い出した。
「どしたん?」と聞いたならば、お互いのお皿を指差して

「同じものを食べているように見えない!僕の皿汚すぎて笑える!」と言った。
サーモンの形を崩さずに少しずつ周りから攻めていく私(手前)と、しょっぱなから全体を崩してソースと混ぜながら食べるトマッシュ。笑

テーブルでは真面目な話をしていたのに、私たちは笑いをこらえることが出来なくてガハハと笑った。


鐘の制作はかなりの集中力を要する。
繊細な仕事だし、全行程が複雑すぎて失敗は許されない。チームワークだし、情報を共有してミスがないようにする。ピリピリする時が多く、だから胃が痛くなる(のは私だけかもしれないが)。

けれどこんな風にみんなで笑いまくってお腹が痛くなる時もあり、それが私を救う。社長さんやその奥さんとは本当になんでも話せて、一緒にくだらない冗談も言う。しかし同時に私の努力や制作態度を大いに評価してくれているのを、身にしみて感じる。そして私も彼らへのリスペクトを忘れない。本当に美しい人々だ。


だから最高に嬉しい。
なんて自分は幸せなんだろうか、と、何度思ったかしれない。

フルイチエ

鋳造所に滞在する期間はずっとホテル住まい。

お昼と夜はほぼ毎回 鋳造所の社長とその奥さんの二人と一緒にいただく。毎回いろんな食事を作っていただいて、実家に帰った娘のようにめちゃくちゃ甘えさせていただいておる。あまりに居心地がいいからか、毎回彼らのお家に着くなり、反射的に靴を脱ぎそうになる。(フランスは基本家でも靴は脱がない人が多数)



わたしはダチョウの人形を持っている。中にコムギが入っており、レンジでチンすると湯たんぽになる優れものだ。これで腰やお腹を温めながら寝るのが最高である。

それをある日、遊び心で、ベッドにこんな風に置いて仕事に出かけた。
夕方清掃された自分の部屋に戻ると、綺麗になったベッドの上にダチョウがちゃんと元のように置かれていたのだ!!!
客室清掃員の方、冗談通じる人じゃん!と、味をしめた私は翌朝、こんな風にダチョウをセッティングして仕事に出かけた。ウッシッシ(さぁ相手はどうでるか!!)
(腕を頭の後ろに組んで寝ているダチョウ)

するとおおおおぉおおお!!!

じゃじゃあああああーーーーーん!!
なんとこんな形で置いてあって、一人で声に出して笑った。

こんな面白いことになると知ってたら、初日からやってたのにーーーー!!!

ダチョウのおかげで、ここにまた連続で泊まる日が待ち遠しい!
ちなみにホテルの名前は Le Fruitier(ル・フルイチエ)といって、発音がめちゃくちゃ「古市」である。
毎回このホテルの名前を言うたびに少しなんか恥ずかしい感じになる。笑

2021-11-26

火鉢

またさらに濃い1週間が終わったぜよ・・・

金曜の朝、突然停電になった。
電線の確認か何かで街の一界隈が停電になったらしいんだけど、その情報が全然行き届いてなかった。だからみんなビックリ。電気がないと仕事できない人がたくさんいて、みんなとりあえず家に帰った。

私は電気がなくても仕事が出来るので一人細々と仕事をしていたのだけど、やっぱりあの大きなアトリエで沈黙の中仕事をするのは悲しくもあり、美しくもあった。
自然光が入って綺麗だった。

ただ、光が少ないと寒さが増す。。。
今までもずっと寒かったけど、
寒くて寒くて耐えられなくてコンタンに「無理!」と言ったら、こんなものを持ってきてくれた。
えっ 火鉢やん!

