2024-06-16

車が消えてた話と初めてのデモ。

昨日の朝。車に乗ろうと思って、駐車していた道に行く。(ちなみにフランスは基本路上駐車である。市内中心地は有料、郊外は無料)
最後に車に乗ったのはシャモニーに行った前だから2週間ほど同じ場所に停めてあったことになる。車動かすの久しぶりだなぁと思いながらその道に辿り着くと、あれ?ない。。道の一番端っこに停めてたはずなのに、自分の車がない。。。

この場所は合法的に認められた駐車スペースだし、無料だし、本来なら問題ないはず。私、別のところに駐車してたっけ?勘違い???
ドキドキしながら辺りをウロウロ。自分の車を探すも、ない!!

ぬ、盗まれた…?

焦る私。
私の車は2005年製のオンボロ仏国産車。車種はここでは書かないけど、とにかくよく盗まれることで有名なもの(作りが簡単だから)。

つ、ついにわたしの車も盗まれたか。。。と愕然とした。
そして歩いてLe Port des Créateursに行く。
歩きながらジュリアン(ディレクター)に電話する。
「ジュリアン!!車、盗まれたぁぁ」


ジュリアンは普段からこうした多くのトラブルやいざこざに慣れているので、わたしの電話ごときで狼狽えない。
「牧子、落ち着いて。とにかくLe Port des Créateursで落ち合おう、そして解決策を見つけよう」

そしてオフィスに着くと、ジュリアンがわたしを待っていた。
ジュ「どのくらい駐車してあった?」
私「2週間くらい」
ジュ「やっぱり・・・。ユゴと話し合ったんだけど、もしかしてfourrière(駐車違反車の)車両置き場」にあるんじゃないかな」
私「!!!」


彼はすぐさまfourrièreの電話番号を探しあて、私に伝えた。
私は恐る恐る電話する。

私「もしもし、あの、もしかして私の車、そちらに保管されてないかと思って電話したんですけどぉ」
おっさん「車のナンバーお願いします」
私「XXの△△△の、」
おっさん「⚫︎⚫︎ね」(下2桁当てられた)
私「え!!」
(ここで ジュリアンと私、爆笑)
おっさん「あなたの車を11日からここで保管しています。」


なんとまぁ、レッカー車で連れ去れられてから4日も経っていた。工事車両通行の妨げ、が原因らしい。
その後私は引き取るまでの手続きの仕方と、必要書類(免許証、自動車登録証、自動車保険証明書)と金額を聞いた。私の場合同日引き取りに行けば161ユーロ。(高い…😭)毎日6ユーロずつ上がっていくそうな。(日当で考えると6ユーロならそこら辺の有料駐車場より激安なんだけど笑)

この時点で朝の11時。実はこの日は極右政党に反対する大規模デモを控えており、私も参加するつもり。だから車のことは午後やればいいので、まずはジュリアンたちとみんなでデモへ!💥
実はこれが私にとって、人生で初めてデモ参加だった。
こんなギリギリになってデモをしたって意味がないとか、そんなことをしても何も変わらないという意見もたくさんある。そうかもしれない。日本国籍の私には元々選挙権がない。。

一昨日、Le Port des Créateursでみんなでお昼ご飯を食べながら会議をした。政治がこれ以上右に傾くと文化予算が大幅に削られ、Le Port des Créateursの存続自体が危ぶまれるかもしれない。極右党はle régime des intermittents(断続的興行労働者制度)の廃止も発言したのだ。(例えば舞台芸術等で働く関係者の安定的収入を保証しないということ)

会議でそれぞれが一人ずつ、みんなの前で発言した。初めてこんな風に自分の思うことを仏語でフランス人に伝えた。大したことは言ってないけど、恐る恐る自分の言葉で意見する。ものすごく豊かな時間だった。
そのこともあって、絶対デモに参加したかった。


例えばナント市は左翼勢が強く、デモもかなり白熱する。
ナントに住んでいた時は激しいデモを何度も目にしたし、街の損害もひどいものだった。(意味もなくただ物やショーウィンドーを壊す人たちがいる)
でもトゥーロンはまず基本すごく右寄りの市としてかなり有名である(1995年人口3万人以上の都市ではじめて極右政党である国民戦線(FN)の市長が誕生)。
だから左寄り思考を持つ人口は割と少なめである。デモ自体も、私が想像していたよりか、かなりソフトであった。
しかし行進中団結する気持ちが強くなって、本当に参加して良かったと心から思えた。会議のお陰である、みんなありがとう。



デモが終わると私は一旦家に帰った。
必要書類を全部揃えた。自動車登録証、車の中に置いておかなくて良かった…
そして警察本部へ。
初めてのデモ、初めての警察。笑
そこらじゅうガラス張り。
待ち時間なし、すぐに女性警官が対応してくれて紙をもらえる。

そしてその後車取りに行った。
fourrière(車両置き場)は、意外と市の中心地にあった。。。良かったーーー余裕で歩いていける距離。今までレッカー車にレッカーされてしまった友人らの話を聞いたことがあったけど、市によってはめちゃくちゃ遠いところにあって、タクシーに乗って行かなければならなかったり。その分交通費もかかって痛い目に遭うのだ。私は本当にラッキーだった。

警察署の紙を提出して、161ユーロ払って、マイカーにご対面。。。お前、寂しい思いをさせたね。。。ごめんねぇえええ
実は車が無くなって歩いて市内まで行くまでの間、呑気にも「新しい車は何にしようかなぁ〜」と考えてた自分が恥ずかしい。笑 私の車はもう8年ほど乗っており、古い車種だし壊れているところもいっぱいあるが走るには全く問題ない。3,000ユーロで買ったけど今売ろうとしても全然高く売れないのは知っていたので、「これも新しい車に変えるいい機会かもなぁ」と思っていたのだった。

ごめんね、大事にするよ!!!壊れるまで乗るからー!!




そして翌日、愛しきマイカーに乗って海にやってきた。やっぱり車は便利。
蝉の声が聞こえた。もう夏だね

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