2025-09-29

ルーアンで設営

ルーアンで設営準備進んでます!

展示会場であるFracは中心地から少し離れたところにあるのだけど、私の宿泊先は市の中心地にあるので毎日ちょっと歩いてバスに乗って向かう。
モネの絵で有名なルーアン大聖堂。

ルーアンって、私が昔7年も一緒にいたBの故郷で、ちょくちょく来ていた。(昔から私のブログ読んでくださっている皆さん、覚えていますかぁ〜)今回こうして戻ってきて、いろんなところを歩くと突然「あ!ここ見覚えある!」という場面に出くわす。しかし全体の印象としては、もうかれこれ10年くらい経っているし、お店や道があまりに変わっていて全然違う。現在すごくオシャレになっているルーアンしだが、私が当時持っていた印象は「みんなジメジメした家に住んでいてビールをたらふく飲む、暗い街」だった(笑)。ルーアンに住んでいる人に失礼な言い方(笑)Bの友人らはタバコを吸う人が多かったのだけど、そのせいで寒いのにいつも窓が少し会いていてブルブル震えていた私だった。そしてみんなビール好きだったよね…


当時ルーアンを歩くときはBが案内してくれていたし、自分で地図を見て歩くと言うことが一度もなかったから、今回は自分でGoogleマップを見て歩くので「あ!こことここ、こうやって繋がってたんだ!」などそういう発見だらけ。そして歴史的な建築にものすごく感動している。これは昔からもちろんあったはずなのに、当時はそこまで気にしてなかったのか。


今回の滞在最初は天気も悪くてドヨーン、、、としていたし、Bと来ていた頃の思い出も頭によぎってなんだか浮かない・落ち着かない気持ちだったのだが、少しずつ慣れてきてちょっとずつ良くなってきました。


設営自体も進んでいるので、それも良きかな。
Fracのスタッフの人たちがめちゃくちゃサイコー!
セキュリティーもバッチリ。
こんな赤いコーン、展示場所で初めて見た。
今回木炭で壁に絵を描いているんだが、この前おピロさんに持ってきていただいた日本の木炭。このパッケージ、受験勉強思い出す!!!
贅沢な環境で設営作業させてもらっています。

2025-09-28

Toulon/ Angers/ Rouen !

火曜日の早朝
ジョルジュは自分の住むシャモニーへ、私は北西へ車を走らせました。

いろんなサービスエリアを利用するけど、毎回どこでもアジア顔はジロジロ見られる(気がする)。
実はスキューバダイビングをした日の午前中、トゥーロン市内で夏前から開催していた個展の搬出を終えました。そして大多数の作品を私の国産極小車に詰め込み(またまた全部入りきった)、翌朝出発したのです。



今回の最終目的地はRouenルーアン。 
およそ1000kmの道のりです。
ただ1日で運転するには流石に長すぎるし、車に積んだ作品の半分はAngersアンジェに置いていかないといけない。初日はToursトゥール近郊に宿を見つけて泊まりました。この日の運転時間は9時間。
疲れたけど、スキューバダイビングのこととか展示のことなど考えていたら結構あっさり着いてしまった。今までは1日6時間くらいの運転を自分の限度としてきたのだけど、今回ばかりはどうしようもなかった。車も車検通ったばかりだし、前輪タイヤも変えたし、そこは安心だった。
21時にベッドに入るとそのままソッコーで寝てしまい、朝6時に目が覚めた。
そして7時に出発。1時間半運転してアンジェのRUに着きました。
ここで私の個展が10月16日から始まります

スタッフの方々と作品を車から下ろして、コーヒーを頂いて、すぐに北へ出発。

それから3時間、無事ルーアンFRAC着いたーーーー
パリのギャラリーからすでに作品が届いている。
午後初めに着いたのだけど、そのまますぐに設営開始じゃーーー

本当は電車で来ようとしていたんだけど、直前になって変更した。車で来て本当に良かったと思っている今。
2つの大きな個展を準備していると色々やっぱり抜けるところが出てくる。

無事何事もなく到着して、まずはあっぱれ自分!と言いたいです。

2025-09-26

海とか庭とか嵐

ジョルジュのトゥーロン滞在中、またまたいろんなところに行きました。
塩田でジョルジュは絵を描いたり
その後近くの海に泳ぎに。
クラゲが結構いたらしく、警戒する私です。(結局一匹もみなかった)