このペンチで端っこを掴んで移動させる。
今までの寒さをすべて忘れさせるほど最高に暖かい。。
灰の臭いも最高にいい感じだ。
これのおかげで仕事のペースがあがる。

実は装飾の詳細をまだ一般公開しちゃだめで、見せられない。

これは研修生のノルウェンが「フォントヴロー修道院」っていう名前を置いてくれてる。

2021-11-20

ほっぺたをガチっと

これまた濃い1週間が終わった。。。
 
こうばのおっさん達になめられないように、失礼のないように。おっさん達(とお兄さん達)の名前を必死に覚える。元気よくハキハキ挨拶をする。
郷に入っては郷に従えだから、私は始業時間(朝8時)の10分前に向かうようにしていた。「牧子は好きな時間に始めたらいい」とアトリエ責任者のコンタンに言われたが、そんなことするわけがない!
 すると何人かのおっさん(やお兄さん)は朝と夕方に私の制作の進み具合を見に来てくれるようになった。冗談も言い合えるようになったし、何か質問があれば気軽に聞けるようになった。ありがたやー
 
 
月曜から金曜まで、日中はノンストップでクロッシュ(鐘)に向かう。 どんなに小さなピースを貼り付けるのだってかなり緊張する。なんせ失敗は許されないのだ。
 
 

 (腕組みをして、それらしく振舞う私)

 
フォントヴロー修道院のアートディレクターが、ヴァカンス中なのに(しかも来週また仕事で来るのに!)様子を見にきてくれた。「どうしても夫に鋳造所を見せたかったから」と言っていたけど、私は知っている。ただ単に彼はこの鐘プロジェクトが大好き過ぎるのだ。笑


私の仕事ぶりを見てかなり感激した彼は、私の頬っぺを両手でガチっと掴み「牧子!ブラボー!なんて素晴らしい仕事なんだ!!!!」と、目に涙をうっすら浮かべておった。

私はまず頬を触られたことにかなりびっくりして一瞬戸惑ったけど、私は彼のことがかなり好きなので、正直天にも昇るほど嬉しかった。。。彼のだんなさんは横でにっこりと微笑んでいた。なんて素敵なカップルや。。
 
でもさ、まだ早いよ…
ブラボーを言うには早いんだよー!!!

 
そう思っていたのも束の間、翌日制作に関してとある課題が浮上して、絶望。
まだ解決策を見いだせていない私は正直、今もお腹が最強に痛いのだった。ほら言わんこっちゃない!
 
クロッシュは何百年も残るものだし、こんな素晴らしい機会を与えられるなんて、超・超・超稀なんです。それだけ責任も重いし、やりがいがあるってものだ。
 
 

2021-11-17

ノルマンディーの鋳造所で

月曜から、ノルマンディー地方にある鋳造所Cornille Havard(コルニル・ハヴァール)でレジデンスが始まりました。
 
着いたその日から、全力投球!! 
めっちゃやる気満々で、この日を心待ちにしていたのですー
 
人肌くらいの暖かい鐘の下地に、そのままマジックで下書き。作業場は本当に寒いので、ずっと触っていたいくらい。
1日半かかると思ってたけど、半日でほぼ終えてしまった。。
これは翌日

アトリエ責任者のコンタン。鐘の中心を確認している。
 これは私の下書きデッサンが終わって、
職人の皆さんが全体に蜜蝋を施している様子です。

ここは異世界すぎて、説明しようにも言葉が足りなすぎる。
 
まず日本語の「鐘」という単語が、 そもそも「なんか違う」のだ。フランス語ではClocheクロッシュと言う。しかしそれを「鐘」と訳すと途端に日本のお寺の鐘になってしまって、ここで職人のみなさんが作っているクロッシュではなくなる。。。うまく説明できないけど。
 
このブログを読んでいるフランス在住の方は是非一度このアトリエを訪問することをおすすめします。この鋳造所がどれだけ昔の方法をリスペクトしながらクロッシュを作っているか。それがどんなに美しいことなのか、分かってもらえると思う。
 
すべての動作・工程・器具が洗練されていて、なんとも美しい。前まで女性が一人いたけど辞めてしまって、今はアトリエで働く職人全員がおっさん(とお兄さん)だけど、こう言うと変かもしれないけど、おっさんがみんな美しいのだ。
 
そんな空間に一人、宇宙人みたいにやってきたけど、こんな素敵な空間で仕事できるなんて信じられない。
 

2021-11-15

救急歯科

今朝、朝一で病院の「歯科」救急に行きました〜 
実は1ヶ月半ほど前、夜歯磨きをしていたら
突然ポロリと奥歯の一部が取れたのでした。
 
あまりに突然だったのと、歯の一部がこんな風に欠けてちょっとパニックに。歯列矯正で噛み合わせが悪くなったんだろうか。どないしよーーーー
翌朝すぐに歯医者さんに電話をするとその日は全然空きが無い。「翌翌日だったら偶然空いてますよ!」と言われても、翌日から私は2週間半ブルターニュの小学校へ仕事に行く予定だったので不可能。
 
あまりにスケジュールが混み合っていて、全然歯医者に行ける時間が無い。。。(フランスの歯医者って本当にアポイント取るの大変!)
 
