2020-01-29

市長選で、あの瞬間を思いだす

京都市長選が行われますね。
投票日は2月2日なので、今週末。

何の気なしに情報を見ていたら、ん?現市長の着物着た人、なんかどっかで見たことある。


2008年の秋、金沢美大から短期派遣生としてフランスのナンシーに1ヶ月ほど滞在した。市役所で日仏交流関係のイベントがあり、招待された。こういうお役所の行事というのは堅苦しくて正直あんまり面白くない。この時も、派遣生だし参加が義務?だったような。そもそも「市役所の内装がとても美しいから行った方がいい!」と言われてしぶしぶ行った、と思う。立食パーティのような、とにかくたくさんの人だがり。

その場で、この着物着た現・京都市長とお会いした。


私は当時全く市長のことなど知らず。
その場には、金沢に1年留学していた仏人学生のナタリーも招待されていて、私は彼女と話してた。するとそこにその着物の人がやってきて、ナタリーが
「こんにちは==さん!お久しぶりです、お元気ですか?」
と言ったのだった。
2人はどこかの日仏行事で以前出会ったことがあるようだった。
市長は
「おぉナタリー!会えて嬉しいよ」
とか何とか言って、握手。

私はちょうど二人の間にいたので
「初めまして、古市牧子と申します。金沢美大から短期派遣されて来ました」
 と軽く挨拶した。
ところが市長は私のことなど全く無視で、ナタリーに日本語で何やら話しかける。私は「あぁ無視された。それにしても誰だこの人、なんでこんな偉そうなんだ…」
と思っていると、突然その市長が私を振り返って


「はい、言って。」



 と言ったのだった・・・




私、全く意味がわからず。
まさに目が点になりました。


私「え…?す、すみません、なんて?」



市長
「だから、今僕が言ったこと、彼女に言って。」


(°_°)



はあああああぁぁぁぁぁぁぁぁああああ
?????????
😵😱😵😱😵😱😵😱😵😱😵





え!?今アンタが言ってたこと、ナタリーに訳せって?
私の挨拶ガン無視しといて。。????
私あなたの通訳じゃないんですけど!

しかも市長なら英語ぐらい出来るもんでしょうが!
京都市って日本を代表する観光都市じゃん!京都の良さとか外国人に伝えるのに、外国語は必須だろうよそりゃーーーーー 着物着てりゃいいってもんじゃないでしょーーーーー

しかも通訳お願いするんだったらもっと丁寧な頼み方あるだろがーーーーー






私は顔がすっごく引きつっていたと思う。

存在を侮辱されて、怒りがこみあげてきていたと思う。

それでも全てを飲み込み、下手なフランス語で訳すも、
案の定 市長からは感謝の言葉もなく
そのまま他の人の元へ流れていった。




ぐしゃぐしゃにして捨てられたティッシュみたいな気分だったと思う。

人間としてどうなんだろう。思いやりのカケラも無い。
このときのやるせない気持ちが、
今回の市長選の写真を見て ブワァっと蘇った。
10年ほどずっと忘れていたのに、一気に蘇った。
口の中が苦い味でいっぱいになった。


比べてもしょうがないけど、
当時の金沢市長だった山出保氏にも私は会ったことがあって、彼は私みたいな学生にも丁寧だったし、もっと暖かい対応をしてくれた。


個人的な意見だけど、あの着物の市長がまた当選したら、私みたいに嫌な思いをする人がもっと増えるのかな。いやだなぁ。。
(そして問題の新聞広告には野党まで名を連ねていて、本当信じられない。。。と思った。けっこう幻滅した。)

2020-01-28

オフィシャル写真

今私がレジデンス兼研修を行っているGenerator。毎年それぞれ集合写真を撮る。
どんな風に撮るかは、毎回4人のアーティストに託されるのだが、今回私たちはこんな感じに仕上がった笑

