2023-07-21

エマニュエル

この前行ったアルル。街並みが本当に素敵でしたー

 
昨日の投稿してからすぐ父からメールがあった。
(勝手に載せちゃうけどごめんね)
 
「牧子のブログを読んで。昔から思っていることを一言だけ。
 
モーツアルトが作曲した曲も、ミケランジェロのミロのビーナスも、牧子の修道院の鐘も、洞窟の絵も、シャガール国立美術館で描いた絵も、父さんの著書も、我ら夫婦の4人の子も、・・・すべて「子ども」だと思っている。」 


それ読んで、一気にふわぁーーーーと軽くなった。
すでに自分は世の中にいろんな作品を残して来ているのだった。たしかにそれも子ども同然だよなぁ
鐘なんて特に、200〜300年は余裕で保存される。その300年とは音が正常になるレベルでの300年。だからモノとしてはもっともっと長い間保存されうるのだ。そう考えると人間と同等もしくはある意味もっと長生きするすげーものを産んでしまったというわけだ。他の作品だって、見た人の頭に残っていく。それだけでもすごいことだよなぁ
(ちなみに鋳造所の奥さんは私が装飾を手がけたPétronille(鐘の名前)を、私の前ではta fille(あなたの娘)と呼ぶ笑)


子どもの話はこれからも悩み続けるし、ちょくちょくこのブログでも書くことになるかもしれないが、「牧子がなんかまた言ってるなー」と思って聞き(見)流してくださーい
 
 
 
さぁその鐘の話をくれたフォントヴロー修道院のアート・ディレクターのエマニュエルがトゥーロンまで来てくれました!
 
大好き、エマニュエル!
 
みんなで私の作品の裏に隠れる 笑
この間描いたバー。とエマニュエル。

このあと私の運転でBaudouvinへ。
ここのディレクターのイザベルが迎えてくれる。
いやはやーーーーなんともいい時間だった。
 
この蒸し暑い中みんなでゆっくり庭を堪能した。
私の大好きな人同士が出会うって、それは本当に最高に幸せだった。
一緒に敷地内をまわってガーデンの歴史を聞いたり、これからのプロジェクトの話したり、私の壁画製作中の小話とか。
最高に楽しい時間だった・・・
 
なにより正直者のエマニュエルに壁画を褒められたのが嬉しかった。私はアケルマン洞窟の壁画を手がけてからというもの、フォントヴロー修道院とは常に何かプロジェクトを持っている。エマニュエルという人は常に何か出来ないかと頭を回転させている人だ。その分アーティストの動向をよく見ているし、フットワークが軽いのもすごい。だから話をしていてものすごく面白いのだ。 
今回は南仏という、本来の彼の仕事場から遠いところで会ったけど それもよかった。やっぱ動くって大事。
 この日はたくさん元気もらった。ありがとう。
 私もっと頑張ります!

2023-07-20

車検待ちで考えたこと

車検に行って来た。30分後に戻って来てねーと言われたけど外は灼熱なので、クーラーの待合室でゆっくり待つことにした。椅子に座って視線を落とすとこんな雑誌。
こんな雑誌、買ったことも見たこともない。
車の雑誌は、新しい最新の車の形やデザインを見て楽しめるかもしれないが、いわゆる女性雑誌はパラパラ見て 全然そそられなかった。。。
 
そういえば、けっこう前に卵子凍結の話をしたと思う。
そのための検査などしたし病院にも話を聞きに行ったんだけど、結局辞めることにした。
 

卵子採取するに至って、過酷な準備期間がある。
病院で医者から淡々とその説明を受けた時に、私はボロボロとお医者さんの前で泣いてしまったのだった。あまりに大粒の涙で自分が驚いたくらい。なんで今泣く?と自分に疑問を投げかけるも、止まらない。とにかく目から水が出てくる。
 
私の担当医はおそらく自分よりも10歳ほど若い女性で、とにかく淡々と・難しい単語も躊躇なくバンバン使う。はっきり言ってめっちゃキツイ言い方。途中で分からなくなって、聞き直す。きつい。
 
病院に定期的に通わなければならない。
自分で何本も注射を打たなければならない。
データを見せてもらったら 私の体で卵子凍結をしても、実際にその後子どもを人工授精で授かる可能性が、思ったよりはるかに低かった。これだけの手順を踏んで辛い思いをしても、これだけ可能性が低いんじゃなぁ、、、と、あまりに不甲斐なさを感じた。
 

泣いたのは、多分
 
医者が怖かったから。
注射や麻酔が怖かったから。
自分の体は無能なのかと思ってしまったから。
それでも決行したとして、忙しい中無理にでも予定を合わせて病院に通って苦労して、でもどうしてパートナーは何も苦労がないのかと不平等を感じて激しい怒りを覚えたから。
 
そして何より
自分の気持ちが全然分からないという
気持ち悪さ。
 
 
自分は本当に子どもを授かりたいと思うのかが、自分でも本当にさっぱり分からないのだ。

子どもを持つ人はみんな口を揃えて「子どもはいいよー」と言う。「後悔しないよ」とも言う。でも世の中にはそんな人ばかりではないじゃないか。虐待する親もいるし、ネグレストする親もいる。だから「絶対に後悔しないよ」なんて、無責任によく言えるなと思う。
勝手に人の人生決めないでよと思う。
 