 
硬いものを食べると少し痛いけど、まぁまぁ大丈夫そう。
少し落ち着いてから歯医者に行こう、と思って1ヶ月半も経ってしまった。
 

歯のことなんて少し忘れかけていたころ、先日友人宅で夕食を頂いた。立派な鴨肉が出た。
それはそれは美味しかったが、お肉を噛んだ瞬間凄まじーーーーい激痛が走った!
 
 
「これ、あかんやつや…!!!」
(私関西人じゃ無いんですけど、なんかここは関西弁で言うのが良い気が)
 

痛くて痛くて泣きそうになる。なんと翌日の昼まで痛い!まじで痛い!
だけど「喉元過ぎれば」じゃないけど、しばらくすると痛みはかなり軽減する。翌朝ランニングなんてしちゃったし、全然平気だった。
しかし!もう!歯のことで色々心配しながら制作するのは
イヤダーーーー!
と思った。
で、別の友人になんとなく相談すると
「病院の救急に行けばいいじゃん」
とナイスアドヴァイス。

なんで今まで考えなかったのか!!!いや、ちらっと考えはしたけど、自分の歯医者に見てもらう方がいいに決まってると思い込んでいた。
 
 
 
電話で問い合わせると
「平日の開館時間(朝8時半から)に直接来てください」
としか言わない。 なので8時15分くらいに、行った。
すると私が一番手。ドアはまだ開かないので外で待つこと15分。1つ目のドアが開いても、 2つ目のドアは8時45分からしか開かない(と張り紙に書いてある)。じゃあ電話でもそう言ってくれ。。。
 
そのときすでに10人くらいの人が私の後ろに並んでおり、早く来てよかったーと心底思った。
 
 
それからすぐ処置してもらえて、結局病院を出たのが10時過ぎ。担当医と研修生2人が(少し荒めだったし私はヨダレ垂れ垂れだったけど)うまく治療してくれて、本当に今までなんで早く来なかったんだと思った。
 
 
 
 この日の午後からノルマンディー地方にある鐘専門の鋳造所で滞在制作が始まるところだったので、本当に危機一髪。安心して北へ出発出来た。
 
まじで健康大事。

2021-11-14

牧子教

9月終わりからChâteau-Gontierでやってる私の個展だけど、たくさんのクラス(っていうか子どもたち)が授業の一環で展示を見に来てくれているらしい。
幼稚園から大学まで様々。
今回「高校生がたくさん来てくれたよーみんなインスタグラムに一生懸命」と、現場で働くアントワーヌからこんな写真が送られてきた。

©Antoine Avignon
これ見て吹いた!笑
 
わたし、教祖か!!!
牧子教か!!!!

写真がただただナイス過ぎて、ここに載せたいと思ったので載せました。

鐘と牡蠣

ここ数日昼間ノンストップで鐘プロジェクトの準備制作している。
まだ 一部しか見せられないけど、本当に大仕事だ!!!
蜜蝋の扱いが難しくてなかなか手こずっていたけど、少しずつ仲良くなり始めた気がする。温度の調整が難しい。でも上手くできた時はその場でガッツポーズするくらい嬉しい!

