2024-04-30

地面画が終わった

地面画が、今日やっと終了しましたー!!! やっと終わったーーー
ステンシルを作って、またまた子ども達に手伝ってもらった。
上の写真の黒いものは、私がステンシルを使って施した上級編。なかなかいい出来で嬉しかった!
カルメン。自分の手のサイズと、私が描いた恐竜の手のサイズを比べている。かわいい!
いざー!
気温が上がって暑い午後、やっと完成しましたー
 
 
 
すいません、ここからくだらない愚痴になります。
 
今回の地面画、本当に色々あった。
何が一番大変だったかって、「公共の場(屋外)での制作」。
 
雨が降ると仕事ができないので、晴れているときにガガガーと絵を進めなければいけない。わたしは大きなストレス・責任を抱えているし、思った以上にハード。
ところが絵の横をたまたま通りかかった人々は反射的に私に話しかける。そして私の横にぴったりと付いて(30センチとか)、絵を描くのをジロジロ見ている。
 
 
話しかけてくる人の95パーセントは賞賛、私の制作姿を見る人々も興味があって見てるだけ。ただね、絵を描いてるときにひたすら話しかけられて、本当に全然集中できない。
私がもっとプロだったら平然と制作できるんだろうけど、わたしはまだまだひよっこなんです。すいません。さすがにこたえた。
私も、同じ立場だったら絶対興味持って見たいと思う。でも30センチ横にはいかないし、描き手の人が絵を描いてたらこんな気安く話しかけない。まして挨拶もせずに「何を描いてるか説明して」なんて言わない。この数パーセントの人たち(悪い人たちではないのだけど、私がどれだけ苦労しているか気づいてない人たち)のせいで、褒め言葉をかけられても上手く素直に応えられなくなってきた自分にかなり嫌悪感を持った。とても辛かった。
 
 
2度、本当に近くにずっと居座られて集中できなくて
「すみません、あなたがいるので集中できません」と言ったのだけど、2回とも「あぁ、そうですか」と言われて、全然動いてくれなかった。2度目の時は女の子が私の絵を超至近距離で見ていて、母親はその後ろでビデオを撮っていて、私の発言にも関わらずビデオを撮り続け、何も言わずに動かなかった。
さすがにしびれを切らして
「すいません、制作が進まないので他の絵の部分を見にいってくれませんか」 
と言ったら、子供を促して「さぁあっちにいくわよ」と言っただけだった。

 
そして90パーセントの人が何も言わずに勝手に私の写真やビデオを撮る。簡単に声かけしてくれる人もいて親切な人もいるんだけど。
 
私は動物園のパンダみたいだなと思った。
 
 
一番きつかったこと。
制作も大詰めのとき、5歳くらいの男の子にいきなりひどい罵り言葉を言われた。バカにしたように笑った顔で。おそらく私を挑発したかったんだと思う。
 
周りにいたギャラリーもかなり驚いていたし、私はショックで思わず顔をあげた。真顔になって「自分の言っている意味わかってる?そんなことを言うべきではない」と返した。横にいた母親らしき女性は少しだけ慌てた様子でこちらを呆然と見ていた。私はその人を見て目で(マジでありえないんですが)と合図したら
「あ、あなたの反応が面白かっただけじゃないかしら…ははは」みたいなことを言って、気まずそうにどっかへ行った。謝りもしなかった。
 
私のせいなの?
 
そんなわけないじゃん、ここ2週間ずっと絵を描いているけど、誰一人にもこんなひどいこと言われたことない。
大人なら自分の子どもを叱りなさいよ。
そのあと博物館のスタッフらとこの話をして少し救われた。
たった5歳くらいの男の子の言葉の凶器で私の心はズタズタに傷ついた。一刻も早くこの絵を終わらせてこの街を去りたいと思った。
 
絵を地面に描くのは身体的に疲れることだが、絵を描くことはとにかく楽しいのでいくらでもできる。ただこれだけ自分の存在が軽く扱われる経験をしたことがなく(ひどいのは、一般の人は全然そんな気がないということだ)、賞賛を受け続ける反面こんなに心が傷つけられたのは初めてだった。

 
今まで屋外で壁画を描いてきたけど、今回は特に
市民との距離が近いこと、
市民が私を見下ろす形になること、
そして何より大きな地方都市の中心地であることでとても苦労しました。多いときはおそらく20人以上の人が私の横で制作する姿を見ていたから。人通りが多かった。興味を持ってくれることは本来なら素晴らしくありがたいことなのにね。私はおそらく心が病んでいたね。。。
 
