2019-06-27

NYC⑩ Anthony

この日はとても緊張していた。なぜならアントニー(英語式だとアンソニーになるのかな)と会う約束があったから。

(ドキドキを抑えるために立ち寄った近くの公園)
彼は世界的に有名なカウンターテナー歌手。


どうして私みたいな一般庶民がこんな有名人とお茶をすることになったのか。それは私の前の同居人Eがアントニーの友人で、渡しものを頼まれていたからだった。

私がEと一緒に住んでいたのは2009年から2年間。その間にEはアントニーと知り合い、Eは彼に会うためにニューヨークへ遊びに行ったりもしていた。


アントニーのウィキペディア。 Anthony Roth Costanzo
https://en.wikipedia.org/wiki/Anthony_Roth_Costanzo



指定されたカフェに行き、アントニーを待つ。
私1人で来ることが一生なさそうなおしゃれなカフェ。久々にこんなドキドキする。やばい、心臓ばくばくじゃー!!!!

と思ってたら、すごいラフな感じでアントニーが来た。
「ハロー牧子!遅れてごめんねー!」

えっなんかすごい普通な感じ!しかもすんげーいい人そう!これなら緊張しないでしゃべれそう!(失礼)



話すのがすごくゆっくりで、めっちゃ聞き取りやすい。沈黙になって気まずくならないように、随時彼がいろんな質問をしてくれる。それに答えながらも、私も話したいことがありすぎて、2人で話が尽きないよーーー

Eの作品を渡す。この時点で私の任務終了!ホッとする!!!


Eと住んでいた当時、
毎日のようにアントニーのCDを聞いていた。

でも、一番聞いていたのはこれ。
アントニーがデビューしたてのころ出演した映画?の一場面で、これをわたしとEは本当しょっちゅう一緒に聞いていたのです。
今久しぶりに聞いたらEとの共同生活が思い出されて、懐かしくて泣きそう😭

当時Eとアントニーは時々スカイプで話をしていて、私は一度Eにパソコンの前に呼ばれて挨拶をしたことがあるのだけど、彼はもう覚えていないだろうな。
10年前、Eは1週間ほどニューヨークへ旅立ち、帰って来てから何週間も放心状態だった。私はなんと声をかけていいか分からず、2人が恋人同士なのかただの友人なのかも聞けず、自分は役立たずで何も出来ない。とてももどかしい状態だった。今ブログを遡って見たけど、アントニーのことは一切書いてなかった。多分どう書けばいいか分からなかったんだろうね。
その後もEとアントニーは友達として連絡をとりあっていた。そして今回その彼と何故かわたしが、10年の時を経てニューヨークで実際に会ったんだから、すごいこっちゃ。信じられない。





アントニーが「去年日本に行ったよ」というので、
「え!そうなの!仕事?」と聞いたら


「うん、市川海老蔵って知ってる?彼と共演したんだよ」




😐 😑 😶


・・・・・は?

・・・・・・はい????


え?

海老蔵って言った?
あの?
超有名歌舞伎役者の?


そのとき頼まれものを渡してホッとしていた私は、またもや「超」緊張状態に逆戻りしてしまうのだった。


海老蔵効果で、顔こわばってます。
(ウェイトレスが写真に映ってて面白い)

そのあと
携帯で海老蔵とのツーショットをめっちゃ見せてくれて、私、目が点になる。



なんで私こんなすごい人とプライベートでお茶してんの!
しかも日本で仕事をしたのは去年なのに、日本語のセリフばっちり覚えてて、私に披露してくれた。プロってすげー

あとで見たら、これだったのね




私の本をあげたら、すんごく喜んでくれて全ページをじっくり見てくれた。
「牧子はアーティストとして生計をたてられているの?」
と聞くので
「とんでもない。ファーマシーで働いているよ。
でも1週間おきにしか働いてないから、制作の時間がとれる」
といったら
「それはいいね!僕達みたいな仕事は本当不安定だよね。」


アントニーが「不安定」って言った・・・!!!😱


彼は続けた
「僕は11歳からこの仕事をしているんだ。最近はロサンゼルスが多いけど、しょっちゅう海外で公演しててあんまり自宅にいない。シビアな世界だ。でもね、僕はこの生活が好きなんだ。毎月決まったお給料をもらう会社員みたいに安定はしてなくとも。」

休みという休みはなく、仕事柄毎日の練習は欠かせない。11歳からプロのオペラ歌手として働いている彼は本当にストイック。
めちゃくちゃフランクなのに、洗練された上品な彼の人柄が伝わって来る。超かっこいい。


そのあとおすすめのニューヨークのアートスポットを教えてくれたり、恋話もしたし、美味しいアメリカンフードも教えてくれた。夢のようなひとときだった。





本当にすごい人って、全然威張らない。横山裕一さんに会った時もそうだったけど、本物の大物って全然偉そうじゃない。
たった1時間足らずのお茶タイムだったけど、濃厚だった…。Eに感謝のメールを送ったら、逆にめっちゃ感謝されて驚いた。





帰り道、なんか、めっちゃ頑張ろうって思ったの。
彼みたいな立派なかっこいいプロになりたいって、
その思いだけでドキドキして、その夜は全然寝られなかったよ。

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