2020-03-25

8日目 ジョン帰る

日々イギリスのCOVID-19に対する対応が厳しくなっていく。フランス政府も、自宅待機に反する人たちへの罰則を厳しくしていく。死者・感染者がだんだん増えていく。


散歩さえも規制されるようになった。
川沿いの散歩コースが立ち入り禁止になっていた。


私はこんな状況でジョンと一緒にいられることを嬉しく思った。自宅待機が始まる前だったとはいえ、危険を犯してまでわざわざ私に会いに来てくれて本当に嬉しかった。
だけど同時に自宅待機が始まってからというもの、私はなかなか制作が出来なかった。狭いアパートに二人ずっと閉じこもっているのだから当たり前といえば当たり前なのだが、辛かった。

レジデンスは続行中なので何もしないわけにはいかない。時々インターネットを介して話し合いや制作の進み具合を話し合うこともあるし、さぼっていられない。

そもそもレジデンスどうこうより、「制作できない自分」が本当に嫌だった。何も作り出せない自分、思ったように絵を描くこともままならない自分。試行錯誤をすれば、ジョンがいても制作は出来ただろうに、なかなか自分のペースを見つけることができなかった。

ジョンはジョンで、仏語ができない自分がここにいても私にとって重荷になるだけなのではと思い始めた。イライラする私を見続けることはそうとう辛かったに違いない。ごめんねジョン。。


結局2人でよく話し合って、結局ジョンはイギリスに戻ることにした。
今後もお互い良い関係を保つためには、今この決断をすることが良いことだと結論に至った。イギリスに残っているジョンのお父さんのことも心配だ。

ライアンエアーのフライトが、3月24日以降全く無い。つまりジョンはこのフライトを逃せば5月もしくは6月までフランスに止まらなければいけないことになる。


ということで急遽ナント空港まで運転してきました。
車が本当に少ない。
時々トラックを抜かす程度。誰も急いでいないので、何とも平和だった。




イライラしてジョンに冷たく当たってしまう自分がすごく大嫌いだった。思い直して彼に優しく対応するも、また翌日にはイライラモードに逆戻り。自分がここまでエゴイストだとは知らず、自己嫌悪に落ちる。と思えば二人で大爆笑しっぱなしだったり。終始の英語の会話も、勉強にはなるけど時々なんて言っているのか・なんて言えばいいのか分からなくて辛い時もあった。ジョンは私の下手な英語もちゃんとしぶとく理解しようとしてくれたし、努力してくれた。

今世界中が不安と恐怖でぐちゃぐちゃになっている。今考えれば、私もジョンもこんな状況の中で普通にいられるはずがないのだけど。


続く

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