2021-09-27

まさかの出会い

今回の私の展示について文章を書いてくれた大好きな美術評論家のエヴァと。この写真めっちゃ好き!
 
 
こちらも大好きなスタッフの皆様と!!
私以外ほとんど黒い服なの、フランスあるある。。

 
 
 
オープニングレセプションは18時からだったのですが、16時にヴィジットがあった。私のコメント付きで一緒に展示を見てまわるというもので、何人かのおばさまが来てくれた。みんなで楽しくワイワイ。
終わって一息していると、1家族が展示会場にやって来た。知らない人だなーと思っていると、ディレクターと話し始めた。キョトンとした私を見かねて、ディレクターが「こちら、Vincent Maugerだよ」と私に教えてくれたのだった。
 
私は叫んだ。
だって、
あの、あの、あの、
Vincent Mauger!!!!
 
Vincent Maugerといえばアトリエから見えるこの巨大インスタレーション。しかもAckermanでは彼が作品を発表した同じ場所で私は2ヶ月制作をした。
そもそもなんで覚えているかって、私がナント美術学校で学生をしていたころ。fracの展示の説明・監視のインターン中、そこで展示されている作品で彼の作品が一番好きだった。それがまた暑さで作品の接続部分が溶けて、修復を余儀なくされて。来場者も興味範囲で触りまくるので大変だった、からよく覚えている。


その、そのVincent Maugerが家族とともに私の展示に(しかもオープニング)に来てくれたのだった。発狂しそうなくらい嬉しかった。彼が極度に人見知りというのは有名な話で、私は爆発した嬉しさをひたすら心の中に押し込みながら、なるべく落ち着いた人を演じた(笑)。でも最初はパニックになりすぎて全然隠せなかった。彼はちょっと驚いていたかもしれない。奥さんが気さくになんでも話してくれる人で、助かった。。
 
少しだけど話ができて、しかも彼に作品を褒められ、私はその時点で(多分そのとき17時半くらい)もう幸せ絶頂。幸せすぎてこのままもう家に帰りたいとさえ思った。。。
 
 

こんな風に予期せぬ出会いがあるものです。
本当世の中捨てたもんじゃない。極度のストレスの中作品作り続けた甲斐あった…と心底思った。。。

2021-09-26

展示完成です

無事展示できましたー


よかったよかったー


オープニングにはたくさんの人がきてくれて、市長とかこのル・キャレの総責任者とか。フランスでスーツ着てる人久しぶりに見た。
最後には花束ももらったりして、本当感無量でしたー嬉しかったー!

レセプションのあとレストランに招待されて、そのあとバーに飲みに行って、そのあとも続いた。 結局寝たのは朝4時だ!
最後疲れ果てて、みんなが私に話しかけている最中わたしすでに寝てたらしい。
 
いろいろ思いが募って感動的なひとときでした。
とりあえず無事終わってほっとしました。

2021-09-21

カーテン

 カーテンでけたぁーーーー
作画中ずっと床に広げた状態でしか見れなくて、不安と隣り合わせの1週間だった。今日やっと全面が乾いて、スタッフのみんなに釣り上げてもらったー。だんだん上に上がって行く絵を見て、嬉しくて目がジワっとなった。
 
作画中釣り上げのためのシステムに問題が出来て一時はどうなるかと思ったけど、なんとかみんなの力を借りて出来ました。スタッフの方万歳!
はああほっとしたーー
全体図はしばらくしたら載せます。とにかく大きい、12x10メートル らしい。

2021-09-19

プレゼンテーション

Antoineが写真撮ってくれたーありがとう!
ポスター結構大きいんだよね。
 
 
この間ディレクターのBから
「牧子、土曜は何するの?」と聞かれたので
「え、制作ですよ。シャトーゴンチエにいますよ」と答えた。
 
「じゃあみんなで一緒にご飯食べようか。そのついでにちょっとステージに上がって一言二言話してくれる?」
 
というので、何かあんのかな?まいいやと思って軽く
「いいよー」と返事したのだが、
なんとその日はLe Carréが1年のプログラム(コンサートや劇場、展示)を紹介する大事な日だった。何百人の人がやってきて、今年1年(フランスの年初めは9月。)の予定を聞いて吟味するのだった。
 
 
ということでステージに向かう私
 
本番はあっという間に終わったけど、マイクで話すのやっぱ緊張するー
こういうのは仕事だと思って割り切ってやる。人前に出るって大事。
 
 
そのあとは館長がずっとプログラムの話をして、1時間半くらいで終わった。そのあとはみなさん外に出て立食パーティ。わたしはスタッフの人と一緒にすでに食事を済ませていて全然お腹空いてない!
お客さんだけじゃなくて、他のアーティストとかと知り合えてすごく面白かったー
ここは基本劇場がメインなので、いろんな分野の人に出会えて本当楽しい。
 

