ここ数年前から、「あなたの元でスタージュ(研修・インターンシップ)をしたいのですが」というメールを時々受ける。送り主はもちろん美術系の学生だが、一度だけ歴史を学ぶ学生からもメールが来た…
フランスの学生はスタージュをすることが義務。期間はそれぞれで、長くて数ヶ月。スタージュ先でそのまま就職する人もいたりする。そして受け入れ先を見つけるのがなかなか難しいという話を聞いた。(今はコロナの影響でもっと大変だろう)
現役で活動しているアーティストの元で仕事ぶりを見るのはさぞかしためになるだろう。今思えば私も好きな作家に直接コンタクトしてスタージュお願いすれば良かったなーと思う。
学生時代私がしたスタージュは、ナントのHab Galerieというアートスペースで展示説明や監視の仕事であった。自分の語学のレベルがそうとう低かったし、そんな程度で現代アートの話が出来るはずもなく(日本語でも危ういが)、当たり障りのない感じで数ヶ月のスタージュが終了した。(今となってはよく私を受け入れてくれたなぁという感じですが。。人はとても優しかった)
で、私は今の所一度もスタージュを受け入れたことがない。
あまりに個人作業が多いのでそもそも研修生にどんな仕事をやらせてあげればいいのか分からない。友人アーティストの中には研修生を快く受け入れている人もいて、調べ物をさせたり制作を手伝ってもらったり、本当うまくやっている。単純作業が多い作品を作っている人は助かるよね。そうやって若い層に色んな経験をさせてあげているのはとても良いことだなぁと思う。
人を雇うって、それだけでこちらがわの仕事が増える気がする。でも若手育成には必要なことだし、わたしもそうやって色んな人に迷惑をかけながら学んできた。だから「あなたの作品が好きだから、あなたの元で学びたい!スタージュをさせてくれ!」という人をこうして断り続けるのも、実は心が痛むのであった。自分だけたくさん学んで、人に(社会に)還元していないという罪悪感がある。
もう少し自分に余裕が出来て、タイミングもあえば受け入れたいとは思うのだけど。
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