2014-09-07

香り

毎朝通勤にはバスを利用している。

この間いつものようにバスに乗ったら
ふわっと身に覚えのある香りがした。

と、その2〜3秒の間にとてつもなく懐かしい思い出が頭を巡った。


私が初めてフランスに来たのは2007年の3月。
ボルドーの語学学校に1ヶ月間通った。
その時ホームステイをしていた家は、学校まで歩くには少し遠いので毎朝トラムに乗っていた。毎朝乗るトラムはいつも香水の香りがして、良いにおいだなぁと思いながら4週間を終えた。

その時嗅いでいた香水が、どのメーカーの何なのかはサッパリ分からない。けれど、その香りが鼻に入ると途端にボルドーでの思い出が 走馬燈のように蘇るのだ。

あの何とも言えない感じ。
外国語が話せない自分、学校で知らない人の間に入っていくドキドキ感、見慣れないフランスの街並みとか、そういうのがワーーーーッと頭に蘇ってくる。

今では毎日の仕事に慣れ、それは日常と化していて緊張感もなくバスに乗っているが、この日は懐かしい記憶に触れて 不思議な気持ちでバスに乗っていた。



人間っていうのはすごい生き物だ。
たった一つの香りで、8年前にもっていた記憶や感覚 というものをあっという間に呼び起こすことが出来るんだもんね。

Aucun commentaire:

 
コルテオ 太陽光発電