2021-09-16

わたしの副業

カーテン描き進めてますー。
カーテン自体があまりにデカすぎるので(10x10メートルくらいある)、全体像がなかなか掴めん。
ディレクターのお家に何度かお呼ばれして夕ご飯をいただくのだけど、娘ちゃん(7歳)がとても可愛い。非常に活発で、女の子らしいというかどっちかっていうとサムライっぽい笑 それでいて人懐っこいので、出会って初日から膝に乗って来てくれてこっちが胸キュンだ。
 
そんな彼女が先日、寝る前ママにこんなことを言ったらしい。
"Maman, rire c'est le deuxième travail de Makiko ? "
(ママ、笑うことはまきこの2つ目のしごとなの?)
 
 
これ聞いてめっちゃいつも以上に笑った!!!!
可愛すぎるったらありゃしない!!


ここで彼女が立派なのは、私の1つ目の仕事が絵を描くことだとちゃんと理解していることだ。
 
 
しかし笑うことでお金がもらえるならば、私は今頃億万長者になっていることだろう。でもこういうシステムにすれば(例えば笑顔ボーナスとか)人はみな笑うよう心がけるから、無理やりでも何となく世界が良くなって行きそうな気がするのは私だけだろうか。 

しかしそんなに私笑ってるかな。
娘ちゃんが面白くて可愛いから笑ってるだけなんだけどな。

2021-09-14

皮膚科の先生

約1年と4ヶ月ぶりにあの皮膚科の先生との予約を取った。夏前からずっと手荒れがひどくて困っていた。
 
数日前から皮膚科を探すも、今いるChateau-Gontier(シャトーゴンチエ)にはなんと皮膚科が「無い」。。。これはもうまたナントにいるドイツ人のイケメンおじさま皮膚科先生しか頼るところがない。ダメ元で予約サイトみたらなんと奇跡的に2日後に予約とれた…!!!わたしガッツポーズ!
 
 
そんなこんなで、予約当日の朝。先生から2回も留守電があった。
「こんにちは、もしよかったらビデオ通話じゃなくて直接診察に来てくれてもいいよ〜」

そんなん言われたら絶対行きたい!!
でも私は世界の果てのシャトーゴンチエにいるんだよー
行けないよー😭😭
 
 
夕方の診察だったんだけど、ビデオ通話が始まって話し始めてすぐやっぱり先生気づく。
 
先生「あれ、教会の中にいるの???」 
私「へっへっへー そうですよー 今展示設営中です。奥に見えますのは私が描いた絵です!」
先生「ちょっと近くで見せてよ!」
私「もちろん喜んで!」
それから私は展示会場であるチャペルを歩き回り、簡単に作品の紹介をした。

先生「これはまた大大大プロジェクトだねー!すごいねー!」
私(照れる)
先生「前の診察の時は君レンヌにいたよね?(えっ覚えてた!)毎回こうして色んな作品作り、本当にすごい。次の診察のときは、きみはどこにいるんだろうねぇ」
 
 
そのあともシャトーゴンチエには皮膚科がいないという話から、絵のテクニックの話とか、どんな筆を使っているかとか、どこで画材買うかとか、なぜかことわざの話になったり、色々全然私の皮膚トラブルの話と関係ない話題が続いた。
 
忘れた頃に「処方箋書かなきゃ…」と言いだして、手荒れについて話をした。
私は
「今めちゃくちゃ絵の具と水を触る日々だから手荒れして当たり前だけど、食べ物とかは関係ないんでしょうか」 
と聞いた。
すると先生は
「そうだけど、こんなに大きなプロジェクトを遂行しているんだから、絶対ストレスでしょ。間違いない。クリーム塗って良くなるとは思うけど、制作のストレスはどうしようもないねぇ」
と言い切った。

そう言ってもらって、なんかすごくフッと楽になったというか、やっぱ私すごいストレス感じてたんや!これ当たり前なんや!と思って安心したし、単純になんか「きみ頑張ってるね」と言われたみたいで嬉しかったのだった。



実は最後の最後まで先生のカメラはオフになっておりお顔が見れなかったのだけど、終わり側になって「あ!カメラ映ってなかった!?ごめん、わざとじゃないんだよ〜」と言ってカメラを突然オンにしてくれた。
するとびっくり、先生は伸びた白髪の髪を後ろに一つで束ねており、めちゃくちゃ鼻血が出そうなくらいカッコよくて私はドキドキしてしまった笑 なんやこの大人の色気わ!笑 
 