 
次やるときは注意事項を書いた紙でも張っておこうかな
「制作中なので話しかけないでください」とか。それかヘッドフォンしちゃおうかな。
 
 
しばらくそっとしておいてほしい。
私は絵を描くのが好きなただの1人間であって、エンターテイナーでもなければ神様でも仏様でもない。
 
疲れたけど、絵が終わったのでゆっくり休みます。 
休んで、早く心が元気になるといいな

2024-04-28

一つ星レストラン

金曜日、この日は雨が降るとわかっていたので仕事はしない。
 
そして Manoir de la Régateに来た!
 
いつもお世話になっているE1とそのだんなさん、E2とそのだんなさんと。写真を撮ってくれる人がいなくて、Oが写ってないけど。
ミシュラン一つ星のこのレストラン、何度かフランスの兄と来たことがある。わたしはおそらく4回目である。何度来ても本当に感動的。すべてが洗練されていて異世界。
見た目と味が素晴らしいのは言うまでもないが、食べてわかる食感の幅広さ。まじで本当にどうやってこんなん作ってるんや
ナントに住む人みんなに来ていただきたい!
E2のだんなさんはパリの星付きレストランで8年も働いていた元プロ料理人。私の今回のご招待にえらく感動してくれた。わたしこそ、いつもお世話になって、ありがとう。感謝してます。
どこまでも完璧。
これ一つ目のデザート、表面にナントのモチーフであるクレーンが見えるの、わかりますか。味はヴィオレットとルバルブ。今までここで食べたデザートでダントツに美味しかった。。
最後はコーヒーのお供に好きなお菓子を選べるんだが、E1は躊躇なく全部選んでてみんなで爆笑。こんな小さなボンボンでも、全然違う。めちゃくちゃ美味しかった。
 
私は彼らより10〜20歳年下なのだが、ちょっと背伸びして彼らに今回の食事をプレゼントしたかったのだ。なぜならわたしは彼らのことが大好きだし、いつも本当にお世話になりまくっていて、友達以上・家族のような存在になっている。一回の食事にこんな大金を払ったのは人生で初めてだが、今回のひと時があまりに素晴らしく暖かかった。。。こんなに嬉しいお金の使い方はないと思う。
すると彼らからお返しに、インド・スリランカ発祥の伝統医療を駆使したマッサージの施術をプレゼントされた。 びっくりしていると「あんなに体張って制作しているんだから、いたわってあげないと」と。嬉しい、ありがとう😭
 
みんなありがとう。これからもよろしくね。

2024-04-25

50メートル道路画

たまたま別件で博物館に来ていたクレーン車?に乗せてもらったー!!!

壁画ならぬ道路画?制作合間に、フランスの兄とコーヒー。なんとここ、床屋兼カフェ!しかもコーヒーがめちゃくちゃ美味しい!
作業は順調にすすみ、道路画は26日の時点でほぼ完成しています。でも書き込みが必要なところがあるのと、絵の具の厚みを増やすところがあるので、また来週舞い戻ります。
私の腰を心配して、ミシェルが腰に巻くやつ持ってきてくれた!
E2のお母さんから、オヤツの差し入れ!ありがとう!
身体的にもちろん大変なのですが、何が大変って「人」。
 
集中して描いている時にめっちゃ話しかけてくるし、なんならより近くに寄って見ようと思ってバリケードを押したりする人もいる。
 
話しかけてくる人の99パーセントは絵を賞賛するもの。それはとても有難いことなのだけど、私のようにその場その場で絵を変えちゃう即興タイプの人間にとっては、これだけ話しかけられる頻度が多すぎるとまじで集中できない。。。
私が通行人だったら、絵を描いている人にこんなに気さくに声かけられないんだけど、ナントの人って一体???それかアジア人で女だから(ごつくて強面の男じゃないから?)話しかけやすいんだろうか。
 
素直な笑顔で対応できない自分に嫌悪感を抱いたりした。。

なにより反応はとてもいいので結果オーライ。
今週末はゆっくり休もう。

2024-04-21

道路壁画プロジェクト

道路の絵、進んでます!
土曜日は、こどもたちに協力してもらった。
絵のうえに飛び石のようなイメージで石や生物の足跡をステンシル?してもらった。絵が出来上がったらここを歩きながら子どもたちにジャンプして遊んでもらいたい。
 
