2023-08-23

サン・ナゼール回想②

二日目。
朝起きて二人で朝食をとり、9時半ごろからぼちぼち作業を始めた。

モチーフの大まかな形を、ザッザッとわたしが描いていく。
それをエオルは私の横で見ている。かなり打ち解けていろんな話をしていたけど、やっぱり描いているところをこんなに至近距離で見られるのはなんか気まずい。
なので彼は
絵を見てるか、
曲を変えるか、
踊るか、笑
見知らぬ通行人としゃべるか、
色々暇にならないようにしていた。
 
午前中で全面積の下描き?終えた。
横で彼が(無意識だろうけど)急かすので、めっちゃ急いだ。

昼食後、少しだけ昼寝して作業に戻る。
ここからは再度、別れて仕事する作戦。
彼は上を担当、私は下を担当。
たったの2時間で、彼は私が指定した色や塗り方を忠実に守り、すべての葉っぱやモチーフを塗り尽くした。すげー
壁の面積はおそらく130平方メートルほど。
彼にしてみれば「割と小さめな壁」らしく
お安い御用だ、という感じだった。
 
彼のサイトHeol Art を見ればわかるが、作風は全くちがう。
しかも私は現代アートの世界に分類されるが、彼は違う。強いていうなればストリートアートの世界に分類されるのだろうか。完全に独学。高校を出てからすぐに展覧会をしたり壁画を描いたりして一人前に稼いでいたそうだ。世界旅行中もその場その場で絵を描いてお金にしていたらしい。
 
絵を売ることがどれだけ難しいのか私は知っているので、独学でやってきた彼に敬意。と同時に、同じように「絵を描く」を仕事としているのに、これだけ住む世界が違うものか、と驚いた。
大きな壁画は場合によるが一般的に報酬がよく、彼は現代アートを専門にするわたしの友人らより多く稼いでいた。しかし一方で彼のようなアーティストは、美術館やアートセンターなどの公共機関ではほとんど扱われない。
2つの世界はほとんど全くと言っていいほど混じり合わないのだ。同じように絵を描いているだけなのに。
 
 

2日目の夕方にはもうけっこう完成に近い感じになった。10日以上かかるとおもっていたのでかなり仰天した。。。
 
その日も作業は17時くらいに終了し、前から友人で今はサン・ナゼールに住んでいるロマンとアルメルを呼んで4人でご飯を食べた。エオルがキッシュを作ってくれた。作業が早く、料理もしてくれるなんてまじ助かったーーー
二人に会うのは2年ぶりくらい、もーめっちゃ懐かしいし嬉しかった!
お互いの近況報告とか、私が昔付き合っていた人たちの話とか、たくさん話したー
あーーめっちゃ面白かった。
突然雨が降り出した
制作中は本来、体がくたくたで夜なんて22時くらいには寝ちゃうのに、エオルがあまりに仕事が早いのとそして彼がバーを渡り歩いていろんな人と話をするのが好きなために、毎晩夜遅くまで外を出歩いていた。
お酒を普段飲まない私だけど、今回は少し嗜んで満喫しました。
仕事している感がほとんどなかったぞ

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