Domaine du Rayolにも行った。
お昼はサンドイッチを作って持って行って食べたが、中にレストランがあって美味しそうだったのでデザートとコーヒーだけ。



この日の翌日、大嵐がトゥーロンを横切る。
雷が多い金沢の生まれ育ちの私だが、この日のトゥーロンの雷の多さにはかなりビビった。1時間の間に大小合わせて全部で1万3千もの落雷が観察されたそうだ。ちなみに降水量は90ミリ。とんでもなかったね。
私たちはすべての電気を消して、ソファーに寝っ転がったりして外をずっとぼんやり眺めていました。外からは時々消防車や救急車のサイレンが。交通事故も結構あったらしい。
雷はすごく恐ろしかった、けどとても美しかった。



インターネットにはトゥーロンの地下浸水や水浸しになった道路、路上の車が水に浮く様子などが写っていてびっくり!私が住んでいる界隈はそう言うことがなかったから。
ドキドキしながら車を停めている地下駐車場を見にいくと問題がなくて安心。でもアトリエはもちろん浸水してた。幸い私の作品に被害はなかったものの、自然の脅威を感じました。

2025-09-24

スキューバダイビング

木曜の夜、ジョルジュが突然トゥーロンまでやってきた!
突然と言っても一応午後に電話があり「まだ色々仕事が残っているんだけど、行けたら行ってもいいかな…?」と言うので「もちろん!」と返事はしたものの、それから数時間連絡がなかった。痺れを切らして電話をすると「あと3時間で着くよー」と言うので大喜び、その場でガッツポーズした!笑
(6時間の運転ご苦労様!!!!)


そして結局火曜の朝まで彼はトゥーロンに滞在した。

土曜日突然「ねぇ牧子、スキューバダイビングしてみない?」と言い出した。
彼はライセンス(レベル1)を持っているのだけど、しばらくしてないからいい機会だと。わたしはもちろん全くの初心者で、何にも知らない。(実は昨年の夏にジョルジュから提案されたものの、時間がなくて結局しなかったのだが、それ以来すっかり忘れていた)

フランス語ではBaptême de Plongéeという(つまりはスキューバダイビング経験)。大体80−100ユーロくらいで出来る。道具も全部貸してもらえる。


良さそうなクラブをイエール市に見つけ直撃すると予約はいっぱい。翌日日曜日午後には空きがあるそうなので予約をしたはいいものの、日曜になってみると天気は嵐。午後2時に始まるコース、大丈夫かな?朝のうちにクラブに電話をすると「嵐は夕方からだから大丈夫」と言う。ただわたしが超・初心者であることでジョルジュがとても心配し、結局翌日月曜に予約を変更してもらった。
(結局、嵐は夜にめちゃくちゃ巨大化しトゥーロンで劇的な水災害を起こすのだが、午後は特に問題もなく海はめちゃくちゃ平穏だったと言うことはのちに知ることとなる)


月曜日。
ドキドキしながら早めに現地到着。
名前や住所など必要最低限の情報を記入しいざ行かん。
私たちの他に、消防士の方々が数名訓練講習のために船に乗っていた。他にも3人ほどすでにレベル1のライセンスをもった方達がヴァカンスで来ていた。
わたし↑この時点で結構実はちょっと苦しんでいる。
なぜならウェットスーツが思ったより締め付けが強かったのと、とにかく波がすごくてすぐに船酔いがスタート。インストラクターの方(おそらく私よりとても若い。穏やかでめちゃくちゃいい人だった)がわたしとジョルジュ二人だけのために付いてくれて色々説明をしてくれる。頑張って聞くが、それが終わるともう気持ちが悪くて悪くて。
ジョルジュが気を利かせて冗談を話してくれたり、酔いが軽くなるように色々呼吸法とか教えてくれるけど、全然頭に入ってこない。水平線を見ているだけで精一杯。

15分くらい船に揺られ、波が少ない場所に辿り着く。
さて消防士の方々がどんどん海に入っていき、私たちはゆっくりスタート。


ところがわたしが船酔いがすごくてフラフラ。
それを見かねたベテランインストラクターのおっちゃんが「牧子、ちょっと泳いできな!楽になるから!」と、ゴーグルとシュノーケルとフィンを私につけさせてくれた。
ただね、びっくりなことに私この時人生で初めてシュノーケルとフィンを使ったのですよ。だから使い方がわからんの。ベテランおっちゃんはかなり驚いていたが、テキパキと説明をしてくれて私を海に送ってくれた。

そして少しずつ口呼吸でぷかぷかと泳いだ。


なるほど、だいぶ船酔いは良くなってきている。
プールでクロールで泳ぐ時は鼻から息を吐いて口から空気を取り入れるので、口呼吸がなかなか慣れない。かなり不安になる。こんなんで中に潜れるのだろうか自分


今までに何度か体験した閉所恐怖症のあの「ゾワゾワ・冷や汗感」がやってくる。やばい、さすがに私今回無理かも。怖い!