ちなみに私はこの2枚目の方が好きだけど。。
っていうかそもそもなんで私だけ座っているのだろう
この日の午前は、社会保障とか所得税の申告についてのレクチャーがあったばかり。色々難しい話をいっぱいしたあとの楽しい撮影会となりました。



全く関係ないですが、この日の巻き寿司弁当。
最近ブロッコリー推しです。

2020-01-25

霧とウサギ

痛い歯をこらえながら、昨日はギャラリーのオープニングパーティに行って来た。

あまり長居はせず帰って来たのですが、ギャラリーを出たら霧がすごかった。これ夜の9時くらい。





ここ数日とても冷え込んでおり、やっと冬っぽい感じに。少し嬉しいです。


私の好きなウサギの彫刻。
今まで赤色で落書きがされていて、1ヶ月前くらいには黒色でさらに落書きが。すると昨日はそれが全て取り除かれ、本来の姿を取り戻した。


翌日たまたま、またウサギの前を通りかかった。赤い落書きが完全に落ちきれなくて、少しピンクがかっている。それが何故か生々しくて、やっぱりこのウサギが好きだ。


はがき。

大好きなシューシューXIU XIUのジェイミーから
なんとなんと、ハガキが来ていた😱
(そして私は前髪を切りすぎた 笑)

数ヶ月前に私が送った、おじいちゃんの絵葉書セットがよっぽど嬉しかったそう。


実はこの間金沢から東京に戻る新幹線で、電車が動く前に携帯を開いたらジェイミーから「ハガキありがとー!めっちゃ嬉しい!!」というメールが届いていた。
実家を離れフランスに戻るのはいつもやっぱりさみしいのですが、今回ばかりはジェイミーのメールのおかげで全然さみしくなかった笑 ミーハーですみません。


「おじいちゃんも、あなたに会えて嬉しいと思う。」
という返事をしたけど、それは本当だと思うよ!



何十年も前に父が自主制作したこの絵葉書たちが、こうして少しずつ世界いろんなところに旅立っていく。私のアイテム(本やマフラー)を買ってくれた人には絵葉書を自動的にプレゼントしているので、まぁ勝手に送りつけているだけですが笑
でもこの絵葉書が嬉しかった、とわざわざ返事をくれる方が多く、そのたびに私もうれしくなる。



ちなみにこのおじいちゃんのハガキ8枚セット、今度アングレームのフェスティヴァルにも持ってくけど、またたくさんの人の手に渡りますように。


2020-01-23

オッサンコミュケーション

アトリエで作業していて、ふと気づいた。。

この筆箱、中学校とき使ってたやつだ😱
だから、およそ20年間の付き合いってこと。。。ひょえぇえぇ
北國新聞のヒラリくんも、もれなく。どんだけ物持ちがいいんや。



今日のお昼も、毎度のように会社のおっさんたちとご飯を食べていたのですが、まったくだらない話をしていた。

フランスには蚤の市やBrocanteと言われる古道具屋?が多く利用されるのですが、その話になった。蚤の市の情報や今まで見つけたお宝の話などで盛り上がっていたところ、一人のおっさんが
「でも本当、たまに何に使うか分からない物、売ってるよな。一度こんくらいの(指で5センチくらいの幅を見せる)見たことない道具が売ってて、店の親父に用途を聞いたら、、、、なんとprotège moustache(口ひげ保護器?と訳すのか?)だったんだよ」
(一同爆笑)

これ、ここでこういう風に書いちゃうことで面白みが失われて悲しいのですが、私これ聞いた時すんごいツボに入ってしまって、一人で大・大・大爆笑してしまって。笑いすぎる私をみてまたみんなが笑う、みたいになってしまった。笑
(これ書いてる今も笑ってしまう、すいません)

protège moustacheなんて、聞いたことねー!笑
今思い出しても笑けてくる。あぁまた思い出し笑いリストに新しい項目が😂

そのあとは大量の札束がソファーから出てきた、というニュースの話になり、「もし麻薬を大量に発見したらどうするか?」という話になり、麻薬の量と値段を計算する輩が出てきて、みんな計算機でけっこう真剣に計算しだして、私はまたも大爆笑であった。
そんなことする暇あるなら仕事しろ!!!





