2017-03-07

美大ショック

話は前後しますが、ルーアンに発つ前のことを。

サトミがナントに滞在したのは1週間ほどでとても短かったのですが、田舎に行ったりナントを歩き回ったり、美術学校を歩いたり、私たちの友達に合わせたり。あっという間でした。
現役の金沢美大生と話をすることは普段できないので、私の10年前の記憶と照らし合わせながらする話はとても面白かったです。

アドリアンがchoucrouteを作ってくれました〜
超美味しかったーー 本当にありがとう!
ガレットも食べた^^


ここからは私の独り言です。興味のない方は飛ばしてくださーい

ただひとつ、彼女は油画専攻の学生なのですが、彼女のポートフォリオを見て驚きました。なぜなら、私が在籍していた10年前と授業内容が全く同じだったからです。。。金沢美大の1〜2年生は石膏像や裸婦描写をみっちりやるのですが、構図やら何から全てが変わっていなさすぎて。ちょっと大げさかもしれないけど、頭を軽い鈍器で殴られたような衝撃でした。
今は、外部から現代アートやアニメーションその他諸々に通づる作家の方々を招いて学生と話をする機会が増えているようです。そういった学校側の努力も見て取れるのは喜ばしいことですが、その傍ら10年前と同じことをやってると思うと、声になりませんでした。そんな授業内容が嫌ならそもそも受験するな、と言われればそれまでかもしれませんが笑。それにしてもこれだけ基礎を学ばせることが本当に必要なのかなと、考えさせられました。私自身金沢美大で学んだことは今も生きていますし感謝していますが、それはただの結果論であって、違った内容の授業を受けていればまた違う制作の展開が出来ただろうとも思います。

(そういえばこういう話、私が大学にいた頃も先輩がたと話していたような!笑)

フランスの大学は学部が3年です。フランスの美術学校3年生の卒業試験は自分の作品で空間を作り、審査員の前で数十分自分の研究について話をします。そういったことが、金沢美大の油画3年生や4年生はできるのかなと疑問に思います。日本の大学は、先生が学生に話す時間以上に、学生が先生に話をする時間があまりないように思います。
基礎デッサンをがっつりやることは悪いことでは全くないと思いますが、基礎的なこと以外の、学生が自ら興味を掘り下げるそちらの矢印が、あまり尊重されてないように思えて少し悲しいなと思いました。私は金沢美大しか日本の美大を知らないので他大学のことはなんともいえませんが。



短期派遣の2週間という期間も短く、テロの影響で不安をぬぐえない気持ちもわかりますが、学生のことを思うと本当にそれでいいんだろうかと思ったりもしました。テロがあったパリにはたくさんの人が今も不自由なく生活していますし、警備をする兵士もたくさん配置されています。いつどこで起こるかわからないテロです、そこまでパリを特別に怖がることは無意味のように思います。

ということで独り言でしたー。

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