エヴァが私の代わりにステンシルの型紙を準備してくれている。
エヴァとオスカールのこどもたち、その友達が6人集まってくれた。
館長がたまたま通りかかって、一緒に写真とったどー

 
あまりに身体的に疲れるので、さすがに日曜日はお休みに。朝からご褒美というか癒しのためにハマム・サウナ?行って来た
ぽっかぽっかになって帰ってきたら、オスカールがめちゃくちゃ美味しいご飯作って待っててくれた!エヴァとオスカールはギャラリーの人で、今回の道路壁画プロジェクトを一緒に進めている。彼らの家にずっとお世話になっている。

天気はいいけど、風がめちゃくちゃ冷たい!


2024-04-18

放牧 後半

南から北上し、またナントに戻って来ています。
 
自然史博物館Muséum d'Histoire Naturelleからの注文で、月曜からナントのRue Voltaire(博物館の裏)で絵を描いています。とにかく人通りがめちゃくちゃ多く、絵を描くだけでもかなり体力を使うのですが、話しかけられたり忙しいです。
 
時間ができたらもっと詳細描きます。今は写真だけ。
(c) Galerie MIRA Nantes
全部で50メートルある。
幅は3.50メートル?長い旅ですが、これはこれで最高に面白い挑戦です!床に描くのも初めてだしね。

頑張るぞ〜!!!

2024-04-14

しばしの南 もう夏?

久々の自分のアトリエ、やっぱりここで作業するのが好き。

アトリエを共有するレオとも久々に会えてめちゃくちゃ嬉しい。大好き!イケメンすぎて、彼の写真をインスタにあげたら色んな人からモテモテ。でも彼氏いるよー!!
https://leofourdrinier.fr/
その彼氏とその友人と。イケメンたちとみんなで一杯飲みに行った。みんなに久々に会えて嬉しすぎる!!ナントももちろん最高にいいけど、トゥーロンもめちゃくちゃいい!
数日しかトゥーロンにいられないので、彼らと出来るだけ時間を過ごすのだ!この日は天気が良すぎてもはや夏。予定にはなかったがレオとソニーに連れられて海へ。といっても散歩だけで中には入らないけど
タルタル食べる。
 翌日もみんなで会う。どんだけ仲良し!!笑
バイカーたち。
4月なのに夏みたいに暑かったー

2024-04-12

ホテルの絵、放牧一旦終了

アーティスト・ホテルでの壁画は2〜3日であっけなく終わってしまった。この部屋に絵を描いたのは5年前。5年経って思ったけど、自分、本当に絵を描くのが早くなった!
 
浴室の絵は残して。黒色背景に白をベースに描く。
 
ホテル全体が今改装中なので、そこら中に電線や保護剤、ペンキなど散らばっている。そして何より一番気になったのが、完全男社会なこと。女性を一人も見なかった。工事現場で働くおっさんたちは、基本、私らの仕事に一切興味関心ないのです。ただ今回は何人か興味深い人がいて、絵を見に来てくれた人もいた。嬉しかった〜
 
 
ランチですぐ隣にあるオペラのオフィスへ行く。ランチがてらスタッフの人と来年度のプログラム用絵の打ち合わせ。
いたるところに今でも昨年・2年前の私のポスター貼ってあって、みなさんの愛を感じたー!ありがとう。
昼間は新しいホテルの一室で絵を描き、
夜は泊まっているホテルの一室でオペラの絵を描く。。。
これぞ完全ホテル生活!笑

泊まってるホテルの廊下。
無事壁画は終わり、予定より早く南に帰ることにした。
といっても来週からまた別のプロジェクトがナントで始まるので数日しか居られないけど。
 
 
パリへ電車で。
次は南行きの電車に乗り換えるのだけど、その時間を利用して、とある場所に預けてあった絵を取りに。いそがし
大きいスーツケース持ってパリ市内移動するの、しんど。時間は多めにとってたので、階段の上り下りが激しい地下鉄ではなく、移動は全てバス。
リヨン駅ついた
それから3時間50分の電車の旅。
この前ジェナからプレゼントされたLe Convoi de l'eau(水の葬列)吉村 昭を読む。電車の中が一番読書進む。
やっと家ついたーーーー
1ヶ月ぶりだーーーーなつかしーーうれしいーー!
放牧の前半戦はいったん終了。
仕事が押してておちおち休んでられないけど、なるべく全力で休むべし!
 
コルテオ 太陽光発電