この日はいつも見ない、陽気な社員のおっさんがいて、会話が弾んだ。食事も終わって私はお手洗いへ。そのあと持ち場に戻ろうとしたらオッサンたちとすれ違った。すると

オッサン「あのさ、君が食べてたあの黒い塊!あの黒いやつって、なんだっけ!えーーと」
私「海苔ですか?中はお米でした。日本ではおにぎりって言うんですよ。」
オッサン「そうそうそう!あれ、アジア食品店で見たことある!」
オッサン2「あまりにも真っ黒だったからさ、炭かと思ったよー」

スミ…!!!(笑)

私は「さすがに炭は食べないわい」と笑いながら答えたが、実はおにぎりを指摘してもらえてなぜかものすごく嬉しかったのだった。基本食べ物にはまったく突っ込んで来ない人たちだと思ってたので、意外と気にかけてくれてるんだなーと思ったし、そもそも話しかけてくれて嬉しかった。

オッサンたちは基本これでいて女性にはけっこうシャイなので、アジア人の女性アーティストとやらとどうやって話を展開していけばよいのか、常に探っている感じは正直受けていたのである。笑


ギャラリーの人々に「おっさんたちとお昼ご飯食べてるよ」って一度言ったことがあって、そしたら「えぇ!!!」と驚かれた。
え!逆に私が聞きたい、いままでのアーティストの人たちはどうしていたんだろうか。


2020-01-22

歯科健診

先日、歯科矯正の定期健診のためにナントへとんぼ返りしてきた。
矯正器具をつけ始めてからほぼ1年経過しました。
去年の今頃、上の歯の内側にクウォード・ヘリックス(Q.H)(という名前らしい)を装着。歯を内側から外側に押すもの。
そして3月終わりに一般的に矯正器具として知られるブランケットをつけ始めました。ブランケットつけてからまだ1年経ってないなんて、信じられん。
 今はもうだいぶ上下ともに綺麗に並んでおります。本当、1年たたずしてこんなに変化があるとは思わなかった。

この写真、12月末のギャラリーでみんなで撮った写真。
拡大したものなのでめっちゃ画質悪いですが。
この距離だとブランケット自体も見にくい。

今回の歯医者では、ワイヤーを一番太いものにしてくれました。
まだ下の歯が完全に並んでいないので、もう少し待ってから噛み合わせを調節するためにバンド(輪ゴムみたいなもの)を使ってずれを直していくらしい。「まだ半年はかかるよー」と言われた。道のりは長い。。。


無事歯医者を終えて、Evorの家でマイお弁当食べた。お腹が空いていて一目散に食べたので写真撮るの忘れた。

彼は自称「なんちゃって日本食」を食べてた。
お椀にはサーモンの醤油?漬け?味見させてもらったらめちゃ美味しかった。


そのまま無事にレンヌに戻ったはいいけど、
久々に歯がめちゃくちゃ痛くて、つらい。
なんでこんなに痛いんやろー 鎮痛剤飲みまくりです。

歯科矯正を子供のうちからしているみんなはすごい。あと半年したらこれからオサラバ出来ると信じて頑張るしかない。

2020-01-21

ミシン

今日は一日中、ギャラリーで裁縫をした。
今進めているプロジェクトのテスト。
小学校の時家庭科の授業で習ってからというもの、ミシンは家でもたまに使ってたりしてるので使い方は分かる。
フランスでは裁縫の授業が選択?なので、みんな知らないらしい。「日本では男女ともに、小学校で授業で習うよ」っていうと、かなり驚かれる。(今はどうなんだろ?)

