2020-07-10

おばあちゃん

スーパーへ行った。
レジで並んでいると、前にはご高齢のおばあちゃん。
彼女は買った商品を急いで買い物バッグに詰めながら、CUBI(箱型のワイン)を指さして

「これ重いから、私全部いっぺんに持っていけない。一旦ほかの買った荷物を車に置いてから、また取りにくるわ。車はすぐ向かいに駐めてあるから」
と店員さんに言った。


私はそれを聞いてすぐ
「わたし、自分の会計が終わったら持ってきますよ」

と言った。
レジにはけっこう長い列が出来ていたので、おばあちゃんはかなり焦って商品をマイバックに詰めていた。私の言った一言が全然聞こえてなかった笑

店員さんが気を利かせて
「マダム、彼女が手伝ってくれますよ」
と言ってくれて、おばあちゃんは ガバッ!と顔を私に向け、
「それは助かるわ!」
と言った。




おばあちゃんはその後特に何も言わず、「車そこやし」と言って行ってしまった。私は自分の会計を済ませ、箱ワインを持って店を出ると、本当にすぐ目の前に車がとまっており、おばあちゃんが私を待っていた。


「はい、どうぞ」
といって3リットルくらいの箱ワインを渡す。

「ありがとう。」

私はなかなかどういたしまして、と言えない派だ。なので「普通ですよ(手助けするのは当たり前のことですよ)」というと、それまで少々ツンとしていたおばあちゃんがカッ!!と必死な顔になって

「いいえ! ま っ た く 普通のことじゃないのよ!!!あなたはヒジョーーーーに親切な人だわ!ありがとう。」

と口角を一ミリも上げず、まっすぐな目で私に言ったのだった。




このおばあちゃん、今まであんまり親切にされたことがないのかな・・・って勝手に想像した。だって最後の一言の言い方がめちゃくちゃ強くて私がびっくりしたくらいだから。微笑みのない「ありがとう」って、こういう風に言うんだなって思った。なんか悲しかった。


そもそも出来ない人を出来る人が助けるって
当たり前のことだと思うけどな。
無表情のおばあちゃんの顔が印象的すぎて、
「いいことしたー」っていう気分にはならずに逆になんか少し寂しくなった。おばあちゃんにもっと幸あれ。。

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