2023-12-28

Toulonにアパートを借りる

タイトル通り、トゥーロンでアパートを借りることになりました!
(長い話になります)

5月末にナントを離れてからというもの、実は荷物のほとんどをアトリエに保管していた。家具家電はすべてナントで売ったりあげたりしたので殆ど無い。
ニースのジェレミーのアパートは30m2と小さく、しかも彼はアトリエを持っていないので彼の全荷物がそこにある。つまり私の荷物を置くスペースは皆無。夏はお互い忙しかったので、少し落ち着く秋に、大きめのアパートを借りようという話をしてした。
 
 
だから私はダンボールに囲まれてアトリエで作業していた。着る服はいつも同じものをローテーションしていたし、大好きな食器や本などはすべてダンボールの中。トゥーロンのLe Port des Créateursにアトリエがある私は、南にいるときはニースとトゥーロン(電車で1時間45分)を往復していた。といっても日帰りではなく、トゥーロンに数日滞在して制作をし、休日にはニースに帰る、というような生活を送っていた。トゥーロンではLe Port des Créateursが持っているアパート(レジデンスのアーティスト用)を無料で使わせてもらっていたのだが、薄暗いし、ネズミが出たり、上の階からの水漏れがあったりなど、条件は良くなかった。時々外部からアーティストが数日滞在するため、いつも泊まれるわけでもない。


そこで私は思い切って、ジェレミーにニースではなく、トゥーロンでアパートを探そう!と提案した。だって私の基盤は仕事場のあるトゥーロンにある。ところが彼は露骨に嫌な顔をした。ネットで探した物件を見せても、何かにつけ文句を言う。そう、彼はニースを離れたくないのだ。
 
 
私は彼が南に住んでいたからこそ、ナントのアパートもアトリエも手放してこんな遠くに引っ越して来たというのに、彼はこの1時間45分の距離でさえも引越ししたくないという。ましてパソコンで作業をする彼は、どこでも仕事が出来るのに。彼はアトリエもないので、ニースにいなければならない理由はないはずなのだけど。そんなに地元が好きか、家族が好きか。
 
 
何度も話し合いをした結果、全然話がまとまらない。
わたしはしびれを切らして自分のアパートを自力で見つけることにした。もう人の家に居候するばかりの毎日は疲れた、と言って。
ジェレミーは「移動が多いってことは、それだけ仕事があるということ。嬉しいことじゃないか。トゥーロンでは無料でアパートを利用できるんだし、いいじゃん」
とか何とか、まじで何にも考えてない意見をいう。
 
 
「自分のモノに囲まれた自分の場所」がないという状況がどれだけ不安定か。


わたしはかなりブチギレ状態で、必死になってアパートを探した。
不安定な職業なので、不動産会社はなかなか信用してくれないだろうと思い、個人でアナウンスを出しているものを探した。
 
良さそうな物件があってメッセージを送ると職業を聞かれる。するとなんと悲しいことかな、最初の2回とも「自営業です」 というとすぐに断られた。収入額を言ってもないのに。。。
これでかなり心が折れた。
絶望したが、それでも諦めなかった。
 
ジェレミーとの議論は続いていて、彼は「なんでそんなに急ぐの?じゃあ、それならもう少ししたらトゥーロンで大きめのアパートを探そう」と言った。『もう少ししたら』って、いつ?本当に私の状況 なにひとつ理解してない。彼は自分のアパートがあっていいよね。


 
そんな中、2件見学までこぎつけた。
職業を言っても問題なし、わたしは去年 年収がいつもより多かったのでそれが効いたかな?
 
1件目は家具なしなので全て(洗濯機・冷蔵庫・ベッド・机・椅子…ぜーんぶ!)買い揃えなければいけない。中古などをインターネットで安く買えるかもしれないけど、それをエレベーターなしのアパートに設置するのつらいな…と思って、結局返事せず。
 
2件目は家具つき。お皿やコップ・フォークさえも全てあった。
中心地よりかは少し離れるけど全然歩ける距離。しかも小さな家で、住んでいる人は4家族(4アパート)しかない物件だった。
 
まず、見学させてくれたのはフリーで不動産仲介業をしているハキハキしためっちゃ感じの良いマダムであった。電話ですでに良さそうな人だなーとは思っていたのだけど、会ってやっぱり。建物の入り口で会った時から、すでに私がここに住むかのように全部を見せてくれた。不思議だった。ハキハキしたデキるマダム大好き。
 
 
見学が終わってすぐLe Port des Créateursに戻りスタッフのみんなに相談。「牧子、その物件いいじゃん!go go gooo!!!」と言われ、私の保証人になってくれる素晴らしきM様にもすぐ連絡して(本当にありがとうね・・・)、結局翌日の昼には全ての必要書類を送った。M様の迅速な対応にも本当に助けられた…ありがとう!!!
 
そのハキハキマダムへのメールの最後に自分の作品を載せたサイトも送ったのだけど、その返事に「書類すべてちゃんと受け取りました。ありがとうございます。そして作品のサイトも拝見させていただきましたが、あなたの作品だーーーい好きです!!!」という、ものすごく素敵な返事をもらったのだった。不動産関係の人でアートに関心ある人少ないと思っていたので、見てくれただけでも嬉しいのになんて素敵な返事!だから、これでもし書類審査通らなくてもいっか、ハキハキマダムに作品好きって言ってもらっただけでよかったよね、と思えた。

 
 
すると週末明けに
「大家さんがあなたを借家人に選びましたよ。おめでとうございます!よかったですね!」
というメールを受け取った。
「やった!!めちゃくちゃ嬉しいです!」とそのまま返事をしたら
「わたしも、あなたが選ばれてすごく嬉しいわ!」
と返事をくれた。
 
 
 
 
そのあと書類にサインをするために後日ハキハキマダムとカフェで会う。

書類を見るために さっと彼女が出したメガネ。。。
あれ、あれれれ!!これ、なんか最近ネットに出てた著名人と同じ形のやつじゃないか。。
 
 
そんなことは言わずに、ただ「そのメガネ!とても珍しいので写真を撮ってもいいですか」とだけ言って撮らせてもらった笑
そして全書類にサイン。ハキハキマダムは全部きっちりしていてスムーズに終わった。本当にありがとう。。。

色々書類関係でメールのやりとりなどあり、ついに入居日がやってきた。入居時の備品等チェックするお兄さんも面白い人で、これまたよかった。

そしてテーブルになんとハキハキマダムからウェルカムメッセージがあった。。

 職業上、不動産関係の人にいい顔をされたことがなく、アパート探しは難航するかと思われたが、なんと必死になって探し始めて、なんと2週間足らずで好条件な物件を見つけて入居することができた。自分が一番びっくりしている。
かなり自分は幸運だったとは思うけど、それにしてもミラクル。
 
ということで、やっと自分の家ゲットできました!!
本当に嬉しすぎて、さっきお気に入りのマグカップらをダンボールの奥底に見つけて、思わず抱きしめてしまいました。

これもすべてハキハキマダムの計らいや、保証人になってくれたM様、そしてLe Port des Créateursのスタッフのみんなの意見があったからこそ。
素敵な人ばかりに恵まれて、私は本当に幸せです。みんなありがとう。

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