このことが唯一語れる、日本で「フランスより男女平等な事柄」かもしれん。





自分でもミシン持っているんですが、何しろ質が全く違う!
縫っても縫っても止まらないから(止まらないのが当たり前なのだけど笑)、ストレスフリーだー 嬉しいなー!

今日はおにぎりと野菜多めのお弁当。
真ん中に見えますのは、
茹で卵入れに入ったゆで卵でございます。
この間日本で姉1に頂きました。
けっこう使ってるよー!ありがとー!

お昼はギャラリーの人と食べたけど、やっぱいいね。昼食タイム。一人で食べるのも好きだけど、みんなと食べるのもいいね。(って結局食べることが好きなだけ)









てな感じで、意外と早くできた。
こんな派手な柄の服、いつ着るんだか笑
でもこれに一目惚れしてしまったのだから、しょうがない。
家に全身の鏡がないのでこれがマックスですが、本来はひざ下のワンピースです。

初心者なので何もわからず、かなり分厚い生地を選んでしまったのでVネックの襟が一番むずかった。

2020-01-20

朝から嬉しい

ある朝。


こんな素敵な色に出会えるなんて、朝から驚いた。

私は少しのことで人以上に多くの幸せを感じられる方なのかな、と最近思う。
こんな些細な風景でも実はかなりジーーーーンと来てしまい、心がピチピチしたものだ。




アトリエで作業開始。
最近ずっと雨だったので、こうやって光が入った作業場を見るのは久しぶりだった。思わず写真撮った。


こちらジョンから送られてきた、ビーツチャツネ。
チーズと一緒にパンに載っけて食べる。これがすっごく美味しい!!!
ちなみにジョンのお隣に住むおばさんの手作り。ありがとー!



2020-01-17

寝耳に水漏れ

ここに書ききれないくらい、毎日大小なりとも色んなことが起こっているんですが、数日前こんなメールが届いた。


「アトリエで水漏れ!」


内容をよく読むと、私のナントにあるアトリエの上に住むお家から「大規模な」水漏れが起こったとのこと。そこらじゅう水浸しだと。

アトリエの責任者に電話して、詳しい様子を聞く。
「床はかなり水浸しで、いくつか牧子の絵が少し濡れているけど、そこまで大変な被害はないよ。大丈夫。」
こういうとき、何故か「私は大丈夫だろう」 という変な心理が働くもんだ。私は特に焦らなかった。(ほら、別に大したことないじゃん)

彼は
「今日はあまり時間がなくて様子を見きれなかったけど、明日、上に住む人と一緒に被害を見るから、また連絡する」
と言い、電話を切った。




そして翌日、彼が電話してきた。
「牧子!水回りのところ、見逃していたよ!やばいよ、被害がすご過ぎて一瞬言葉を失ったよ僕は!!」
とまくし立て、すぐに写真が送られて来た。これ!
めっちゃ大したことあるけどぉぉぉぉーーーー!!!!


これ見てもよく状況が理解できなかったのだけど、つまりは棚が壊れてその上に保管してあった絵たちがすべて落ちてしまっている。

私の口もあんぐり。。


全然予定なかったのに、急遽ナントへ直行した。
こういうとき、本当車あってよかったーって思った。すぐ飛んでいける便利さったら、ない。

で、こんな状況でした。。
 
聞くところによれば、ここはセントラルヒーティング(建物を全体的に温めるしくみ。主にボイラーを使ったものが多いかも?)で、そのパイプが突然壊れたんだとか。それで中を通っていた水が、大量の水が!!!一気にそこら中に流れ出たそうな。

でも不思議なことに、油絵はほとんど無傷。穴も開いてない、画面も削れてない。少し濡れてるけど全然大丈夫。よかったー!


