2020-01-12

モスクワで15時間、のちフランスへ

モスクワに無事着いた。人・人・人で殺到するパスポートチェック・手荷物検査をやっと通過して時間を見ると、到着してから1時間半ほどしか経っていなかった。

モスクワで15時間のトランジット。
今回私が購入した安チケットでは、これはどうしても避けられなかった。日にちを前後に変えようが、結局15時間モスクワで過ごさなくてはならなかった。それが嫌なら別の航空会社でチケットを買わねばならず、金額はかなり異なった。(私が購入した飛行機チケットは往復で676ユーロだった。年末年始にこの値段は驚き)
モスクワ市内に出るためにはビザを事前に取る必要があった。それをしても結局夜の街に大きなスーツケースを抱え移動しホテルで一泊するだけだし、じゃあもう空港で寝泊まりしちゃえと覚悟を決めた。実際空港内は明るくて人も多く、安全。そこまで寒くなかったし。可能です。


夕方のモスクワ・シェレメーチェヴォ国際空港は人でごった返しており、どこかでゆっくり休むには騒がしすぎた。夜が進むにつれだんだんと人が少なくなっていった。

眠たいけどそんな簡単に眠れない。日本から持ってきていた村上春樹の「騎士団長殺し」を読み始めた。主人公が絵描きであり、ものすごく話に入って行きやすかった。
寝転んだ状態になれるような椅子を発見し、毛布に包んでその本を読み始めた。疲れてきたら少し寝て、起きたら本を読む、というのを繰り返しているとあっという間に朝になった。思ったよりも時間の経過が早かった。

寝ぼけた状態で読んでいたので、時々自分が今どこにいてどんな立場なのか、よく分からなくなっていた。でも、私はその状態がものすごく好きだ。


コーヒーが飲みたくなって、カフェで甘いものも食べることにした。あとで計算したら、これで1500円くらいだった。驚いた。
でもこの蜂蜜ケーキは今まで食べたことない感じで、かなり楽しめました。
この時寝ぼけていたのと、長い間人と話していなかったので、ショッキングピンクの髪の毛をした若い店員さんに思わず「朝早く働いて、大変だね」と声をかけてしまった。(そそのとき朝5時。写真でも右奥にピンク色の頭が見えるだろう)

ロシア人が無愛想なのは分かっていたはずなのに、そのピンク色の髪の毛のお姉さんなら何か話しても大丈夫そう、と思ったのかもしれない。話しかけられたお姉さんは かなりびっくりしていたようだけど、そのあとフッと笑って(!)「大丈夫、私昨夜からずっと働いてるし」と返事をしてくれたのだった。

少しでも愛想笑い的なものをしてくれたことにも私はかなり感動していた。するとお姉さんは「紙コップか陶器のマグカップどっちがいい?」「コーヒーと牛乳どっちが多めがいい?」「ミルクは他にアーモンドミルク、ココナッツミルク、豆乳もあるけど?」「ごめんねこんなにたくさんの質問(笑)」とめっちゃ質問をしてくれたのだ。


たかが、それだけのことかもしれないけど
とても嬉しかった。空港ってけっこう孤独だし。


村上春樹やそのピンク髪のお姉さんに助けられ、15時間はあっという間にすぎた。いい感じにお腹が空いていたので機内食を全て平らげた。モスクワにくる途中の2回目の機内食はほとんど口に出来なかったから、リベンジだ。

たった3〜4時間のフライトなので楽勝。
あっという間にパリに着いた。

中央真ん中付近にふたつ、突起みたいなのが見えますが
モンパルナスタワーとエッフェル搭です。


パリに着いたら着いたで、レンヌ行きの電車も無事動いており(ラッキーーーー!ちなみにストは続行中です)すんなり今住んでいるアパートに戻ってくれました。電車は約3時間。そのときは2〜3時間の移動なんてほんの些細なもので、もうすぐじゃんと思ってた。


ああぁでも総合するとやっぱ遠かった、けどそれなりに遠い距離を楽しんで帰ってこれました。

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