年齢的にゆっくり考える時間がないのももちろん分かっているが、どうしても心の底から子どもが欲しい!と思うのかが、本当に自分で分からない。友だちの子どもを見て「いいなぁ」と思ったり「大変そう」と思ったりする。日によっては「すごく羨ましい」「欲しいな」と思う日もあれば「やっぱり私は子どもはいらないかもしれない」と思う日もある。
 
難しい。
自分がわからん。
常に制作のことばっかり考えている頭だからかもしれない。
 
世の中には子どもを持たずとも幸せな暮らしをしている人がたくさんいるし、それもすごくいいなとも思う。
40歳後半で出産する人もいるから、大丈夫!なんて言う人もいる。私の体がその年になっても出産できるかなんて分からないのに、そんなの全然励ましにもならないよー
 
逆に「子ども産むな」っていう友人もいて、もー黙っててって思う。


私の両親は何にも言って来ないので、素晴らしい。
色々言いたいこともあるだろうに、ありがとう。
逆にパートナーの両親や近い友人がけっこう「産め」だの「産むな」だの言ってくるので、すごく体に悪い。まじでほっといてくれ。
私の人生は私のものだ。自分でも分からないのに、みんなにわかるわけないじゃん。みんな色々言うけど、結局子どもが出来たら育てるのは私とパートナーだし、産まない決断をしてもし後悔しても私の責任じゃん。
考えすぎーとか出来たらそれでいいじゃん、と言う人もいるが、そんな楽観的にいられないよ・・・私けっこう先まで忙しいから、どうなるんだろーとか不安に思ったりもする。なるようになる、のかもしれんけど、最近ちょっと色々考え込んでしまいます。
 
「私は子ども産まないから」と決めている友人もいたりして、私は「なんでそんな風に決められるんだろうか」と不思議でしょうがない。自分がどこまでもわからん。
 
 
話は戻るけど 車検、無事 終わりました。

2023-07-18

アルル③、④

7月14日フランスの革命記念日の夜はテラスでアペロ。
花火見たかったけど、見れなかった。
 
各自色々買ってきたものを、JBが全ていいように盛り付けてくれた。すげー美味しそう!
 テラスから見えるLUMA
写真前後しますが、こちら再び昼間のLUMA。
中には滑り台があって、誰でも体験できちゃう。
怖そう。
摩擦で短パン破れないかなーなんて不安に思っていると、滑る人には全員布みたいなのが渡される。だから全然大丈夫。
いざ滑ってみると、めちゃくちゃスピード出てめっっっっっちゃ怖かった。。。最後はスピードが落ちて無事に下に到着するのだが、やっぱり怖かったぞ
 
 横にはこれまた不思議な階段
市内に移動

Chapelle Saint-Martin du Méjanで
大好きなCharles Frégerの展示。
彼の写真はもちろん好きだが、今回の展示の見せ方もすばらしかった。
Ground ControlでEric Tabuchi, Nelly Monnier
大満足のボリューム。見れば見るほど味が出る
しかし会場がめちゃくちゃ暑くて耐えられなかったー汗だく
これはどの展示でみたのか忘れた。でも好きなので載せます
空がめちゃくちゃ青い

そこらじゅうで展示見まくったあと、夜。
ジェレミーの知り合いの方のおうちにお呼ばれし、お食事をご馳走になる。
私の写真技術では分からぬが、なんとまぁ可愛くて素敵なおうちだったこと。こんな家に将来住みたいーーー食器のほとんどが緑色であった。ジブリに出てきそうな素敵なおうちでした。。
最終日も展示みてまわる。
フェスティヴァルでは、もう宗教的理由で使われなくなったチャペルや教会が会場として多く使われている。毎回各アーティストやキュレーターが知恵を出していろんなことに挑戦しているのが面白い。こんな展示もあった
フェスティヴァルとは関係ないけど
LEE UFAN ARLESにも行きました。
こんなにまじまじと彼の作品を見たのは初めてだったけど、こんなに美しいとはしらなかった。
ほぼ貸し切りだった

そして建設中に見つかった?という石像が最後に展示されてあった。



上の階で絵画のグループ展。好きなMarc Desgrandchamps、こんなところで出会えるとは思わなかった
ジェレミーと兄はゴッホ美術館行ってて、別行動。そののち合流。
Musée Réattu
こんなに大きな美術館だとは知らず!!!最初の絵画が超超超好きで感動しっぱなしだったけど、最後の方は全然興味もなく。最終日でクタクタで、しかも他のメンバーは朝早く帰ってしまってジェレミー・兄・私の3人だけだったのでなんだかダレてしまったね
しかしおすすめだ
そんなこんなで、昼過ぎに私は電車に乗り込みトゥーロンへ戻って来ました。
疲れたけど面白かったー
こういう展示のみかた、久々にしたなぁ
前はもっと時間があって思う存分旅先で展示を見てまわってたなと思い出した。ここ数年制作で忙しくて できてなかったけど、インプット大事だよね。。
ジェレミー兄は美術教員でアーティストでもあるのだが、美術鑑賞や本を開拓するのが好きである。
こうして私らを誘ってくれて 嬉しいね。また来年も来れるかな〜?
 
コルテオ 太陽光発電