それよりこれに驚いた。
天井のペンキや表面が剥がれて、中が見えてんですけど。


すぐに保険に電話。
今でも慣れない、こういう事務的な電話。本当に嫌い。
でも私しかする人いないし、何と言っても数枚、水彩画が完全におじゃんになっているので、少しでもお金が戻って来てほしいので、頑張って電話する。



この電話、この日だけでなく翌日も、本当に長くて苦痛だった。。まだまだ色んなところに電話かけなきゃいけないのでストレスだけど、さっきは上に住む人と電話をした。とても感じのよい若い女性で、すんごく癒された。。彼女も被害者なので、気持ちがわかる。水漏れが起こった日、家のそこら中10cmの水でタプタプだったらしい。私のアトリエはそれよりかマシだけど、今後も書類関係で難しいフランス語を聞いて理解して説明しなければいけないかと思うと、本当苦痛。。

だけど家主の方や保険の人が親切で、電話中にも笑いあえることがあると、それだけですんごい心が軽くなるよね。たったちょっと笑うだけなのにね、不思議。




この日は水を全て拭き取って、絵たちを乾かして、
この間実家からこっそり持って帰って来た山下達郎のCDを聴きながら(熱唱しながら)、安全運転でレンヌに戻りました。(報告)

2020-01-14

おっさんたちと弁当

今週に入ってアトリエで作業をしている。
アトリエは、Self Signalという交通標識やお店の看板などを作る会社内にある。だから毎回、社員さんの作業している横をBonjourと10回くらい言いながら通り、やっと自分の持ち場に着く。

これは駐車場に置いてある。笑
この会社、マクドとも仕事しているんだね。

ちなみに作業している社員さんはほとんど男性だけど事務の方に女性が多いイメージだ。かなり大きい会社なので人数は詳しくはわからないけど、とにかく人は多い。


お昼ご飯を一人で食べるのもなんなので、毎回少し勇気を振り絞っておじさんたち(お兄さんもいるけど)の輪に入って行く。カナダでアーティストインレジデンスしたときもそうだったけど、お昼ご飯を一緒に食べるのが、人と仲良くなる一番の秘訣だと思う。

お弁当を作る習慣も戻りつつあるし、いい感じ。おじさんたちも人の食べるものには一切興味なしなので、気が楽。実はこのおじさんたちとのお昼ご飯タイムが私は割と好きだ。彼らは真剣な話5%、あとは本当にくだらない話をしている。

昨日はマクロン大統領の話になり、一通り政策批判したあと、1人が
「それにしてもよー、24歳上の相手とか、すごいよなー」
と言いだした。
「だよな、あの二人が最初に出会ったの、マクロンが16歳のときだぜ!未成年とか、ありえねー!」
「まじありえねー!」
「今で考えてみろよ、俺の24歳上だから、、、相手はもうおばあちゃんだ(笑)あっはっはっは」
(全員爆笑)
「でも今でもあの2人の仲が良いことは、いいことだ。歳なんて関係ないんだ」

 ここに改めて書き出してみると、私の方が恥ずかしくなるくらいくだらない話だった(笑)全然面白くない!!なんか、ごめんなさい!



今はこんな鉛筆画を描いている。
新プロジェクト、進行中!


2020-01-13

ガレットと酒

今回初めてこんなに時差ぼけが長引いて、ひどかった…
1週間経ってやっと通常営業。やっぱ日本からフランスに戻ってきた後が一番しんどい。


フランスに戻って翌日、私が今研修をしているギャラリーの皆さんがガレットを食べる集いを開いてくれて、日本の土産をいろいろ持って行きました。


場に不釣り合いな、大量のうまい棒(笑)
ルイが以前日本に行ったとき、このうまい棒をコンビニで見つけ何の気無しに購入し食べたところ「激・ま・ず!」だったそうだ。うまい棒でまずいものって、甘い系だったんじゃないか?と思い、今回は彼のために美味しいチーズ味を買ってきた。
一本買うだけじゃつまいないから、どうせなら袋詰め一パック(30本入り?)を買ったが、父が「これだと絶対スーツケース内で全部粉々になるよ」とナイスな指摘。その後すごく丁寧に、和菓子の箱か何かに詰め直してくれました、の図↑。


