2022-06-06

35歳の大人が公衆の前で大泣きした話

卒業試験官が終わってホッとした翌日は、フォントヴロー修道院に行きました。夏の展示のプログラムに、私が手がけた鐘が入っていたので呼ばれたのです。オープニングレセプションです!
 
 
この日をめちゃくちゃ楽しみにしていた。なぜなら今回フォントヴロー修道院のメイン会場でFrançoise Pétrovitch(フランソワーズ・ペトロヴィッチ)が個展をするから。彼女は世界的にも有名なアーティストで、水彩やインクを使った作品が特に有名だ。私が水彩を使って絵を描いているのを見て、ずっとずーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーと昔からいろんな人に「Françoise Pétrovitchって知ってる?」と言われ続けてきた。これを読んでいる皆さん(そして私の作品を知っている皆さん)に是非彼女の作品を見て欲しいが、絵の具のにじむ感じとか、絶対「あ!」って思うと思う。
 
もちろん前から彼女の作品知ってるし、大好きだ。ダイナミックな構図や色の使い方、主題も好き。だからこそ彼女のコピーと言われないように、とめちゃくちゃ気をつけてきたのだ。



そんな彼女に会えるなんて、夢のようだと思っていたけど
その夢を叶える日がやってきた。
 
 
 
 
フォントヴロー修道院に着く直前通った森で、こんなものを見た。
最初、なにが何だかわからなかった。地面一体に、塩?
 
やたら滑るのでやっと「あーーー!雹か!!!」と気づいた。粒が巨大すぎて、おそらく直径1.5センチくらいあった。車が揺れる揺れる。
そのあとフォントヴローに着くと、みんなが「雹でガラスが少し割れた」「車のボンネットが凹んだ」と言っていた。恐ろしやーーー もう少し早く着いてたら、私の車もベコベコになっていかもしれない。
 
 
 
 
 
そんなこんなでオープニングレセプションが始まった。
天気は良好。あの嵐は一体嘘だったのか?という感じ。

参加アーティスト全部で10人くらい。
オープニングに参列した人200人。
私の鐘も元気。



すべての行程が終わって一般の人が解散。
その後内輪だけで食事会があったのだが、その直前にアートディレクターのエマニュエルと話をしていると、あのフランソワーズがやってきた。
エマニュエルは彼女に「こちらが牧子だよ」と私を紹介した。
 
すると一言
「あなたが牧子ね!鐘の仕事、素晴らしいわ!」
と言ったのだった。


あまりに唐突に褒められたのと、そもそも褒めてくれた相手がずっと昔から好きだったフランソワーズだったこともあり、
自分でもめちゃくちゃ驚いたのだが
なんと公衆の目の前で嬉しくて泣いてしまったのだった。

堪えようと思っても全然堪えきれない。
 
涙が止まらなすぎて、手で顔を覆うしか出来なかった。ワンワン泣きすぎて口から一言も出ない。なんてことをしでかしてしまったのだ自分…と思うけど、あまりに嬉しすぎて嬉しすぎて、泣くことしか出来なかったのだ。
 (今もその時のことを考えるとちょっと泣けてくる…)
 
 
 
びっくりするフランソワーズ。と彼女を取り巻く人々。
私を見て何故か、もらい泣きするエマニュエル(笑)(ホントいい人…)
 
エマニュエルが私にハグをしてくれて、私もっと泣いた。。。(恥ずかしいーーーー)エマニュエルいい香りする…笑




この微妙な雰囲気の中、フランソワーズはサッとカッコよく
「牧子、2人で写真撮ろう!」と言ってくれた。
ジャアアアアアン
この時こそ笑顔だが、さすがに泣き顔で写真は撮れずちょっと経ってから撮らしてもらった。笑
 
 
 
そのあとみんなで同じテーブルで食事をしたのだけど、彼女のプロらしい堂々とした態度、するどい発言、本当に恐ろしくカッコよかった。。。
やっぱ世界で活躍する人は違う。


いろんな人に褒めてもらうことはあるけれども、自分が尊敬するアーティストに褒められるとこんなにも嬉しいものなのか。。
鐘の作成中感動する場面はいっぱいあったし何度も泣きそうになったことはあっても、こんな風に人前で泣いたのは初めてだった。(いつも「泣く時は家でこっそり」がモットーの私)
 
 
 
 
今までいろんなことがあって制作を続けてきたけど、やっぱり辛いことも多い。だけど彼女の一言で本当に「今まで頑張ってきて、本当に、本当に、本当に良かった…」と思ったのだった。

 

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