不安ながらもとにかく今できることといえば海を楽しむことだ。
慣れるっきゃない、と思って一人プカプカ泳ぐ。少しずつ良くなっていく。あ、マシかも。口呼吸大丈夫そうかも。
そして流石におっちゃんたちから「牧子ー戻ってこーい」と言われてドキドキしながら船に戻る。


そしてついに酸素ボンベ?をつけてもらって少しずつ少しずつ深く潜っていく。インストラクターの方がめちゃくちゃ有能で、すーーーんごく穏やかな方で信頼出来た。彼が私につきっきりで指示を出してくれ、ジョルジュはその横で一緒に潜る。
少し潜ると「耳抜き」をしなければいけないいけないのだが、口はチューヴァにくっついていて開いたままだし、何より私の鼻が小さすぎて、指で摘んでもマスクの上から鼻を塞ぐことが出来ない!!これにはみんなびっくり、確かにアジア人の鼻に全然合ってないもんねこのマスク!全然鼻摘めないよ!

耳抜きが全然出来なくて一度軽いパニックになりすぐに海から上がる。インストラクターの方が別のいろんな方法を指導してくれてなんとか。その教え方も本当に穏やかで、全然慌てない。この人すげーなーとやたら感心した。
両手の人差し指を使って鼻を閉じる方法と、自分で見つけた「唾を飲む」方法が一番私にはやりやすかった。そして何とかクリア!少しずつ潜る時間・深さを大きくしていく。



そしてね、ある瞬間、突然 魚の大家族を見たのですよ。目の前に。
全然逃げない、わたしたちと一緒に泳ぐ魚たち。いろんな種類・形・色の魚たちがわんさかと泳いでいた。そしてインストラクターの方に言われて上を見上げると大量の小さな可愛い魚たちが私たちの真上を気持ちよさそうに泳いでいた。この角度でこれだけ大量の魚を見たのは初めてで、その時ちょっと泣いたのでした。
なんだこれ、こんな世界見たことなかった。。。


自分の吐く息が外に出ていく音しか聞こえない。
全てがゆっくりに動く世界。
波に合わせて海藻か草がグワんと踊る。
突然大きな魚が目の前を横切る。
不思議な感触の岩、海藻、なんだろうこれ?


この日は嵐の翌日ということもあり海の水は少し濁っていたそうだけど、私には十分美しくてあまりに印象に残った。見た目の美しさはもちろんだけど、このなんともいえない海中の沈黙が印象的で、その日以来 何度も何度も水中にいたこの瞬間を思い返している。

息が思うように出来ない不自由さが、ある瞬間を境に突然かけがえのない自由になる。


ジョルジュが言うには「車の運転みたいなもの」。
クラッチペダルを踏んで1から2、2から3とギアを変えるのは 慣れると無意識にやっちゃうように、口呼吸も慣れれば全く意識せずに出来るようになるとのこと。ただ私は初心者だからどうしても意識せざるを得なかった。それが逆に自分を苦しませてしまってた。


美しくて感動しまくってるくせに怖くて、2時間講習の間ずっと手先が震えていた私。

終わって船に上がるとなんともいえない。不思議な思いがいっぱい。あれ、私がさっきまで見てたもの、いた場所、あれ、なんだったんだ?!!??
ただ船に上がった瞬間からまた船酔いが始まり、ウェットスーツを上半身脱いだにもかかわらず酔いが増し、ゲーゲー吐きながらの帰路となりました。笑
クラブのおっちゃんたちはみんなとても優しく、大丈夫か?と何度も声をかけてくれた。みんな船酔いの経験があるからなんだよね、本当ありがとう。


吐きながら「もう絶対やらないだろうな」「早く陸に上がりたい」と何度も思ったはずなのに、今では「またスキューバダイビングやりたいな・・・」と思い始めている私。変だね