あと、お酒を買っていきたいけど瓶じゃ割れるし重いし、紙パックのものを買って行ったら仰天された。
「これなに?」「本物の酒?」「紙パックに入った酒なんて初めてみた」
あと、その紙パック自体がプラスチックで覆われていたこと自体にも、更にみんな仰天していた。「過剰包装だ!」

実は一本、金沢の金箔が入ったキラキラのお酒「かがやき」を、ギャラリーの館長に持って帰ってきた。彼からは「代金を払うから、何か地元の美味しい酒を買ってきてくれない?」と言われていたので。
それが予想をはるかに超えて喜ばれて、こんなに喜ばれるのなら紙パックのものではなく多少量が少なく割れるリスクがあるとはいえ、こちらをもう一本買っていけばよかったかな。と思った。



ムースオショコラ、シードル、3種類の異なったガレット。。。お腹が…
食べ物が・飲み物が多すぎてみなさんの胃に余裕がなく、日本酒は今度に持ち越しです。

2020-01-12

モスクワで15時間、のちフランスへ

モスクワに無事着いた。人・人・人で殺到するパスポートチェック・手荷物検査をやっと通過して時間を見ると、到着してから1時間半ほどしか経っていなかった。

モスクワで15時間のトランジット。
今回私が購入した安チケットでは、これはどうしても避けられなかった。日にちを前後に変えようが、結局15時間モスクワで過ごさなくてはならなかった。それが嫌なら別の航空会社でチケットを買わねばならず、金額はかなり異なった。(私が購入した飛行機チケットは往復で676ユーロだった。年末年始にこの値段は驚き)
モスクワ市内に出るためにはビザを事前に取る必要があった。それをしても結局夜の街に大きなスーツケースを抱え移動しホテルで一泊するだけだし、じゃあもう空港で寝泊まりしちゃえと覚悟を決めた。実際空港内は明るくて人も多く、安全。そこまで寒くなかったし。可能です。


夕方のモスクワ・シェレメーチェヴォ国際空港は人でごった返しており、どこかでゆっくり休むには騒がしすぎた。夜が進むにつれだんだんと人が少なくなっていった。

眠たいけどそんな簡単に眠れない。日本から持ってきていた村上春樹の「騎士団長殺し」を読み始めた。主人公が絵描きであり、ものすごく話に入って行きやすかった。
寝転んだ状態になれるような椅子を発見し、毛布に包んでその本を読み始めた。疲れてきたら少し寝て、起きたら本を読む、というのを繰り返しているとあっという間に朝になった。思ったよりも時間の経過が早かった。

寝ぼけた状態で読んでいたので、時々自分が今どこにいてどんな立場なのか、よく分からなくなっていた。でも、私はその状態がものすごく好きだ。


コーヒーが飲みたくなって、カフェで甘いものも食べることにした。あとで計算したら、これで1500円くらいだった。驚いた。
でもこの蜂蜜ケーキは今まで食べたことない感じで、かなり楽しめました。
この時寝ぼけていたのと、長い間人と話していなかったので、ショッキングピンクの髪の毛をした若い店員さんに思わず「朝早く働いて、大変だね」と声をかけてしまった。(そそのとき朝5時。写真でも右奥にピンク色の頭が見えるだろう)

ロシア人が無愛想なのは分かっていたはずなのに、そのピンク色の髪の毛のお姉さんなら何か話しても大丈夫そう、と思ったのかもしれない。話しかけられたお姉さんは かなりびっくりしていたようだけど、そのあとフッと笑って(!)「大丈夫、私昨夜からずっと働いてるし」と返事をしてくれたのだった。