 

ところで先日友人宅でべらぼーに美味しい生牡蠣を食べたのだけど、そのちょーど24時間後に超!激!腹痛がやってきた。私は意味が分からないくらい汗をかき、寒気とその痛みに耐えながら長い時間をトイレで過ごした。(すんません汚くて)
意味不明に身体中がガクガク震え、本当に怖かった。。。このまま失神してしまったりしたらどうしようかと本気で思ったほどだ。この時は牡蠣を食べたことなんて忘れていて、「鐘プロジェクトのプレッシャーかな…。やっぱり大プロジェクトだもんな…が、がんばれ自分〜!」とか何とかアホウなことを考えていた。
 
この話を後日友人に話したら「それ牡蠣や」と言われた。
 
調べると「平均1、2日、ときには数時間で症状が出ます」と書かれていた。牡蠣の食あたりは食べてすぐ症状が出ると思い込んでいたので、驚いた。

 

生牡蠣を頻繁に食べるようになったのは約1年前。それで今回初めてなのだから、1年に1度当たると考えれば、少ないか。。牡蠣は本当に美味しいから、それでも食べたい!!(なかなかめげない)

2021-11-12

トマッシュの写真

 映像作家で写真家のトマッシュが、私のアトリエにやってきた。
フォントヴロー修道院との鐘プロジェクトのため、撮影です!
 
©Tomasz Namerla
誰だこれ
笑ってない自分の写真見るの変な感じだ。。
 
トマッシュはポーランド人で、私と同じ時期にフランスにやってきた。知り合ったのはこの夏だけど、なんか境遇が似てるからすぐ友達になったよー
 
気配りができて仕事もできるナイス・ガイだ。
どんな映像撮れたんだろ。見るの楽しみだー

帰りの電車

もうナントに帰ってきているけど、すっかりブログ書くの忘れてた!
 
オーヴェルニュから帰るの日、ジェレミーがお弁当を用意してくれた。
海鮮チャーハン!そしてミカン。そしてスプーン。
「これじゃ足りないよね?チーズとハムがあるからサンドイッチも作ろうか。」と言うので必死で止めた。かなり十分!
 
1,5リットルのペットボトルを満杯にしてくれたけど、絶対飲みきれない…。
「半分で全然足りるよ…」と言ったら
「え!!うそ!6時間も電車のるんでしょ?喉渇かない?僕なら足りないよ!」
 
そ ん な に 渇 か な い・・・
 
 
ちなみにナントの自宅着いてカバン開けたら、こんなに水残ってた。
6時間のローカル線は長いけど、なかなか良かった。
 
常に喧嘩ごしの老夫婦、
ビデオ見ながら爆笑しまくるおばちゃん、
筋肉隆々のドラァグクイーン、
ラップを歌い続ける若者。。
ファッション雑誌を読み漁るミニスカレザーのお姉さん。
色んな人が乗ってた。
 
それぞれが自分勝手に自分の世界を楽しんでいて、なんかすごく良かった。
 

2021-11-09

山登り

「オーヴェルニュは山が綺麗だし、ハイキングをしよう!」とジェジェに言われていたけれど、私はそんな専用の靴なんか持ってない。エーグルで買った靴を履いているが、それなりにハイキング向きっぽいし(?)それでいいだろう、と思って深く考えなかった。
 
 
よく晴れた日曜の午前中、わたしたちは車で近場の山に向かった。
予想以上の美しさ!すごい!!

私が感動して写真をバチバチ撮っていると、横でジェジェは靴を登山用のものに取り替え「ちょっと 歩こう」と言う。私は嬉しくて一緒に歩き始めた。山はめちゃくちゃ美しかったし、雪がたくさん残っていて本当に気持ちが良かった。
 
ジェジェが撮ってくれたわたし。
 

 
自然ってすごいなー!綺麗だなー!
 
でも・・・・
 
いつまで歩くんだろ?
 
 
そろそろ右回れして帰るころだよな〜とかなんとか思っていたけど、彼は進み続ける。
なので聞いた。
 
私「わたしらどこまで行くん」
ジェジェ「えっ頂上でしょ?」
 
私「は?」
ジェジェ「行ってみよう!」
 
 
は?あんた!まじか!この呑気なスニーカーの私に頂上を目指せと!



運動部出身の私は変なプライドがあるからか、なかなか
「もう疲れたから帰ろう」とは言いたくない!
でも道はけっこう険しい。雪は時々完全に凍っていて滑る。 
だんだん疲れて笑わなくなった私を笑わそうと、無口に黙々と歩き続ける私の周りを走り回るジェジェ。吹雪に負けず飛び跳ねる彼。
あんた宇宙人かい。。。
けっこう登って頂上に近づいたところで風が強くなり、私は「このままだと死ぬ!」と思って遂に「もう無理!帰ろう!」と言った。
彼はめちゃくちゃ残念そうだったけど
「そうだね、牧子は山登り専用の靴じゃないもんね…」と納得して降りることにした。
 
彼曰く、あと15分歩けば頂上に着いたらしいけど、それはまたいつか!
 