 
 
そこでなぜか急に思い出した。私は数ヶ月前にMIRAの展示のフライヤーを先生に送っていたのだった。展示をするなら教えてね、と言われていたから。
先生に受け取ったか尋ねると
「あー!そうそう、ありがとねー!あれ待合室に飾ってあるよ!ぼく週6で1日中働いてるから展示行けなかったけど、嬉しかった。ありがとう」
と言ってくれたのだった。今設営中の展示のフライヤーも欲しいと。
 
 
診察中のほぼ90パーセントは関係ない話だったけど、こういう人との繋がり大好き。次先生と話す時は私どこにいるんだろ?

2021-09-13

ステージ2と快眠

(昨日からこのブログに広告が入ってしまってると思います。すみませーん グーグルから「この先1ヶ月以内に広告を入れないとあなたのブログ消しますよ」というメールが来たので 本当は入れたくないけど入れてます。広告なしでブログ続ける方法あるだろうけど分からないのでしばらく続けます。見苦しくてすみません)
 
Le Carré内の見学。すげー!
私が仕事しているのは建物の反対側のチャペルなので、この違いはすごい

さぁ今週はカーテンにとりかかる。ステージ2へ。
技術者のみなさんと一緒にカーテン下げる。私も手伝う
素晴らしいシステム。
ジャジャーン
あまりに気持ち良さそうなので、アーティストの特権と称して、ゴロンした

そんなこんなで描き始める。
 
 
そういえば全然関係ないけど、ここに来てからというもの緊張とストレス?で夜中に目が覚めることが多く、なかなか寝つきも悪かった。けど昨日から夕ご飯にお味噌汁を飲み始めてからというもの、めちゃくちゃぐっすり・快眠である。朝は自動的に7時前に勝手に目が覚める体質だったのだけど、昨日も今朝も7時半くらいまで眠れたのでかなり革命。
 
調べたら大豆食品にはメラトニンの素となる「トリプトファン」が多く含まれているのでいいのだとか。味噌汁快眠活動続きます。

2021-09-12

ふれあい

土曜日の午前中は絵を進め、午後はナントへ車を走らせた。
家ついたら花が咲いてた!

毎週土曜の午後は衛生パス(pass sanitaire)や義務的ワクチン接種に反対するデモで街中の移動が困難なので、車を家に置いて徒歩とバスを利用。バス停で待っていると、目の前に車がキィっと止まり「牧子!」と呼ばれた。
全然見覚えない車だけどな???と思ってよく見ると、友人Pであった。私は彼を「パパ」と読んでおり、Pを見た瞬間「パパー!!」と叫んでしまった笑 年齢的には私より5歳くらい上だと思う。私のパパにしてはちょっと若すぎる。笑
 
彼は3児の父(しかも小さい)で、奥さんと共に仕事以外にも実験音楽などをやっている、非常に滑稽で一緒にいてそれはまぁ気楽で楽しい人である。速攻で私は彼の車に乗り込み、目的地まで送ってもらった。二人とも急いでいるのでめちゃくちゃ早口、支離滅裂な会話だったけど本当偶然会えて嬉しかったー
忙しすぎて1年くらい会ってなかったし、今度はじっくり一緒に一杯飲みながら会いたいものだ。
 
 
 
 
絵の具や筆の調達のため、時々利用する画材屋さんへ。画材を選んでレジに行くと「こんにちは!次はどこで展示するんですか?」と聞かれた。
私のことそんな覚えてくれているんだーとびっくりして、フライヤーを預けてきた。前は別の店員さんに何も話してないのに「あの、今MIRAで展示してますよね?」と聞かれて、すんごく嬉しかった。
個人で商品の注文をよくするので、私のこと覚えていて当たり前っちゃ当たり前かもしれないけど、こうして会話が増えるのは本当楽しいし嬉しい。

そのあと大急ぎで日本食品を買いに中華系スーパーへ向かったんだけど、そこでもレジでお兄さんに「次はどこで展示するの?」と聞かれた。全く同じ質問だったのでこれには驚いた!
 