少しでも愛想笑い的なものをしてくれたことにも私はかなり感動していた。するとお姉さんは「紙コップか陶器のマグカップどっちがいい?」「コーヒーと牛乳どっちが多めがいい?」「ミルクは他にアーモンドミルク、ココナッツミルク、豆乳もあるけど?」「ごめんねこんなにたくさんの質問(笑)」とめっちゃ質問をしてくれたのだ。


たかが、それだけのことかもしれないけど
とても嬉しかった。空港ってけっこう孤独だし。


村上春樹やそのピンク髪のお姉さんに助けられ、15時間はあっという間にすぎた。いい感じにお腹が空いていたので機内食を全て平らげた。モスクワにくる途中の2回目の機内食はほとんど口に出来なかったから、リベンジだ。

たった3〜4時間のフライトなので楽勝。
あっという間にパリに着いた。

中央真ん中付近にふたつ、突起みたいなのが見えますが
モンパルナスタワーとエッフェル搭です。


パリに着いたら着いたで、レンヌ行きの電車も無事動いており(ラッキーーーー!ちなみにストは続行中です)すんなり今住んでいるアパートに戻ってくれました。電車は約3時間。そのときは2〜3時間の移動なんてほんの些細なもので、もうすぐじゃんと思ってた。


ああぁでも総合するとやっぱ遠かった、けどそれなりに遠い距離を楽しんで帰ってこれました。

日本→モスクワまで

戻る日。
今回日本滞在中にコンビニに立ち寄った回数も2回とかだった。だから出発朝になって急に「あれ食べてない、これ食べてない」を思い出し、テキトーに気になったものを買う。そしてなぜかバウムクーヘン。フランスではなかなか手に入らぬ。
またあの便利なバスで成田へ。
空港に着いたら、すぐに荷物を預ける。

この時、ふっとある匂いを嗅いだ。
なんというか人間らしいにおい。
汗っぽい、言ってしまえば少し臭い。 。。

このにおいを、私は日本滞在中一度も嗅ぐことはなかった、とその時やっと気付いた。金沢の中心地を歩いた時も、東京で電車に乗った時も、バスの中でも一度も。
フランスの公共施設や公共交通機関内はまさにこのにおいばかりである。すごく人間らしいにおいがする。
一度ここに書かなくてはと思っていたことだけど、ストのせいで私はここ最近ずっと電車ではなくバスを利用していたが、それはそれは本当に臭かった。当たり外れはあるものの、75パーセントの確率でくさい。それは汗臭さであったりタバコのにおいが染み付いた服であったりいろんなにおいなのだが、びっくりするほどであった。それが日本には一切(私がラッキーだっただけかもしれないけど)無かった。
日本では実家の玄関のにおいを嗅いで「あぁ帰ってきたー」と思ったし、洗濯ものの柔軟剤のにおいを嗅いで「あぁーいいにおーい」とは思ったけど、臭いなーとは一度も思わなかったよ。


もちろん臭くないに越したことないんだけど、この差にあたらめて驚きです。
イギリスに行くとまた違って、少し匂いは薄くなる気がする。人間臭さはフランスの方がダントツである。(だからみんな香水で匂いを隠すんだろうか。私の知る限り友人はけっこうみんなシャワー好きだけどな。服をそんなに洗わないのだろうか)



そんなことを考えながら
カウンターに並んでいる最中ずっと気になってた、一枚の証明写真が床に落ちてる。でも係りの人も通行人もだれも全然気がついてなくて、あれが見えるのは私だけか?と目を何度かこすった。写真にちゃんと見えるよね。
何度も拾おうとしたけど、やめた。
問題なくすべてをパスし、ゆっくり朝食。
この時ホッとしたのかメロンパンをガッツく。フランスにも美味しいパンはたっくさんあるのですが、さすがにメロンパンは無い。そして当たり前に超おいしい。

いよいよ出発。モスクワまで10時間。
そしてご飯が美味しかった。


 
コルテオ 太陽光発電