(片付けを手伝うジョルジュ。クラブのおっちゃんらからお前パリジャンやろ!と色々いじられてたらしい。私がゲーゲー吐いている最中周りの人たちと仲良くなってて面白い)


帰りに良さそうなサーフィンショップを見つけて入るとバーもやっており、こんな素敵な景色を見ながらコーラを飲んでチーズとシャルキュトリーで乾杯しました。

ジョルジュのプレゼントだった今回の講習。本当に素敵な経験をありがとう。

彼は終始私のことを見ていたらしいが、魚に感動した瞬間・インストラクターを信頼した瞬間、それぞれを目の当たりにしたらしい。

「もうね、牧子の目、キッラキラしてたよ!」とめちゃくちゃ嬉しそうに言ってて、この人可愛いなーと思った。

またやりたいけど、瞑想とかで呼吸方法とか練習したい。
また魚たちにあいにいきたい!

2025-09-16

塩の祭典2

翌日。晴れた!
催し物は全て大賑わい。子供づれの家族で溢れかえっていました。
ロバに乗って敷地を1周したり、馬の荷台に乗れたり。いろんな体験ができる。どれも長い列が出来ててわたしは何も挑戦しなかった。


我らのグループ展もおおにぎわい。
このフェスティバルの客層から言って、おそらく今回この展示をみた人の多くにとって、現代アートの展示を見たのは初めてだったのかもしれない。展示された作品の中には決して大衆向けとは言えないものもあったけど、反応はまずまずでした。(躊躇なく作品を触る人が続出してハラハラした)
来場者が作品に触らないかハラハラ見守るジュリアン

みんなで屋台に並ぶ。
これ、人力メリーゴーランド!近くで写真撮れば良かった、忘れてた。
親御さんが自転車みたいなのを漕いで動かす。


夕方疲れ切ったのでみんなですぐ隣の海に泳ぎに行った。
海までの途中の道。
フェスティバルで活躍していたロバ達が足止め喰らってた。
展示会場の裏。

一日中続いたこのイベント、夕方はクタクタになって帰りましたが、楽しかったですー


塩の祭典 Hyères

金曜日、設営大詰めで全工程が終了したのは21時ごろ。
クタクタになってみんな解散。
いい場所なんだよなぁ本当に

翌日土曜日。
ずっと今週天気が良かったのに、この日だけ大雨の予報。
それでも朝10時には現地入りする。
La fête des Salin(塩田の祭典)の一環でこの展示をさせていただいたので他にも屋台や子供用の遊具などがいっぱい。雨の中たくさんの人で賑わっている。
雨が降っているのでみんなすごくイライラしている、顔が顰めっ面。
関係者専用の駐車場に入ろうとしたら、交通整備をしていた女性にめちゃくちゃ怒られた。「わたし展示に参加している関係者です」と言っても理解してくれなくて、塩田のディレクターMの名前を出して彼に許可をもらっていると言ったらやっと入れてくれた。

そしてやっと中に入れたは良いものの、とにかく雨がすごい。
みんなずぶ濡れ。

11時ごろになって突然フェスティバルのスタッフの方が会場に入ってきて、「今日はこれで中止です!みなさん立ち退いてくださーい」と言うではないか。

(人がいなくなった展示会場)
嵐が来るとかで、警報が出ているらしい。
午後には大変なことになるので、中止せざるを得ないとか。

その時ディレクターのMが入ってきた。
すごく残念そうな顔をしていたので元気づけようと思って近づいたら、ちゃっかり彼の手にはビールが。わたしは思わず大爆笑してしまって
「M!まだ11時だけど!もう飲んでるの?」と聞くと
「おぅ牧子!もうやってらんねーよ!!乾杯!」
と言うので、こういうところがこの人やっぱり面白いなと思った😂




参加アーティストみんなせっかく集まったのに展示がしまって、ガッカリ!
でもその時いた人だけで写真撮った。
みんな白黒
その後はわたしは家に戻る。
家で作業しながら嵐を実はちょっと楽しみに待っていたのだが、ちょっと雨が降っただけで大したことはなかった。大したことないに越したことはないのだけど、あんな大きなイベント(一日7000人来る見込みだったらしい)をキャンセルする必要があったのだろうか。まぁでも天気はその時が来てみないと分からないよね



夜はアーティスト・スタッフみんなでディレクターMの家に集まって宴。
翌日の日曜日は晴れの予報だったので、フェスティヴァルは予定通り開幕。みんな仕事があるので早めに解散しました。

 
コルテオ 太陽光発電