お兄さんは「テレビ出てたよねー見たよー!すごいねー!」と言ってくれて、本当嬉しかったー こういう馴染みのある店の存在ありがた…!嬉しくてまた通っちゃうよね
 
関係ないけど北陸のみそ見つけてめっちゃウキウキしています。8ユーロくらいしたと思う(1000円くらい?)
めっちゃ急いで市内を横断した数時間の間に、こうしていろんな人と話が出来てすごい充実感満載だった。。人がいいね。

2021-09-10

街散策

泊まってる宿から展示会場が劇的に近いので、帰りは少し遠回りをする。 
お花がいっぱい。
 
これ病院っていうか療養所なんだね。
建物の作りが面白い。

 
アートセンタースタッフのみなさん全押しの日本食屋さんに行ったんだけど、そこまで最高に美味しくはなかったかな。辛口ですみませんー
日本の方が経営していると思い込んでて、最初受付で「こんばんわー」と言ったらすごく気まずそうな顔をされ、(あぁしまった日本の方じゃなかった!)と少し気まずい雰囲気になってしまった笑 でもすごく感じがよく、いい人だった。
国籍は特に大事なことではないけど、シャリにお酢が効いてなくてただ甘くってちょっとびっくりしたかな。でもお寿司食べたいなってときに便利でいいね。


2021-09-09

制作3日目

 3日でここまで来た。高さ9メートル。

今朝は、スタッフの人たちがぞろぞろと様子を見に来てくれた。後ろでみんなして黙って私が絵を描く姿を見る。正直めっちゃ気まずい。笑
私が早描きなのでスタッフのみんなが驚いているのだけど(だから皆んな見にくるんだけど)、でも実際この速度で描かないとまじで間に合わない。この絵以外にも他にやることめっちゃあって、驚いている皆さんに驚いている暇はないのだ。そんな彼らだけども、仕事ぶりは本当にプロ。このLe Carré(Scène nationale - Centre d'art contemporain)という場所は国立劇場(と訳すのか?)と現代アートセンターが合体した文化施設。国立だけあってやっぱりレベル高い。特に裏方の人たちすごい出来る。ありがたい。
 

Château-Gontierはかなり小さい街で、実際めっちゃ田舎です。だから人がおっとりしていて?、ここのディレクターもスタッフもそんな感じ。よく言えば「余裕がある」というべきか。
今朝マルシェに行ったんだけど、朝8時半に行ってもまだテント張ってる最中の人たちとかいてかなり驚いた。8時半ってかなり遅いよね!!??どんだけゆったりした時間が流れているのだここは!でもそんなところが好きだとも思う。

2021-09-07

制作1日目

このカーテン特注です。。わざわざCouturier(日本語で何ていうか分からない。裁縫とかを職業にする人?)に注文して作っていただいた。カーテンの生地も規定にもれず防炎のもの。プロの人たちに手を借りてこんなことをするようになりました。なんかすごいことになりました。。
 
チャペルの奥にある壁。
足場も用意してもらって、ガンガン描いて行く!
 
高さ9メートル。最初ちょびっと怖いけど、もう慣れたもんだ。もちろん無難に、安全第一で頑張らさせてもらいます。
床は平らだし、明るいし、室内だし、最高な条件。 ありがたやー
 
 
大好きなあーだこーだ(絵の具と筆との格闘)の時間です。最高すぎる!
 
 
夕方ディレクターと一緒に一杯飲みに行った。
連れて来てもらったのが、ここ!気になってたカフェ・バー。
ジャポニスムに影響されたデコレーションがこれまた素敵だー!友人にChâteau-Gontierに行ったらここにぜひ行きなさい!!と言われていたので、一つ任務果たしました。今度はここにご飯食べに来ようと思う。
 
あっという間に1日目が終わってしまった。なんか疲れたようで疲れてなくて、でもなんか物足りなくて、ちょっと悔しくて、少し嬉しくて。
早く明日が来ないかなと思っている。
 

2021-09-06

Château-Gontierへ

ナントから1時間半くらい車を走らせてChâteau-Gontierへ。直接高速道路は通っていないのでほとんど下道。
 
 
恐ろしく素敵なアパートを用意してもらった。
これはアパートの一角で、この4倍くらいの広さある。わたし一人なんですけど… って言ったら、アパートの管理人さんが「ジャンジャン友達呼んでパーティしちゃっていいんだからね!」と。でもわたしパーティーするためにここ来たんじゃないのよー!でも設営が早めに終わったらスタッフの人みんな呼んでみんなに巻き寿司作りたいな。
 
アーティストっていう職業をしていて面白いのが、こうしていろんな団体(アートセンターとか美術館とかギャラリーとかアソシエーションとか)とお仕事をするとき、短期間いろんな宿を提供してもらえることだ。今回は本当に当たりで(滅多なことがない限りハズレはないけど)、本当にありがたい。

 

夕方時間ができたのでちょっと遠出して散歩。
街自体がかなり小さい。ゆったりしていて本当に気持ちが良い。明日から早速制作だ!
 
コルテオ 太陽光発電