2021-07-16

3日目 Gouffre de la Fage

この日は7月14日で祝日(パリ祭)だったのを、ホテルで朝食をとっているときに気づいた。 Gouffre de la Fageに行こうと思っていて、グーグルマップで道をチェックしようと思ったら
「閉館。祝日のため」
と書かれていて仰天したのだった。

焦って電話するもすぐに留守電。しかししっかりと「7月は毎日開いています」と言っているし、サイトでもそう書いてある。グーグルを信じるか、本家を信じるか…そりゃー本家でしょう!
 
 
ということで、開く9時半ぴったりに出陣した。
 
見事に誰もいないやーーん
 
世の中の真実は、本家よりグーグル様が牛耳る世の中になってしまったのか…と絶望していると、一人受付付近で作業をしている女性を発見した。
 
「おはようございます。あの、今日開いてますか?」
とおそるおそる聞くと
 
「もちろん!だけどあなた一人?一人だけだと、セキュリティの問題でまだ中に入れさせてあげらないのよね。誰か別のお客さんが来るまで待ってくれるかしら?しかも今朝は同僚が来れなくて、私一人しかスタッフがいなくてねー」
 
 
そんなん全然待つやん!!
開いていたことが嬉しすぎて、それだけで満足であった。
 
(ちなみに後で聞いたけど、グーグルに開館時間や日程の変更を何度もお願いしているのに全然変えてくれないらしい。ということで世の中はまだ本家が正しいのです。よかったー)

 
それから別のお客さんが来るまで20分ばかり、そのスタッフのおばさんとずっと話をすることになった。私はひたすら話した。昨日Gouffre de Proumeyssacで感動して泣いたこと。ラスコーの絵が素晴らしすぎたこと。おばさんは私の話をうんうんと頷きながらすごく嬉しそうに聞いてくれた。
 
彼女いわく、ラスコーやショーヴェは「偽物くさい」らしい(笑)  壁画はもちろん当たり前に素晴らしいけど、現代人によってあまりに手を加えられすぎた洞窟内の構成が、なんか好かんらしい。彼女の清潔感のある顔が、ショーヴェの話をするときだけめっちゃクシャってなってどっからそんなシワがやってきたのかってくらい顔が変わって、逆に私は笑ってしまったくらいだ。
彼女の洞窟愛や自然に対する尊敬がめちゃくちゃ伝わってきて、すんごい面白くて聞き入ってしまった。こんな素晴らしい場所で働いていると、こんな話ができるようになるのかーと感心してしまった。
 
 
会話の途中 何度も電話が鳴っていたけど、ついには電話に出るのも止めて、「ま、留守電がどうせ流れるからいいわ」といって私との会話を優先させてくれたのがめっちゃ嬉しかった(笑)


そんなこんなでお客さんがやってきて、ついに入場した。
 
これ入り口です! 
 

 
ここは午前中はガイドなし、自由に拝観できる。さいこー!



そんで、最初っから脳内がぶっ飛ぶ。
写真じゃ全然全く1ミリも伝わらないのでがっかりですが、いちおう載せます。


多分1時間くらいかけてゆっくり見た。
昨日のGouffre de Proumeyssacとはまた全然違う世界観。朝っぱらから全身刺激される。
 
 
外に出ると、目の前にこんなものがあった。
千と千尋に出てくる、まさに洞窟の前にあった置物みたいな。
千尋じゃないけど、まさに自分が、異世界から 現実世界に戻ってきたみたいな感じだった。
 
受けつけに寄って、ひとことおばさんにお礼を言って帰ろうとしたら「あなた壁画が見たいのよね?じゃあRouffignacに行くといいわよ!あそこは「偽物」じゃなくて本物だから(笑)」と、少しいじわるそうに笑いながらお勧めしてくれた。その間もまた電話が鳴ってたけど、おばさんは仏人特有の、手のひらを上に向けて空を仰ぐようなジェスチャーをして(こんなものほっとけ)というような顔をして話を続けた。
 

場所自体もめっちゃいいんだけど、このおばさんとの出会いが本当に最高だった。ありがとうおばさん。

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