結局2〜3時間歩いたのだった。 
「ちょっと」山登りじゃない!!!!でも彼は「軽い散歩」みたいなものだと言ってた。
 
 

この写真はけっこう登ったところだったと思う。
スニーカーでよくここまで来たってもんだよ まったく!
今は全身筋肉痛。
でもあんな風景初めて見た。

宿に着いたら達成感でいっぱいだったーーーー。
愚痴を言いながらも思いっきり楽しんだわたしでした。怖かったけど、いや本当に良かった。

2021-11-07

山に囲まれて

La Bourboule ラ・ブルブールというところを散策。観光地。可愛いところでした。
 
カフェに行ったけど、ワクチンパスもマスクも要求されなかった。。。ビックリ。
コロナの新規感染者数は未だ多くいるけど死亡率はめちゃくちゃ少ない(フランス)。ワクチンの成果だろうか。

山がとにかく美しいし、人口も極端に少ないこの地域ではコロナのことをついつい忘れてしまいそうになる。(もちろん手洗いなど気をつけてはいるけど!)

 
誘惑に負けてミルフィールを食す
(ちなみに今更だけど、ミル・フィールはmille fillesと書いて「千人の女の子たち」という意味になってしまう。仏語で正式にはミル・フォイユと言う。フォイユは葉っぱの意味で、何層にも重ねられたパイ生地のことを指しているのですね)
可愛い街。
地元の小さなマルシェがやっていて、前を通りかかったら
「君ら、ちょっと味見してきー」とチーズ屋のおっちゃんに言われてついつい止まってしまった私たち。味見したらビックリするほど美味しくて即買いした。
ちなみにこのおっさん、もちろん手袋なし。ナイフで薄くカットしたチーズを素手で「はい」と。笑
まんまとおっさんの手口にハマった私たちだけど、本当にチーズが美味しくてこちらも嬉しかった。そしてチーズがでかい!
この後 地域の人のおうちにお呼ばれして田舎の山村を散策したり、手作りお菓子をご馳走になったりした。5時間半くらい彼らと一緒にいた。時間経つの早い。。
こういう田舎暮らしをしている人とお話をするのは 同じフランスという国にいながらも全然違う人種の人と話をしているようだった。人間はついつい自分本位になってしまって自分の日常が「普通」だと思い込んでしまうけど、本当に「ふつう」ってなんなんだろうか。


森が深すぎる。




2021-11-05

オーヴェルニュへ

オーヴェルニュという、フランスの中央部?にやってきました。ローカル線でナントから6時間!遠いー!でも電車に揺られるのは気持ち良かった。
なんでこんなところに来たかというと、友人のジェレミーに会いに来たのだった。彼はど田舎でアーティスト・イン・レジデンス中。Auvergneオーヴェルニュは全然知らない地域圏なので、せっかくだしと思って来ちゃった。
田舎まで電車走ってないから、 Clermont Ferrantで下車。ジェレミーが車で迎えに来てくれて、Clermont Ferrant クレルモン・フェランの町をサクッと散策。
ここの大聖堂は黒い!で有名。
溶岩が固まってできたヴォルヴィック石というものが使用されているから、黒い建物が目立ちます。めっちゃかっこいい!
市内は軽くまわって、彼のレジデンス先に車を走らせる。
 
 
ほんっとーーーーに、ど田舎だー!!!
山、丘、山、牛、そして紅葉ーーー
 
惚れ惚れするほど美しい。。。そうみなさんに思わせるほど美しい写真が撮れなかったけど。
この日は天気が悪かったが、普段はもっとスカッと晴れてさらに美しいんだと。
田舎を堪能してます。
でも作業道具たくさん持って来た。彼のアトリエがかなり広いので私も横で結局制作するのですが。



ヴォルヴィック石で作られる屋根。素敵!
 
 
コルテオ 太陽光発電